聖トマス教会合唱団のクリスマス
手許に1枚のDVDがある。ライプチヒ聖トマス教会合唱団によるクリスマスコンサートだ。25曲が収録されている。指揮はゲオルグ・クリストフ・ピラーという人物。録音時点でのトマスカントルだ。
ご機嫌な内容で満足。作品は合唱だけではない。オルガン独奏がときどきさしはさまれて退屈しない。25曲中最多は9曲でバッハ。他にはパレストリーナ、アンブロジウス、シャイン、シュッツ、メンデルスゾーン、レーガーなど多岐にわたる。ほんのりと合唱音楽の歴史もトレースしているかのよう。ブラームスが呼ばれていないのが残念だが、ライピチヒとの関連が優先されているようだ。
興味深いのは「きよしこの夜」だ。全体の最後から1個前に収録されているのだが、作曲者がグルーバーではなく、グスタフ・シュレックとなっている。この人は1892年から1918年までトマスカントルだった人。トマス教会の内部では「きよしこの夜」の作曲者がシュレックであると伝承されてるらしい。「編曲者」がいつのまにか「作曲者」と伝えられたのかもと想像が膨らむ。
あきない。
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