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カテゴリー「324 テレマン」の52件の記事

2019年5月18日 (土)

三面鏡

よいたとえを思いついた。テレマン、ブクステフーデ、パッヘルベルはバッハを映し出す三面鏡だ。ただただバッハが好きで、彼のことを知りたい一心で、バッハだけを見つめていると、かえって本質を見落とすと気づきかけている。一歩下がってドイツバロックの一角にバッハを置いてみる。あるいは恐れ多くもバッハをワンオブゼムであると考える。

昨年夏の旅行が契機になった。バッハの他に、テレマン、パッヘルベル、ブクステフーデの墓参を敢行したのはその狙いからだ。彼ら3人を通してバッハを見つめる。

そしてそして必然のオチがある。

三面鏡によって理解が深められるバッハ自身が、ブラームスを映す優秀な鏡だということだ。

 

 

 

 

2019年5月17日 (金)

エキストライニング

お気づきの人がいるかどうか。昨年8月のドイツ旅行の報告記事が今年1月末で終わった後、すぐにパッヘルベル関連記事を連ねた。その後すぐテレマンにまとまった言及をしたと思ったら、矢継ぎ早にブクステフーデを取り上げた。

先の旅行はこの3人にバッハを加えた4名の墓参がテーマだったことを考え合わせると、実は2月以降も事実上の旅行レポートだった。少なくとも心理的にはつながっている。脳みそが熱いうちにとばかりに、バッハ関連記事の濃度が下がるのもいとわなかった。バッハをドイツバロックの大きな背景の中でとらえたいからだ。

パッヘルベルはアイゼナハ在勤中にバッハ家と交わり、バッハの長兄ヨハン・クリストフにオルガンを教えたという。両親なきあとバッハを教えた兄だから、バッハはパッヘルベルの孫弟子だ。テレマンは、バッハから次男のためにミドルネームをと所望された。ブクステフーデを聴きに遥か440kmの道を徒歩で駆け付けたことも知られている。

2019年4月20日 (土)

二重登録

一つの作品が、複数の作曲家の作品一覧に掲載されていることがある。作曲家の知名度は様々あり得るが、後世の研究家によって、作品一覧と作品番号に体系が整備されているくらいの大作曲家どうしということになると珍しくもある。

  • バッハBWV824→テレマンTWV32:14 組曲イ長調
  • バッハBWV832→テレマンTWV32:18 パルティアイ長調

上記2作品はそれぞれ、バッハの作品一覧にもテレマンの作品一覧にも掲載されている。どちらもチェンバロ組曲だ。チェンバロ独奏用の舞曲の集合体。現代の通説は、上記1番はテテレマン作、2番はバッハ作としている。

話の流れとしては、バッハ研究の深まりが先にあり、そこでBWV番号が付与されたのちに、テレマンの作品目録が整備される過程で、テレマン側の番号が発番されたというパターンか。19世紀に入り作曲家の体系的研究の先頭を走ったのがバッハだから、そう推定できる。

二人は同時代人。

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年4月19日 (金)

ト長調二重協奏曲

春秋社刊行の「バッハ キーワード辞典」の322ページ。第33章が「演奏者」と題されて立ち上がる。バッハ本人の演奏者としての切り口が、丁寧に掘り下げられる。この中の324ページから「共演」と銘打たれて「バッハと誰かさんの合奏」が取り上げれられる。325ページ中段から興味深い記述がある。

1709年ワイマールでの出来事だ。同地宮廷オルガニストだったバッハをピゼンデルが訪問した。ドイツ人最高のヴァイオリニストを迎えてバッハとアンサンブルを楽しんだとされている。演目が「テレマンの2つのヴァイオリンのための協奏曲ト長調」だと断言されている。

バッハとビゼンデルがソロを務めるテレマンの二重協奏曲とは相当なご利益だ。

さてとばかりにテレマンの作品目録をあたると途端に狼狽する。

  1. TWV52:G1
  2. TWV52:G2
  3. TWV52:G3

テレマンが残した2つのヴァイオリンのための協奏曲でト長調のものが上記の通り3つ存在するからだ。我が家にCDがあるのはこのうち上記3番目だけだ。どの曲か特定出来たら話が盛り上がるのにもったいない。24歳のバッハと21歳のピゼンデル、はたしてどちらが1番ヴァイオリンを担当したのか。

2019年4月18日 (木)

BWV231

ミサ以外のポリフォニー宗教曲と定義されるモテット。バッハにはBWV225から230までの6曲に加えBWV118もカンタータと誤認されたモテットとされている。

BWV231「Sei lob und Preis mit Ehren」は、バッハ作とされてたのだが、その後の研究でバッハのカンタータ28番の第2曲を基にテレマンがモテットに仕立てたものと判明した。バッハのモテット集と謳ったCDでも収載を見送られていることが多い。同時代を生きたバッハとテレマンの接点としての意義は大きいと思う。

2019年4月17日 (水)

4つのヴィオラのための協奏曲

ショップをうろついていて、テレマンのヴィオラコンチェルトという文字が目についGdurという調も書かれてあった。なぜかテレマンの作品目録番号が添えられていない。テレマンのト長調ヴィオラ協奏曲だと思って買い求めた。帰宅して再生するとびっくり。「4つのヴァイオリンのための協奏曲」のヴィオラ版だった。案の定5度下げられている。全4曲あるのだけれど、下記の2種だけ収録されている。

  1. TWV40:201 ト長調 →ハ長調
  2. TWV40:202 ニ長調 →ト長調

ああ、楽しい。4人のヴィオラ弾きは以下の通り。

  • Konstantin Sellheim
  • Dirk Niewoener
  • Burghard Sigl
  • Julio Lopez

ミュンヘンフィルのメンバーだ。

2019年4月16日 (火)

テレマンヴァリエーション

「テレマンの主題による変奏曲」op134はマックスレーガーの1914年のピアノ独奏作品。主題はターフェルムジーク第3集変ロ長調序曲のフィナーレ第7曲のメヌエットだ。2本のオーボエと弦楽合奏という編成だ。

ブラームスの「ヘンデルの主題による変奏曲」op24の延長線上に置かれている感じがする。変ロ長調という調が共通する他、エンディングにフーガを据える点が一致する。

 

 

 

 

2019年4月14日 (日)

二声ということ

テレマンのコラール前奏曲が二声と三声に編曲されていると書いた。二声は、バッハの同種の作品を聴き慣れている耳にとってはすっきりした印象になる。

例えばTWV31:20

 

20180330_071410_3
「二声」というともっともらしいが、2つの声部のうちどちらかはコラールの定旋律であることを考えると、単純な伴奏と旋律ととらえなおすことができる。例示したBWV31:20は、定旋律が終始右手側に置かれているから一段とシンプルだ。

テレマンのコラール前奏曲、とりわけ二声バージョンは、「旋律と伴奏」という枠組みで理解できる。次の世代古典派の先取りとも受け取れる。

 

 

 

 

2019年4月13日 (土)

テレマンの方針

この程、入手したテレマンの「鍵盤楽器作品全集」の中、TWV31:19-20を背負ったコラール前奏曲「Schmuecke dich,,o liebe seele」(装え我が魂よ)があってブラームスの」op122-5と比較できると書いたばかりだ。バッハに比べてテレマンはサクサク耳に入ると感じた。TWVV31:19とTWV31:20が同コラールをベースにしているのだが、楽譜を見てさらに理解が深まった。まずはTWV31:19

20180330_071419
続いてTWV31:20

20180330_071410_2
バッハとの違いというなら、足鍵盤のパートがないから、楽譜が2段で収まっているのがすぐに目に付く。さらによく見ると、TWV31:19 は三声である一方、TWV31:20はニ声になっている。バッハのコラール前奏曲は四声であることが多い。まれに五声になることもあるくらいだ。テレマンは24のコラールに基づく48のコラール前奏曲を書いたと言える。24曲すべてについて、三声と二声に編曲しているから48になる計算だ。



2019年4月12日 (金)

楽譜あってこそ

やはり楽譜は見てみるものだ。テレマンの鍵盤楽器作品全集のCDを買い求めて聴いているうちに楽譜が見たくなった。行きつけの古書店であっけなく購入した。

20180329_194726
見ての通りの格調高いベーレンライター版で、収載は以下の通り。

20180329_195930
CDのブックレットには「48のコラール前奏曲」となっているのに全部で24曲しかないなどどへこみかけていたが、よくよく見ると一つのコラールに2種類の編曲がある。だから「48のコラール前奏曲」とされていたということだ。涼しげな整合性で気持ちがいい。難を申せば、所有するCDの収録順と違うということくらいか。


 

 

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