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カテゴリー「325 ブクステフーデ」の67件の記事

2021年4月16日 (金)

ブクステフーデのピカルディ

バッハのオルガン自由曲についてピカルディ終止の採用状況を考察したのだから、それをブクステフーデに展開する。

BuxWV136からBuxWV176まで、42曲のうち、断片のBuxWV154とフリギア調を採用するBuxWV152を除外し、長調の作品22曲を控除した18曲の短調作品が母数となる。

ああ。

おどろくべき結果となった。

ブクステフーデの短調のオルガン自由曲は全てピカルディ終止を採用していた。わずかながら短調のまま終わる作品もあったバッハと違い、一つの例外もなくピカルディ終止だった。

2021年2月17日 (水)

ぬんこむ

オルガン曲アルバムのタイトルだ。これだけでわくわくする。クリスマス用コラールとして名高い「Nun komm der Heiden Heiland」(来たれ異邦人の救い主よ)をベースにした古今の作曲家たちのオルガンコラール集である。

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冒頭には賛美歌集収載の同コラールの4声体がオルガン演奏される。これに36種類が続く。「Nun komm der heiden Heiland」の主題による変奏曲を以下の作曲家たちが分担しているかのよう。

  1. Jan Pieterszoon Sweelinck(1562-1621)
  2. Dietrich Buxtehude(1637-1707)
  3. Andreas Kneller(1649-1724)
  4. Johan Pachelbel(1653-1706)
  5. Friedrich Wilhelm Zachow(1663-1712)
  6. Nicolaus Bruns(1665-1697)
  7. Johan Heinrich Buttstedt(1666-1727)
  8. Andereas Nocolaus Vetter(1666-1734)
  9. Georg Friedrich Kauffmann(1679-1735)
  10. Johan Gottfried Walther(1684-1748)
  11. Johan Sebastian Bach(1685-1750)
  12. Gotfried August Holmilius(1714-1785)
  13. Max Reger(1873-1916)
  14. Marcel Dupre(1886-1971)
  15. Hugo Distler(1908-1942)
  16. Anton Heiler(1923-1979)

この16名の作品36曲が並ぶ。収録は作曲家の生年順が決然と遵守される。バッハが11番目に過ぎない。オランダの歴史的名器2台による丁寧な演奏で聴ける。コラール研究という切り口にとどまらず、オルガン音楽の歴史まで意図されている。おそるべし。

2021年2月13日 (土)

パーソナルカラー

オルガン頭出しCD集の作成を終えて、次なる楽しみは、ジャケットカヴァーとブックレットだ。全38枚組の手製CD集には様々な工夫を凝らした。

収載作品の明細をエクセルで作成した。見やすくするために作曲家ごとに特定の色を割り付けた。これが楽しい作業中だった。

 

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最上段「OrgelINdex」のゴールドと黒は「OrgelIndex」のテーマカラーだ。以下対象作曲家の生年順に並べた。ブクステフーデは深緑、パッヘルベルは臙脂、テレマンは紫、バッハは濃紺、ブラームスはこげ茶だ。試行錯誤の末の結論。ダークがかった色に白い文字。フォントは「TimesNewRoman」とした。パソコンのディスプレイの色とプリントアウトした色が微妙に違っていて悩ましかった。

 

 

 

 

 

 

2021年1月30日 (土)

Jean Claude Zehnder

記事「デザイン込み」で、話題にしたバッハのオルガン作品全集の楽譜の話だ。ブライトコップフの最新の原典版だということで身が引き締まる。その校訂者を見て、「はて、どこかで」となった。

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Jean Claude Zehnderさんだ。それってなもんで、我が家のCDコレクションを探すとCDが一つ出てきた。

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「バッハ最初期の手稿譜」とでも題されたCDである。2006年に発見された「ワイマールオルゲルタブラチュア」の世界初録音、しかもハンブルクのシュニットガーオルガンで弾いている。ブライトコップフの最新全集の校訂者となれば、昨日今日のぱっと出の若造のはずはない。

いやはやすごい。

2021年1月 6日 (水)

朝の空の妙なる星よ

原題は「Wie Schoen leuchtet der Morgenstren 」という。8大コラールの一つ。つまりバッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンが採用している。下記の通りだ。

  1. バッハ BWV739,763,764
  2. ブクステフーデ BuxWV233
  3. パッヘルベル P46,501,502
  4. テレマン TWV31:37

古来ドイツでは「賛美歌の女王」とたたえられてクリスマスに歌われてきた。4名全てからの支持を集めて堂々のフルマークだ。

作詞作曲はウンナという人口5000ほどの小さな街の牧師さんだったフィリップ・ニコライという人。カトリックとプロテスタントの勢力争いの真っただ中1596年に赴任し翌年に街はペストに襲われた。わずか半年の間に1500人が落命したという。埋葬にあけくれる中、住民を慰めようと賛美歌を2つ作曲した。このうちの一つが本日話題の「朝の空の妙なる星よ」だ。詩人でも音楽家でもないニコライさんがただただ人々を慰めたいと作ったと伝えられる。猛威を振るうコロナ禍の中でこそふさわしい。

バッハのBWV1を背負った受胎告知日用カンタータ第一番のフィナーレを皮切りに計6曲のカンタータ、4曲のオルガン作品に出現するモニュメンタルなコラールだ。

現代では1月6日公現祭で歌われている。

さらに記憶しておきたいことがある。2つ作った賛美歌のもう片方のことだ。シュプラーコラール第一番BWV645としても親しまれる「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」である。

たった2つの作品しか残していないのだが、どちらも歳月を超えて生き延びた。すごい歩留まりだ。

 

 

2020年12月21日 (月)

トリプレッツ

クリスマス関連の作品を集めたCDなんぞ珍しくもない。単一の作曲家の作品に限るという制約を設けても、教会オルガニストならそこそこの作品がそろってしまうものだ。バッハ、ブクステフーデ、テレマン、プレトリウス、シュッツ、パッヘルベルなど、オルガン作品とカンタータをざっと探すだけでCD1枚分くらいは苦労なく見つかる。

本日の1枚は、バッハ、テレマン、ブクステフーデのクリスマスカンタータを1枚に収めたCD。

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ジャケットも美しい。

  1. Buxtehude:Cantata"Das neugebore Kindelein"Buxwv19
  2. Telemann:Missasopra"Ein Kindelein so Lobelich"TWV9:5
  3. Bach:Cantata"Ich freue mich in di"BWV133
  4. Telemann:Cantata"O Jesu Christ,dein Kripplein ist mein  Paradies"TWV1:1200
  5. Buxtehude:In dulci jubilo Buxwv52

見ての通り、バッハを中央に据えたシンメトリーな収録。我がブログ的にはパッヘルベルがいないのが惜しい。

 

 

2020年12月12日 (土)

ブクステフーデのクリスマス

ご紹介するのは2枚。

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まずは左側から。全てブクステフーデ作のオルガンカンタータ、合唱の間にオルガン独奏がはさまれる。「In Dolci Jubilo」が据えられる。カンタータにしろ合唱にしろ同曲がちりばめられる。

そして右側はずばりタイトルが「In Dolci Jubilo」になっている。副題は「ブクステフーデと仲間たちによるクリスマス音楽」とでも解されよう。

  1. ブクステフーデ
  2. ハインリッヒ・シャイデマン
  3. ヨハン・クリストフ・バッハ
  4. クリスチャン・ガイスト
  5. ヨハン・アダム・ラインケン
  6. フランツ・トゥンダー
  7. マティアス・ヴェックマン
  8. ヤン・ピーテhルスゾーン・ズヴェーリンク

いやはや華麗だ。ハンザ都市リューベックの栄光を反映したメンツ。すべてみなオルガンの巨匠でもある。侍降節からクリスマスを経て新年に至る流れが上記8名の15曲でトレースされる仕組みである。その頂点10曲目でブクスデフーデの「In Dolci Jubilo」が置かれている。

 

2020年12月 6日 (日)

いま来たりませ

オリジナルでは「Nun komm,der Heiden Heiland」という。

  1. バッハ BWV599,659660,699
  2. ブクステフーデ  BuxWV211
  3. パッヘルベル  P386,387

惜しくもテレマンには引用がない。

クリスマスを待つ待降節用のコラール。

2020年12月 3日 (木)

ブクステフーデのSleeper's Awake

バッハのカンタータ「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」BWV140の初演日が、とても珍しい三位一体節第27の主日だった周辺を調べて興味深いCDを入手した。

ドイツ語原文で「Wachet auf,ruft uns die Stimme」というカンタータをブクステフーデも作っていた。「BUXWV100」と「BUXWV101」の2作だ。後者には偽作説も取り沙汰されている。

バッハのBWV140は、下記の7曲からなりたつ。

  1. Coro Wachet auf,ruft uns die Stimme
  2. Recitativo
  3. Aria
  4. Choral  Zion hort
  5. Recitativo
  6. Aria
  7. Choral  Gloria sey dir gesungen
これに対してブクステフーデの2作は、どちらも下記の構成だ。
  1. Coro Wachet auf,ruft uns die Stimme
  2. Choral  Zion hort
  3. Choral  Gloria sey dir gesungen

バッハの構成からレチタティーヴォとアリアを除いた形だ。

ブクステフーデがリューベックのマリア教会のオルガニストだった時代に演奏されたものと思われる。1668年から1707年の在任中、復活祭が3月26日以前だった年は、4回だけだ。1674年、1690年、1693年、1704年である。このうちのいずれかまたはすべてで演奏されていた可能性が高い。

 

 

 

 

2020年11月11日 (水)

BWV1029トリオソナタ版

BWV1029は、ヴィオラダガンバのためのソナタト短調だ。オリジナルの編成以外にもチェロやヴィオラで演奏されることがある。

このほど興味深いCDを発見した。ヴァイオリンとガンバと通奏低音だ。平たくいうとガンバソナタのトリオソナタ版ということになる。ヴィオラやチェロにはたくさんのCDがあるけれど、これは貴重だ。Carla Marottaという女流ヴァイオリニストで、もちろんバロックヴァイオリンだ。通奏低音を受け持つのはチェンバロとファゴット。

何よりもブクステーフーデのトリオソナタとチェンバロ組曲の余白に収められているので、バッハの売り場ではなく、ブクステフーデの棚にあった。ブクステフーデのCDを探していて発見したということだ。有難み三割増しだ。

よい。本当に癒される。オリジナルのトリオソナタかというくらいなじむ。

ト長調BWV1027とニ長調BWV1028もききたい。

 

 

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