ドイツローカル
フローベルガーを論ずるさまざまなソースを見るに、組曲における舞曲配置を決めたのがフローベルガーだとする論説の一方で、フローベルガー自作における逸脱を疑問として提示する指摘も存在する。
「アルマンド」「コレンテ」「サラバンド」「ジーク」という配列のことだ。
ところが、CDのブックレット頼りに様々な作曲家について調べると、必ずしも守られていない。ドイツ系といわれている作曲家については60%の作品で順守されているのだが、イタリアではほぼ無視されている。さまざまなソースが、フローベルガーの自己矛盾だけを指摘する一方、イタリアで無視されていることには不思議と言及が見られない。
伝フローベルガー作のこの順序は、ドイツ語圏でのみ有効と解される。当時の音楽の本場がイタリアだったかどうかはともかく、このルールはドイツのローカルルールであったと結論づけたい。
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