オルガンの舞曲集
バロック時代のオルガン作品に舞曲が見当たらないという現象を論じている。
ここに一枚のCDがある。2017年の録音。ジャンチャールズアブニッツァーというオルガニストの演奏だ。「ヨーロッパの舞曲とポリフォニー」というタイトルだ。収録された作曲家を没年順に列挙する。
- Francisco de la Torre 1460-1504
- Heinrich Isaac 1450-1517
- Clement Janequin 1485-1558
- Claudin de Selmisy 1490-1562
- Hans Neosiedler 1508-1563
- Tieleman Suzato 1510-1570
- Girolamo Cavazzoni 1506-1577
- Antonio Valente 1520-1581
- Antonio Carreira 1520-1587
- M.Praetrius 1571-1621
- Jan Pieterszoon Sweelinck 1562-1621
- Franciso Correa de Arauxo 1584-1664
- William Byrd 1639-1723
- Tarquinio Merula 1590-1765
必ずしもドイツ系とは言えなそうな名前もある。タイトルからすぐには舞曲と感じないものもあるし、聴いてもわからん曲もある。でも確かにオルガンで舞曲が弾かれているはずだ。バロック時代の定義を1600年以降とするなら、このメンバーの3分の2はバロック前だ。
10番目のプレトリウスの作品として「クーラント」がオルガン演奏で収録されている。我がブログの主張を根底から覆す反証だ。
楽しくなってきた。
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