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カテゴリー「442 シシィ」の6件の記事

2016年12月25日 (日)

フォーティフ教会

1853年2月18日だからブラームスがデュッセルドルフにシューマン邸を訪ね、長い滞在を切り上げた後の大事件のあった日。この日ウイーンで皇帝フランツ・ヨーゼフ1世暗殺未遂事件がおきた。

皇帝は武官一人をお供に従えて散歩に出た。現在の国立歌劇場のあたりで暴漢に襲われた。幸い怪我は軽くて程なく回復した。これを祝して建てられたのがフォーティフ教会だ。

実は事件当日の夜宮廷主催の舞踏会が予定されていた。招かれた賓客の中に、皇帝の母ゾフィーの妹バイエルン公后ルドヴィカとその長女ヘレーネがいた。23歳の皇帝フランツ・ヨーゼフの見合いが設定されていた。当然事件のために見合いは中止となり、翌年夏にイシュルに延期された。イシュルの見合いでは、皇帝がヘレーネの妹エリザベートに一目ぼれしてしまうこととなる。このエリザベートこそがシシィ皇后である。

もし、暗殺未遂事件が無かったら、フォーティフ教会が建てられることはなかったことは確実なのだが、欧州一の美貌を誇ったエリザベート皇后も誕生していなかった可能性が高い。

2016年12月17日 (土)

シシィの隣

当時欧州一といわれた美貌の皇后エリザベートは、姑との確執からかウィーンを不在にしがちだったが、1873年は少々事情が違った。開催中のウィーン万博を訪れる外国からの賓客をもてなす席には欠かせない存在だったからだ。

ものさしで量ったように日本から岩倉使節団がウィーンを訪問した。1873年6月8日皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に謁見し明治天皇からの国書を拝呈する。同日皇帝主催の晩餐会が開かれ后妃も出席した。美貌の后妃の隣に座ったのが使節団の団長というべき全権大使の岩倉具視だった。

使節団の公式報告書たる「米欧回覧実記」には、晩餐会のことは詳しく書かれていない。使節団の目的や、公式報告書の位置づけからも、オーストリアの皇后が美人だったとは書きにくいのだろう。ビスマルクの演説を絶賛しているというのに、エリザベート后妃のことは、スルーしている。他国での歓迎晩餐会の様子も似たり寄ったりだから仕方がない。

2016年12月16日 (金)

いとこ

祖父と祖母のうちどちらかまたは両方を共有する兄弟姉妹以外の人同士を「いとこ」という。既にブログ「ブラームスの辞書」では、アガーテを話題にした。この人の父親はゲッティンゲン大学の教授だが、幕末の日本を揺るがした「ジーボルト事件」の当事者フランツ・フォン・ジーボルトのいとこにあたる。

「父のいとこ」で思い出すのは、ノイシュヴァンシュタイン城の建設で名高いバイエルン王ルートヴィヒ2世だ。彼の父マクシミリアン2世は、オーストリア皇妃エリザベート通称シシィのいとこだ。ルートヴィヒ2世の若いころの肖像を見るとなんとなくシシィに似ているような気がする。2人はもちろん面識があった。文通の中では互いに「鷲」「鳩」と呼び合ったという。

2016年12月15日 (木)

巡洋艦カイゼリンエリザベート

第一次大戦中のオーストリア海軍の巡洋艦。カイゼリン・エリザベートは「Kayserin Elizabeth」と綴るから「后妃エリザベート」という意味だ。皇帝フランツヨーゼフ1世の后の名前をとった巡洋艦だ。

この艦は、何かと日本と縁がある。まず1894年オーストリア皇太子フェルディナンドが世界周遊の一環で訪日した際に乗ってきた船だ。そして1914年第一次大戦勃発時青島において、日本軍の攻撃にさらされ、自沈している。乗組員は陸上で戦闘を続けたが、力尽きて降伏し捕虜になった。乗組員の一部が千葉県習志野市に収容されていた。

同型の一番艦がフランツヨーゼフ1世という名前だ。皇帝夫妻の名前が巡洋艦に採用されていたということだ。

2016年12月14日 (水)

皇妃エリザベート

オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の妃。愛称は「Sisi」。本名はElizabeth Amalie Eugenieという。1837年のクリスマスイヴに生まれた。バイエルンのお姫様15歳を23歳のフランツ・ヨーゼフ1世が、イシュルで見染めた。アウグスブルクからミュンヘンを経てウィーンに至る観光街道が「Sisi-Strasse」と呼ばれている。

彼女は何よりもその美貌で名高い。乗馬や狩猟などスポーツで体型の維持に余念が無かったと言われている。33歳になると肖像画を一切描かせなかったと言われている。1882年以降彼女は美容のためにハイキングを取り入れる。彼女が選んだコースが記録に残っているが、現在の地図でたどっても5時間程度のコースであることは確実だ。随行の女官が音を上げ、皇帝が女官を気遣ったとも言われている。ハイキングの途中で住民に気さくに声をかけ、絞りたてのミルクを所望したという。

彼女のハイキングコースはほぼウィーンの森の全域に及んでいる。

1881年にプレスバウムに滞在した他、しばしばウィーンの森に遠足に出かけたブラームスと、道端でバッタリなどということは無かったのだろうか。

今日からささやかなシシィ特集。

2013年2月 8日 (金)

塩の王子

皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の母はゾフィという。彼女は結婚後6年間、子宝に恵まれなかった。侍医ヨハン・マルファッティは、ベートーヴェンの最晩年の治療にも関与した人物。彼は子宝が授かるようにと塩水療法を勧めた。最初の療養はハラインという場所。Halleinと綴るのだが、冒頭の「Hall」は古ドイツ語で「塩」を意味するそのものズバリの地名だ。

ところが、ここでは効果が出ず、次に赴いたのがバート・イシュルだった。これがまんまと的中してその後5人の子に恵まれた。このうちの最初の子が皇帝のフランツ・ヨーゼフ1世その人である。だからウィーンの人々は親しみをこめてフランツ・ヨーゼフを「塩の王子」と呼んだ。

さて、23歳の皇帝は見合いのためにまたイシュルを訪れた。本来の見合いの相手には見向きもせず妹のエリザベートに一目惚れしたことは、あまりにも有名だ。イシュルは皇帝にとって縁起のよい場所だということだ。だからカイザーヴィラという別荘を建ててしばしば夫婦で訪れた。

そう、ブラームスもしばしば夏の避暑地に選んだあのイシュルである。

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