久々のビールネタ。
何食わぬ顔でブログの更新を維持しているものの、ドイツ代表がワールドカップに優勝した喜びにずっと浸っている。
ビットブルガーBitburger社は、サッカードイツ代表のオフィシャルパートナー。公式サプライヤーのようなもので1業種1社だ。祝勝会では同社のビールが用いられたと考えねばならない。
ファイナルを観戦したガウク大統領とメルケル首相が、優勝決定後のロッカールームを訪ねてチームを祝福した話は繰り返し報道されている。優勝直後のロッカールームだ。そりゃあさぞかし盛り上がっているだろう。メルケル首相は勝利の女神で、彼女が観戦した試合は、12勝1敗と言われている。
国の首脳2人を囲んでロッカールームで撮影された写真は世界中に配信されているからご覧になった向きも多かろう。右端でレーヴ監督がこぶしを振り上げている写真だ。ノイアーやゲッツェ、シュールレやフンメルスがいないのが気がかりではあるのだが、まあいい。
この写真で左手中ほどに写っているシュヴァインシュタイガーと、控えGKヴァイデンフェラーの手にビール瓶が握られている。これがめでたくビットブルガーだった。オフィシャルパートナーとしては当然だ。
ところがである。そのヴァイデンフェラーの後方からフィジコのクリスチャン・フーンが太い腕を差し出して何かを掲げている。困ったものだ。彼の手に握られているのはバドワイザーの缶だ。こりゃあ完全なやらかしだ。よりによってバドワイザーとは。2008年にベルギー・ブラジル合弁会社によって買収されたアンホイザー・ブッシュ社の旗艦ブランドだ。ブランドとしては世界一の売り上げを誇るが会社はもう存在しない。開催地が親会社のブラジルとはいえ、あんまりな仕打ちだ。もちろんバドワイザーは副原料をたくさん使用していて、ドイツ伝統のビール純粋令を満たしていない。いわゆるアメリカンラガーのブランドだ。
優勝に湧くロッカールームで、満面の笑みを浮かべたメルケル首相と選手たちの写真は世界中に配信されたというのに、バドワイザーの缶ビールが写っていては洒落になるまい。当日の優勝を想定して、ビットブルガーがロッカールームに持ち込まれるのは自然だが、何故バドワイザーが紛れ込むのだ。ブラジル市場にバドワイザーが蔓延しているにしても、この特別な日に、ロッカールームへの侵入を断固許してはなるまい。
世界的な売り上げ規模で申せばバドワイザーに叶うはずもないビットブルガーだが、世界チャンピオンの公式スポンサーとしては、脇が甘いといわざるを得ない。
鉄道特集を中断して、どうしても言及しておきたい。
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