4カ国語
2010年2月22日の記事「マルチリンガル」でドヴォルザークの語学力に言及した。チェコ語、ドイツ語、英語、ロシア語を操ったと思われる。この中ではロシア語が一番弱くてカタコトだった可能性もある。
それではビスマルクはいかがか。
ギムナジウムの成績では、国語つまりドイツ語が抜きんでていたとされている。語彙、表現力がとりわけ称賛されている。彼の自伝や演説の巧みさは若い頃から身に着けていたものだと判る。これに加えて英語とフランス語も上級の成績だった。日常会話には困らなかったと考えていい。さらにもう一つはラテン語。こちらは会話ではなくて読み書きが出来たとされている。
英語、フランス語、ドイツ語、ラテン語の4つを縦横に操ったと考えていい。当時の列強、英仏墺の言葉を全て理解したということだ。政治家外交官としては理想的だ。シラーやシェイクスピアの成句をたくみに引用した彼の演説は、反対派にも耳を傾けさせる内容だったという。
さてさて操った言葉の数という意味では、参謀総長モルトケがさらにその上を行く。独仏英の主要3カ国語に加え、イタリア語、トルコ語、デンマーク語にも堪能だった。合計6ヶ国語を操ったのだが、何せ彼は寡黙だ。宝の持ち腐れに近い。
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