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カテゴリー「522 散歩」の4件の記事

2016年10月 4日 (火)

アッピア街道

「街道の女王」とも言われる古代ローマの街道。紀元前4世紀に建設が始まった。ローマから南東に進みナポリをかすめてアドリア海側に渡り、ブランディシに至る。

現在もなお保存されている部分も多いどころか、実際に使用されている。

1890年、作家のヴィトマンが同行したイタリア旅行の際、ローマ近郊のアッピア街道を訪れている。ヴィトマンはこれを「疲労困憊徒歩旅行」と表現しているが、実際にどこからどこまで歩いたかは不明である。

歴史的予備知識無しに偶然観光ルートに採用するとも思えない。私が調べる程度の知識は事前に仕入れていたと考えるのが自然だ。

2014年8月19日 (火)

鉄道馬車

レール上の客車を馬に引かせる鉄道。蒸気機関車や電気機関車が現れる前、欧州の主要都市で普通に見られた形態だ。

音楽之友社刊行の「ブラームス回想録集」第2巻82ページ。ブラームスが友人と連れ立ってウィーン郊外に散歩に出かけたとホイベルガーが証言する。鉄道馬車をつかってヒーツィンクまで行き、そこから徒歩でロダウン、さらにはカルテンロイトゲーベンに足を伸ばしたとある。カルテンロイトゲーベンから鉄道に乗って帰宅したとある。

ヒーツィンクはウィーンの西南西およそ8kmの街、シューンブルン宮殿の西に接する位置。ここまでは現在も路面電車が通じている。

ロダウンはヒーツィンクの南南西およそ5kmの集落。ここから西南西におよそ3kmでカルテンロイトゲーベンだ。

問題は帰路。カルテンロイトゲーベンからウィーン市街に向かう路面電車は現在は存在しない。ホイベルガーは鉄道で帰ったと断言しているから当時はおそらく路面電車が通じていたのだと思う。現在はバス路線が通じているばかりである。

ブラームスが鉄道馬車に乗ったという貴重な証言。

2014年2月28日 (金)

駅の機能

先般のドイツ旅行では、ドイツ滞在中必ず早朝散歩を挙行した。5時にホテルを出て6時半の朝食まで街をうろつく。

何と言ってもドイツにはコンビニが無い。件数の面では遠く及ばないが、ドイツでコンビニの代わりになっているのが駅だ。「中央駅」のような大きな駅には、一通りの店が揃っている。9時から5時という制約もゆるめで大抵はあいている。日曜だからといってしまっていることも無い。

初めての街では早朝散歩の目的地はいつも駅だった。鉄道関連の情報収集という目的もさることながら、数種類のファストフード、売店、薬局、書店、カフェ、銀行、雑貨、食品、などコンビニと同等の品揃えが期待できる。駅前には大抵周辺の地図が掲示されている。散歩のコースを考えるにはうってつけだ。

レヴァークーゼンやローテンブルクなど、ハウプトバーンホフを名乗らない小さな駅にも、売店を兼ねたカフェがあった。大抵は気のいいお母さん的な女性が店番をしている。

2013年3月14日 (木)

森が語るドイツの歴史

ブラームスは朝の散歩が好きだ。避暑地に滞在する夏の間の日課にもなっている。お気に入りは森の散策だったという。だから記事のタネを求めて森林関係の書物を探していてお宝にめぐり合った。

「森が語るドイツの歴史」(築地書房)という本。1996年に刊行されている。カール・ハーゲルという人の著書が和訳されたものだ。「森を通して見たドイツ史」という切り口が斬新だ。有史以前からのドイツと森のかかわりが事細かである。目から鱗の連続で約300ページをあっという間に読破した。この本が西洋史・ドイツ史の棚ではなく環境問題・森林問題の棚にあったので気付かなかった。

  1. 古来ドイツの森は広葉樹林だったこと。
  2. 人々の営みが森を破壊する。一般家庭の薪に始まり、家畜の放牧、製塩、製鉄、鉱業、木材貿易など。そしてそしてもちろん開墾。
  3. 時々森が回復する。ペスト禍、30年戦争など。
  4. 植林。

何よりも嬉しいのは、著者は大変慎重に言葉を選びつつ、これらの変化の痕跡が地名に色濃く残ると、何度も断言している。地名研究の成果と連携して、森林史がより充実すると繰り返す。「~を含む地名は」という言い回しが随所に現われる。地名のパーツとしての単語を大切にしている印象だ。それはまさに「地名語尾」を含む概念である。

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