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カテゴリー「524 ワイン」の79件の記事

2018年7月25日 (水)

FOOD,WINE & SONG

これがCDのタイトルだ。驚くべきCD。ザ・オルランド・コンソルトという声楽アンサンブルが出している。時代としてはバロック以前のルネサンス時代で、領域としては英独仏伊に、なんと驚きのブルガリアを加えたもの。

当時の歌の中からワインや食べ物を扱った作品が集められているばかりか、そこで扱われた料理ないしはお菓子のレシピが、取り扱い各国の言葉で載っている。

サイズこそCDサイズだが、体裁は小さな本だ。

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ドイツは3曲。いずれも1500年から1585年くらいまでの歌だ。
辞書片手にレシピを見ながら聴いていると時間を忘れる。いやはや楽しい。

2018年7月15日 (日)

お盆のファンタジー34

ブラームスさんお手製のCDをさっそく聴こうという話になったと思ったら、娘たちが部屋に入ってきた。何かと思えば手にワインを持っている。ブラームスさんが持参したワインを冷やしておいたとか。パパにばれないように野菜庫の奥に入れて大根でかくしておいたと娘が言っている。やけに早い登場はそういう工作のためだったそうだ。

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サプライズのつもりらしい。決勝戦を見ながらとも思ったが、特製CDを聴きながらも悪くあるまい」と自慢気に話すブラームスさんだ。

あんたの慰労だと薦めてくれた右側のアイスワインは絶品だった。

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ご覧の通りのゴージャスな色合い。

2017年6月26日 (月)

1811年

じゃがいもの普及について調べている間に興味深い話を掘り当てた。

1771年は「厳冬と夏の長雨」によって凶作だったらしい。ドイツの穀物生産が壊滅的な打撃を被ったとされている。その一方でじゃがいもの生産は維持されたことから、救荒作物としてのじゃがいもの優秀性が広く認識されるキッカケとなった。

「厳冬と長雨」に対して高い抵抗力を示したじゃがいもだが1811年は、不作に陥ったという。今度は夏の「旱魃」が原因とされている。

ご記憶だろうか。記事「ヴィンテージ」でワインの優良年を列挙した。その中で1811年は特筆されている。この年のワインの出来映えは単なる優良年にとどまらず、19世紀最高のヴィンテージとして記憶されている。シュタインベルクが始めて「カビネット」の称号を用いたり、ゲーテが絶賛したその年だ。

じゃがいもや穀物が深刻な不作に陥った同じ年が、ワインの当たり年になっているということだ。ワインの優良ヴィンテイージは豊作を意味していないということを割り引いても、面白い現象だ。ブドウ、とりわけ主力品種のリースリンクは、十分な日照によってその品質を一層際立たせる。他の作物にとっては旱魃になってしまうような状況が、マイナスに作用しないということかもしれない。

2016年9月26日 (月)

エッツェル

5世紀に欧州を席捲したフン族の王「アッティラ」のドイツ名だ。「Etzel」と綴る。

現代ドイツの道路地図を開く。目指すは巻末索引だ。「Etzel」で始まる地名は意外と多い。

「Etzelberg」「Etzeldorf」など。本当にアッティラに関係するのかについてはなお、疑ってかかる必要もあるけれど、弘法大師由来の地名起源話と同じく、民衆の願い込みの話だろう。あるいはフン族の侵入の怖い思い出の反映かもしれない。フン族の名は、そのものずばりがハンガリーに投影されているくらいだ。

2015年2月10日 (火)

ドリンク3部作

コーヒー特集が終わった。すでにビール特集を終えている。1000日の長きにわたったアラビアンナイト計画の冒頭とエンディングがワイン特集だった。「ワイン」「ビール」「コーヒー」をもってドリンク3部作と名づけたい。どれもブラームスが愛した飲み物。そのトータル摂取量はおそらく「ビール」「コーヒー」「ワイン」の順だと推察する。

ブログ「ブラームスの辞書」で展開したアラビアンナイト計画の期間内にこれら3部作を公開する予定だったが、次女のオーケストラネタやビスマルクネタが予期せぬ膨張を起こしたために、ビール、コーヒーの公開をアラビアンアイト計画後に延期した。

本当はこれらに「じゃがいも」を加えた食品4部作として構想されたのだが、じゃがいもネタが集まらずに無念の縮小となった。

ひとまずドリンク3部作完結である。

2015年1月29日 (木)

浸透度の違い

コーヒーは、ビール、ワインと並ぶドイツの3大飲料と言われている。しかしながら、ビールやワインが地名や人名に色濃く痕跡を残しているのと違い、コーヒー関連の地名や人名はほぼ存在しないと申していい。

その違いはそれら飲用受容の歴史に起因するものだ。コーヒーのドイツ侵入は16世紀を大きく遡らない。ビールやワインは紀元前に起源を持つ。さらに、コーヒーはドイツ人にとって舶来であるのに対し、麦やブドウはドイツ産である。原料作物の栽培から醸造までが国内で完結するから、生産流通に携わる層は、コーヒーよりも分厚いと見ていい。

コーヒー関連の語彙こそ、そこそこの用例が存在するが、地名人名への非反映は、歴史そのままの反映と見ていい。

2014年8月 3日 (日)

ワイン本線

ライン右岸線の駅の話だ。ライン川東岸を北から南に遡るとしよう。ローレライを過ぎて3つ目の駅がロルヒだ。「Lorch」と綴る。そこから各駅停車に駅を列挙する。

  1. Lorch
  2. Assmanshausen
  3. Rudesheim
  4. Geisenheim
  5. Oestlich-Winkel
  6. Hattenheim
  7. Erbach
  8. Eltville

何と言うことはないドイツにありがちな地名の羅列なのだが、ドイツワイン愛好家はこれだけで頭に血がのぼるハズだ。モーゼルとともにドイツワインの頂点に君臨するラインガウの心臓部だ。これらの地名は同時に高級ドイツワインのブランド名にもなっている。

2番のアスマンスハウゼンの少し南でライン川が大きく曲がり、しばらく東西に横たわると、やがて3番のリューデスハイム。ここはブラームスゆかりの地。この地のワイン業者の妻がベッケラートといい、名高い肖像で有名だ。第三交響曲のために滞在したヴィースバーデンではブラームスを手厚くもてなした。食卓にはラインワインがあったに違いない。

4番は世界的に有名なワイン醸造大学がある。5番目のOestlich-Winkelは2つの地区の合成駅名で、どちらも名高い吟醸地だ。シュロスヨハニスベルクもこの近くだ。何やらフランスっぽ7番エルトヴィレから北上して谷あいに入るとブランド畑のオンパレードだ。

2014年8月 2日 (土)

ワイン列車

乗客にワインを振舞うお座敷列車の類ではない。

ハプスブルク家代々の皇帝は、ハンガリー・トカイ産の貴腐ワインを愛した。フランス・ソーテルヌ、ドイツ・モーゼルと並び3大貴腐ワインと賞される超高級ワインの産地がトカイだ。とりこになったのは皇帝ばかりではなく、シューベルト、ヨハン・シュトラウス、リヒャルト・シュトラウスまでもがその味わいを激賞した。

秋も深まる頃ティサ川とボドルク川の合流点トカイでは、川の蒸気で霧が立ち込めることで、貴腐菌ボトリティス・シネレアがブドウに付着する。その収穫は早くても10月末で、年末にずれ込むこともある。トルコ軍の侵攻で収穫が出来なかった偶然が、貴腐の発見だったというまことしやかな起原譚も残っている。約136kgの仕込み樽に、150kgの貴腐ブドウが仕込まれるとトカイ・アスー・エッセンシアという最高級品になる。樽で2~3年の熟成の後、瓶詰めされてさらに1~2年でやっと飲み頃。

ハプスブルクの宮廷には飲み頃になったワインをチェックするための係官がいた。毎年秋に現地に派遣されて出来映えを確認し、規格適合品だけをウィーンに送るためだ。トカイ産貴腐ワインをウィーンに送るために19世紀の後半以降専用列車が仕立てられたという。

2014年2月 9日 (日)

歴史を語りたい

私は何かと歴史を語りたいほうだ。「鉄道特集」の序盤はドイツ鉄道の歴史的側面を意識的に記事にしてきた。過去の特集「ワイン」「ビール」「地名」でも、、歴史を重要な切り口にしてきた。私の興味の方向を無理やりジャンルで規定するなら以下の通りになる。

  1. 歴史
  2. 音楽
  3. サッカー
  4. 地名
  5. 鉄道

「ビール」「ワイン」のようなモノグラフィーは別として、大きな柱はほぼ上記の通りだ。何を語るにも歴史を避けて通れない性格だ。残念ながら次に音楽が来る。当ブログ「ブラームスの辞書」は大音楽家の名前をタイトルに戴いているのに、昨今の展開は音楽からの逸脱が常態化している。「音楽系ブログ」と名乗るには怪しいレベルだと自覚だけはしている。

何か語ろうとするとき、歴史から説き起こさないと落ち着かないのだ。先に歴史ネタを言及し、そこから話題を広げて行くことで、後からリンクを貼れるというブログ運営面での効果も期待している。

ブラームスが鉄道を頻繁に利用したことだけは、状況証拠から見て確実なのに、直接証拠が見当たらない状態は、私にとっては極楽だ。出来るだけ広くネタを収集することが、ブラームスと鉄道の関連を広く担保することになるからだ。それらは全て「ブラームスが知っていたかもしれない話」であると考えると、どんなに小さなことでもおろそかに出来ない。

2013年11月23日 (土)

ブラックベルベット

カクテルの名前だ。詳しいレシピは判らぬが、シャンパンとギネススタウトで作るらしい。ドイツ帝国宰相ビスマルクのお気に入りだったと聞く。1861年にアルバート公の死を悼んで考案されたという。

ギネス社は1759年にアイルランドのアーサー・ギネスがダブリンで起こした会社だ。スタウトと呼ばれるエール・上面発酵ビールだけを作って1886年の時点で世界最大のビール会社になった。世界記録を集めた「ギネスブック」の主催者でもある。

19世紀初頭に同社が発売したスタウトは黒ビールの代表格。白い泡とのコントラストが高貴な感じである。生涯アイルランドはおろか英国にわたることさえ拒んだブラームスだが、1886年時点での世界最大のメーカーだったギネスのフラッグシッププロダクトを賞味していた可能性は低くない。

ビスマルク愛飲のカクテルだって飲んでいたかもしれない。

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