至福ここに極まる
愛用中の巨大ヴィオラが1877年ライプチヒ製のヴィオラだとわかった。ラベルの内容を正確に読みきれていないが、制作年と場所だけは確実かと思われる。
まず嬉しいのは1877年という年代。その年の1月18日だから148年前の昨日、ブラームス第一交響曲のライプチヒ初演があった。楽器を買い求めたころ既にブラームスに傾倒していたから、この年代がブラームス存命中というだけで驚喜していた記憶がある。
加えてだ。「Lipciae」がライプチヒで、楽器の製作場所だとなるとさらに興味深い。申すまでもなく同地はバッハゆかりの土地。最後の数十年をトマスカントルとして過ごしたからだ。1877年といえばバッハが同地で没してから127年が経過しているが、音楽界におけるライプチヒの威光は揺らいでいない。
楽器を買った当時、「Lipciae」がライプチヒだと分かったとしても、ここまで盛り上がったかどうか不明だ。当時まだバッハへの傾倒が起きていなかったからだ。
バッハゆかりの土地で製作された楽器をもって、バッハに打ち込む老後というだけで、アドレナリンが充満する。
これを幸せと言わずになんという。
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