宴席の余興に
先週の金曜日、無事職場オケの初コンサートが終わった。
打ち上げにと流れた宴会での余興に、弦楽器のメンバーがクリスマスソングを演奏した。
オケの弦楽パートのトップ奏者が集まった弦楽四重奏団は、珍しくない。これもまたデビューである
苦楽をともにした弦楽器の仲間との絆はさらに深まった。
先週の金曜日、無事職場オケの初コンサートが終わった。
打ち上げにと流れた宴会での余興に、弦楽器のメンバーがクリスマスソングを演奏した。
オケの弦楽パートのトップ奏者が集まった弦楽四重奏団は、珍しくない。これもまたデビューである
苦楽をともにした弦楽器の仲間との絆はさらに深まった。
手許に1枚のDVDがある。ライプチヒ聖トマス教会合唱団によるクリスマスコンサートだ。25曲が収録されている。指揮はゲオルグ・クリストフ・ピラーという人物。録音時点でのトマスカントルだ。
ご機嫌な内容で満足。作品は合唱だけではない。オルガン独奏がときどきさしはさまれて退屈しない。25曲中最多は9曲でバッハ。他にはパレストリーナ、アンブロジウス、シャイン、シュッツ、メンデルスゾーン、レーガーなど多岐にわたる。ほんのりと合唱音楽の歴史もトレースしているかのよう。ブラームスが呼ばれていないのが残念だが、ライピチヒとの関連が優先されているようだ。
興味深いのは「きよしこの夜」だ。全体の最後から1個前に収録されているのだが、作曲者がグルーバーではなく、グスタフ・シュレックとなっている。この人は1892年から1918年までトマスカントルだった人。トマス教会の内部では「きよしこの夜」の作曲者がシュレックであると伝承されてるらしい。「編曲者」がいつのまにか「作曲者」と伝えられたのかもと想像が膨らむ。
あきない。
某ショップで中古品をお手頃価格で入手した。
申すまでもなく、ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴそしてホセ・カレーラスの3人にコンサートだ。
ながらで聴いていて驚いた。芳醇なフルオーケストラによるイントロで何が始まるかと思ったら「ブラームスの子守歌」だった。そもそもブラームスの歌曲はテノール適性が低く、三大テナーのCDは一枚も持っていない。
ドミンゴが静かに歌いだし、カレーラスパヴァロッティの順に引き継がれてゆく。とても貴重な3人の合作だ。
難点は、これでは赤ん坊が寝られそうもないことくらい。
原題は「Wie Schoen leuchtet der Morgenstren 」という。8大コラールの一つ。つまりバッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンが採用している。下記の通りだ。
古来ドイツでは「賛美歌の女王」とたたえられてクリスマスに歌われてきた。4名全てからの支持を集めて堂々のフルマークだ。
作詞作曲はウンナという人口5000ほどの小さな街の牧師さんだったフィリップ・ニコライという人。カトリックとプロテスタントの勢力争いの真っただ中1596年に赴任し翌年に街はペストに襲われた。わずか半年の間に1500人が落命したという。埋葬にあけくれる中、住民を慰めようと賛美歌を2つ作曲した。このうちの一つが本日話題の「朝の空の妙なる星よ」だ。詩人でも音楽家でもないニコライさんがただただ人々を慰めたいと作ったと伝えられる。猛威を振るうコロナ禍の中でこそふさわしい。
バッハのBWV1を背負った受胎告知日用カンタータ第一番のフィナーレを皮切りに計6曲のカンタータ、4曲のオルガン作品に出現するモニュメンタルなコラールだ。
現代では1月6日公現祭で歌われている。
さらに記憶しておきたいことがある。2つ作った賛美歌のもう片方のことだ。シュプラーコラール第一番BWV645としても親しまれる「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」である。
たった2つの作品しか残していないのだが、どちらも歳月を超えて生き延びた。すごい歩留まりだ。
バロック特集のおかげで、すっかりクリスマスに関する認識が変わった。
こてこての日本人である私は、クリスマスは12月25日できっちり終わって、およそ一週間後には、初詣も解禁される。かと思うと、ほどなく、ヴァレンタインの喧騒に巻き込まれるという希薄な宗教意識の中に生きてきた。バロック特集の仕込みに着手した時点でさえ、大差なかった。
ところが、バッハを筆頭にドイツバロックに深く触れるうちに、やがてルターに興味が広がり始めた。信仰の対象としてではなく、知的興味の対象として「宗教改革」に親しんだ。
クリスマスプレゼントをもらう立場ではなくなって以来、興味が薄れてきていたクリスマスが、みるみる脳内シェアを上げた。ドイツバロックの作曲家たち、とりわけ教会オルガニストたちは、クリスマスを題材にさまざまな作品を残している。教会歴上のイベント毎にふさわいい音楽が規定されてきた。クリスマスはその代表格だ。
このほど中古CDショップをうろついていて、興味深いCDを購入した。
バッハの残したカンタータのうちクリスマス関連の作品を集めた4枚組だ。収録は以下の通り。
指揮はヘルムート・リリンクさんで、テノールにペーター・シュライヤーがいる。つまり古い録音だということだけれどとても満足だ。どの曲もフィナーレが「さあみなさんご一緒に」と言わんばかりのシンプルなコーラスになっている。
これで700円だからたまらん
いくらなんでも、本企画にぴったりのCDが出ているはずもなく、仕方なく手持ちの音源を編集してプライヴェートCDを作成した。ジャケットまで手製である。
さすがにクリスマスそのものという作品は多くない。クリスマスっぽく聴ければよしとばかりに少々強引に集めてみたから説明が要る。
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