発展の再定義
再定義だどいろいろうるさい。
バッハの音楽は完璧だ。いろいろあるがまず完璧。
一番の定義、でいうとみなさんはどうなっているのだろう。
バッハの顔が一番なのは、わかった。
再定義だどいろいろうるさい。
バッハの音楽は完璧だ。いろいろあるがまず完璧。
一番の定義、でいうとみなさんはどうなっているのだろう。
バッハの顔が一番なのは、わかった。
バッハの音楽は、私の脳味噌の中で、完璧だ。いくらいじっても、いじっても、いじっても。
すごい。
何にしろ、完璧。
だからだ。
だから、ブラームスの顔が、憂鬱なのだ。その顔がとりわけ憂鬱。
そして、それはブラームスの音楽を超えて、バッハに繋がっている。
ブラームスの顔は憂鬱顔だ。
ブラームスの晩年の顔だ。何故だろう。
昨日話題にしたヴァイオリンの絵本の中に、「ヴァイオリン音楽の流れ」というページがあった。作曲家切り口になっている。取り上げている作曲家を掲載順に列挙する。
この10名だ。絵本の作者はページ冒頭で「ヴァイオリンの作曲家を何人か紹介します」とことわって略歴が簡単に紹介されている。
ヴァイオリン作曲家は有名ヴァイオリン作品を作曲した人程度の意味かと考えていたが、違和感もなくはない。パガニーニ、サラサーテは納得だ。ヴィヴァルディやバッハもスンナリ入ってくる。ベルクはよう知らん。
ハイドンは交響曲と弦楽四重奏、あるいはピアノ三重奏においてヴァイオリンに出番があるが、ヴァイオリン協奏曲やヴァイオリンソナタは必ずしも主役ではない。モーツアルトやベートーヴェンだって似たようなものだ。
でブラームスだ。彼の記述はヨアヒムとセットになっている。ヴァイオリン協奏曲の存在が無視されていない印象。それでいて名高いヴァイオリン協奏曲を書いたメンデルスゾーンやチャイコフスキーが落選しているという人選。
私ごときの小さな違和感はともかく、これが世の常識なのかもしれないと納得。
満65歳到達記念に、自分音楽史をまとめておく。
先日、ちょっと遠出してきた。
目的地は岐阜県大垣市。大垣市守屋多々志美術館。そこには守屋多々志先生の代表作、「ウィーンに六段の調べ」が所蔵されている。常設されていないため、限られた特別展だけが鑑賞のチャンスである。
明治期の日本とオーストリアの交流がテーマのこの作品のことは、日本ブラームス協会編「ブラームスの実像」の173ページに詳しい。1887年から3年間、駐ウィーン大使として条約改正に奔走した戸田氏供伯爵の夫人が、山田流筝曲の名手であった。彼女の実演を聴いたブラームスが書き込みを入れた楽譜が楽友協会に伝えられていることを、モチーフに守屋先生が描いたのが「ウィーンに六段の調べ」である。
実際に「日本の旋律」としてウィーンで出版された旋律の実演に接したブラームスが楽譜に修正を施しているというレアな情景。右端のブラームスはおなじみの白髪と髭で、眉間にしわを寄せながら、右手に鉛筆、左手に楽譜だ。芸が細かいのは楽譜が本当に細かく描写されている。4段目以下の楽譜が、先の「ブラームスの実像」の183ページ掲載の楽譜そっくりだ。
伝承を元に、精密な考証を重ね、見てきたようなシーンを絵に描きとめるという守屋先生の作風をもっともストレートに反映した一作だ。
実際に展示場に踏み入ると圧倒された。正面に据えられていたのは高さ180㎝はあろうかという屏風絵だ。お琴が作る斜めの線と、どっしりとくつろぐブラームスの身体が作る線が、V字型をなす大胆巧妙な構図と、伯爵夫人のドレスの紫とが相まって、まるで音がするよう。
さまざまな国の民謡あるいは民族音楽の収集家だったブラームスの面目躍如だ。
フィッシャーディースカウ先生は大著「シューベルトの歌曲をたどって」の冒頭で、シューベルトを「歌曲の始祖」と位置付けている。ここでいう「歌曲」とは「ドイツリート」のこと。ドイツ語のテキストで、ピアノ伴奏と独唱という形態の作品群を指すという定義も添えられている。狭い意味での「リート」は「有節歌曲」であったという歴史的経緯にも律儀に言及する。
「歌曲の王」という称号は、中学の音楽の時間に「魔王」を習う際引き合いに出される。何の疑いもなく飲み込んでいるが、何故なのかはあまり解説されない気がする。ましてや音楽史上の位置づけなんぞ顧みられることもない。「ドイツ語テキスト」「ピアノ伴奏」「独唱」という定義を満たす作品が、ベートーヴェンやモーツアルトにも存在することを認めながらなお、ディースカウ先生はシューベルトを「歌曲の始祖」と位置付ける。さらにはドイツリートというジャンルを確立し、その後ブラームスを含む何人かの作曲家がそれに続いたけれど、その中でも「王」だということも、議論の余地なしというニュアンスで断言する。
歌曲を通じてシューベルトの生涯をたどるという同書は、「始祖にして王」の理由を延々と詳述しているとも読める。
1860年3月に発表された宣言文が、その過激な内容によって物議を醸したことはよく知られている。署名したのはブラームスのほか、ヨアヒム、ユリウス・オットー・グリム、ベルンハルト・ショルツの3名だ。さらに署名を勧誘されていた人物がいる。
彼等はお誘いを受けていたが結局署名しなかった。文章がバタバタと発表されたために、乗り遅れた人もいるらしい。
さらに驚くべき事がある。いくつかのクララ・シューマンの伝記を読むと、クララ自身もまた署名する用意があったと書かれている。公表が急だったために間に合わなかったイメージだ。もしこれらのメンバーが皆署名していたら、シューマンを囲む仲間たちの愚痴という印象が濃厚に漂うことになり、ある意味で客観性を減ずる結果になったかもしれない。
本日9月17日はヒルデガルドフォンビンゲンの命日。1179年に没しているから、840年忌である。彼女は宗教家、薬草学者、著述家である上に、誰がどうやって調べたか、ローマ時代以降初の女流作曲家だという。作品のいくつかはCDになっている。バロック特集を進める中で、ドイツの古い音楽について情報収集が進むにつれて、徐々に視野に入ってきた。なんせ古い。没年を見てお気づきの通りだ。「いい国作ろう鎌倉幕府」の1192年より古い。つまり平安末期の人だ。バッハよりざっと500年さかのぼる。
ロマン派の時代には、クララ・シューマンの他、メンデルスゾーンの姉ファニー、マーラーの妻アルマなど女流作曲家もちらほら出て来るが、そこからだとおよそ700年だ。偉大な先輩の没後840年がクララ・シューマン生誕200年記念の特集期間内にやってくるというのも、ブログ運営上のセールスポイントになる。
加えて、わがブログ的にはずせないことがもう一つある。彼女は史上初めてビールにホップを添加した。ビール史的にも大切な人だ。
イタリア・モデナのヴァイオリニスト・作曲家。1634年生まれで1694年に没した。17世紀イタリアにおいて無伴奏ヴァイオリン作品作り手としては、ほぼ唯一の存在と目される。
バッハのシャコンヌに象徴される「無伴奏ヴァイオリン作品」は、ヴァイオリンの故郷イタリアではむしろ異端であり、通奏低音を伴うのが普通だった。
「無伴奏ヴァイオリン作品」は、残された作品群から見て、ほぼドイツにおいて考案発展されたと考えられる。ドイツ特産品と考えていい。しかし、またその一方でバッハだけの功績と思い込んではいけない。バッハは明らかにその到達点、頂点を形成していいることと合わせて肝に銘じておきたい。
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