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カテゴリー「721 日本人」の42件の記事

2022年3月 8日 (火)

四国八十八か所一番札所

四国に点在する空海のゆかりの寺院が88か所あって、それらを参詣することを「四国遍路」と呼んでいる。全行程およそ1500kmだ。なんでも一番は気になるもので、一番札所はとしらべてみると、徳島県鳴門市の竺和山霊山寺だとわかる。西暦815年行基の開山だなどという基礎情報にはすぐにたどりつく。

ブログ「ブラームスの辞書」的に大切なことがある。同寺は、坂東ドイツ人捕虜収容所から1km少々の位置にある。1918年3月8日、同収容所の捕虜たちによる「芸術と技術の展示会」が本堂をメイン会場に開催された。ドイツの高い技術を示す目的で捕虜たちがさまざまな品物を出店した。12日間の会期におよそ5万人がおとずれた。日本人の入場も認められたばかりか東久邇宮殿下の来臨があるなど、日独の交流に一役買ったという。

2020年10月31日 (土)

北斎生誕260年

葛飾北斎は1760年10月31日のお生まれだとか。だから今年は生誕260年。ベートーヴェンが生誕250年で話題になっているけれど、北斎は10歳年長ということだ。代表作「富嶽三十六景」など、欧州の印象派以降の画家たちにも影響を与えた。日本の評価より海外での評価の方が高いとも聞く。ベートーヴェンの扱いと比べるにつけ、納得させられる。

じっとお祝いする。

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2019年4月 2日 (火)

三代を生きる

昨日町内会役員の引継ぎがあった。母は後任者への引継ぎを9時30分からにセットした。新元号発表前に引継ぎを終えるためだ。役目をきっちりと果たして、新たな気持ちで発表の瞬間を待ちたいということだったらしい。母の母、つまり私の祖母譲りの性格だ。その祖母は明治生まれだ。共働きの両親に代わって日常的に私の面倒を見ていた父方の祖母もまた「明治の女」であった。私が幼かったころ周囲には「明治大正昭和」を生きた人がたくさんいた。母は「これで私も昭和平成令和を生きることになる」と感慨深げだ。まだまだと気を引き締める母を見て力をもらった。

 

2018年12月 9日 (日)

四社参り

昨日、先般買い換えたばかりのマイカーの慣らし運転をかねて、母をドライブに連れ出した。行く先は信濃の国一之宮、諏訪大社。

同社は下記4社の集合体である。

  1. 下社春宮
  2. 下社秋宮
  3. 上社前宮
  4. 上社本宮

これを全て参詣することを「四社参り」という。何よりも家内安全を祈ってきた。

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下社春宮の威容。

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下社秋宮の手水は温泉になっている。

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上社前宮の手水は、せせらぎを引き込んだもの。

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四社参りコンプリートの記念に、品のよい巾着をいただいた。

日帰りで、一日の560kmくらい走った。帰りに少々の渋滞にはまったものの、快適だった。燃費が16.8km/Lとは心強い。

もちろんセバスチャンも同行した。

2018年5月17日 (木)

忠敬没後200年

私が日本史上の人物で最も尊敬する人物が伊能忠敬である。実測に基づく最初の日本地図の作成を主導したが、文政元年4月13日74歳でなくなった。これを新暦に直すと1818年5月17日になる。だから今日は没後200年の記念日だ。

ブログ「ブラームスの辞書」カレンダリング上の大問題だった。バッハ没後333年の今年、バロック特集を展開すると、忠敬の没後200年の記念日がその会期内に来てしまう。

やむなく、バロック特集を中断しての言及となる。

2016年6月18日 (土)

広重の死因

東海道五十三次で名高い歌川広重は安政5年9月6日に没した。次女の誕生日かと色めき立ったが、これは陰暦であって新暦に直すと同年10月12日に相当する。

死因はと聞いて驚くコレラ。

2011年6月11日の記事「コレラパンデミック」で、ブラームスが15歳デビューの年にハンブルクでコレラの流行があったと書いた。この流行がユーラシア大陸を横切って日本に到達したのが1858年だと記しておいた。つまり広重は一連のコレラ禍終着点の日本で、そのコレラにかかって亡くなったということだ。

2016年3月25日 (金)

おすすめホテル

森鴎外の「独逸日記」は1884年から1888年にドイツ留学時の記録。超一流の文豪が残したドイツの風物の描写。本日はその中に登場するホテルを抜き出して列挙する。どこか1箇所くらいブラームスも泊まったかもしれないと妄想が膨らむ。

<ベルリン>

  1. 1884年10月12日 Hotel Garni zum Deutschen Kaiser 
  2. 1886年02月19日 Hotel Sansouci 莫愁客館 ホテル・サンスーシか。
  3. 1886年02月20日 Hotel Imperial 帝国客館
  4. 1886年08月09日 Toepfer's Hotel トヨプフェルス客館
  5. 1887年04月16日 Toepfer's Hotel トヨプフェルス客館
  6. 1887年07月17日 Hotel Kronprinz 太子客館
  7. 1887年08月31日 Toepfer's Hotel トヨプフェルス客館
  8. 1887年10月18日 Toepfer's Hotel トヨプフェルス客館
  9. 1887年11月27日 Toepfer's Hotel トヨプフェルス客館
  10. 1887年12月09日 Kronprinzen Hotel 皇太子客館

<ライプチヒ>

  1. 1884年10月22日 Hotel Stadt Rom
  2. 1885年07月30日 Hotel zu StadtDresden 徳停客館 徳停はドレスデンのこと。
  3. 1885年08月25日 Hotel zu Stadt Dresden 徳停客館
  4. 1885年12月23日 Hotel de Russe 魯国客館 

<ドレスデン>

  1. 1885年05月12日 Hotel zu den vier Jahreszeiten 四季客館
  2. 1885年10月11日 Hotel zu den vier Jahreszeiten 四季客館
  3. 1885年10月11日 Hotel de Saxe 索遜客館 索遜は「ザクセン」
  4. 1886年02月17日 Hotel Stadt Peterburg 彼得堡客館

<ネルハウ>Nerchau ザクセン陸軍の演習に臨む。

  1. 1885年08月28日 Gasthof zu Sonne 太陽客館

<グリンマ>Grimma ザクセン陸軍の演習に臨む。

  1. 1885年09月06日 Gasthof zum goldenen Lowen 金獅客館

<ミュンヘン>

  1. 1886年03月08日 Hotel Deutscher Kaiser 独帝客館
  2. 1886年07月28日 Bayerischer Hof 拝焉客館 拝焉は「バイエルン」だ。
  3. 1886年10月15日 Bamberg Hof バムベルク客舎
  4. 1886年12月22日 Grunwaldhof グリュンワルド客館

<シュタルンベルク湖>

  1. 1886年09月03日 Bayerischer Hof 拝焉客舎 ミュンヘンのと同名かも。

<レオニー>シュタルンベルク湖畔

  1. 1886年09月 Gasthof Leoni レオニイ客舎

<ヴュルツブルク>

  1. 1887年09月16日 Hotel National 国民客館

<カールスルーエ>

  1. 1887年09月18日 Hotel Germania 日耳曼客館

<ウィーン>

  1. 1887年09月28日 Hotel Victoria 勝利客館
  2. 1887年09月29日 Tegethof テゲット客舎

ご覧の通り漢堡ハンブルクが無い。よくよく調べると4年の留学期間中に鴎外はハンブルクに立ち寄っていない。またライプチヒに「ホテルドレスデン」がある。誤植ではない。

本日のこの記事はブログ「ブラームスの辞書」開設以来4000本目の記事となる。

2016年3月11日 (金)

あれから5年

東日本大震災から今日で5年。

2015年1月19日 (月)

鴎外とカフェ

19世紀後半のドイツでどれほどカフェが繁盛していたかの一端を示すために、森鴎外の「独逸日記」に出現するカフェを一覧にしておく。「骨喜」は「コーヒー」のことだ。

  1. 1885年05月29日 ベルリン バウエル茶店 Cafe Bauer
  2. 1885年11月28日 ドレスデン 中央骨喜堂 Cafe Zentral
  3. 1886年02月20日 ベルリン 国民骨喜店 Cafe National
  4. 1886年07月29日 ミュンヘン 英吉利骨喜店 Englisches Cafe 
  5. 1886年08月05日 ミュンヘン フィンステルワルデルのコーヒー店
  6. 1886年08月11日 ベルリン バウエル骨喜店 Cafe Bauer 1と同じ店。
  7. 1886年08月15日 ミュンヘン ミネルワ骨喜店 Cafe Minerva 言及のみ。 
  8. 1886年08月18日 ミュンヘン 東洋骨喜店 Cafe Orient
  9. 1886年08月30日 ミュンヘン 王国骨喜店 Cafe Royal
  10. 1886年12月20日 ミュンヘン カルル門骨喜店 Cafe Karlsthor
  11. 1877年01月01日 ミュンヘン 英骨喜店 Cafe l'Anglais
  12. 1887年04月20日 ベルリン 大陸骨喜店 Cafe Kontinental
  13. 1887年05月28日 ベルリン クレブス氏骨喜店 Cafe Krebs
  14. 1887年10月23日 ベルリン シルレル骨喜店 Cafe Schiller
  15. 1887年11月01日 ベルリン クレブス氏骨喜店 Cafe Krebs
  16. 1887年11月19日 ベルリン ヨスチイ骨喜店 Cafe Josty
  17. 1887年12月10日 ベルリン ヨスチイ菓子店 Conditrei Josty 16と同じか。
  18. 1888年01月29日 ベルリン シルレル骨喜店 Cafe Schiller 14と同じ。

日本初のカフェは1886年頃開業したらしいので、渡独中の鴎外は知る由もない。その代わりドイツでカフェに開眼したこと上記の通りである。困ったときの一覧ネタでもある。

鴎外の誕生日は2月17日だ。実はこのたびのコーヒー特集は、その前に終わってしまうから、本日の記事を誕生祝いに出来ない。2月17日は旧暦で申せば1月19日なので、苦し紛れに本日の公開とした。

2014年9月28日 (日)

鴎外とオリエント急行

森鴎外の「独逸日記」1887年9月28日には、オリエント急行への言及がある。鴎外自身がドイツ・カールスルーエからオーストリア・ウィーンまで乗車したのだ。カールスルーエを早朝に出発して、ウィーンにはその日の夕方に着いたとある。

オリエント急行は1883年10月4日の開業以降、しばらく週一回の運転だったが、1885年には毎日運行になっていた。それにつれて当初夜中にウィーンに着くダイヤだったのが、夕刻着に切り替わったと思われる。

鴎外は、10月8日までウィーンに滞在した。この年ブラームスが夏の避暑地トゥーンから戻ったのは9月12日だから、鴎外とニアミスの可能性もある。

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