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    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

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    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

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カテゴリー「722 日本語」の20件の記事

2018年11月19日 (月)

アルトナ

7日目8月15日のレポートを始める。ホテルを6時30分に出る。お目当てはアルトナ駅。ハンブルク中央駅から地下鉄で10分くらい。昔は隣の国だったが、今はハンブルクの衛星都市みたいな位置づけ。ハンブルク中央駅は頭端式ではないけれど、アルトナは頭端式だ。各地からの長距離列車は頭端式のアルトナ発着も多い。

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図の右端「Hbf」とあるのがハンブルク中央駅だ。
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地下鉄アルトナ駅。

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DBはこちら。

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線路を覆う壮麗なアーチがあるわけでもない。ましてハウプトバーンホフでもないが、頭端式には抗しがたい魅力がある。

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ここのベンチでピザを買い食いして朝食とした。

2018年7月 7日 (土)

五十音順の奇跡

欧米系の言語で辞書を作ろうと思ったら単語の配列はアルファベット順だ。日本語だと間違いなく五十音順になる。「あ」から始まる。

バッハ事典は、欧米系の言語で書かれる限り、アルファベット順で固く、日本語なら五十音順で自然だ。バッハ事典の先頭は「アイゼナハ」が来る。これを奇跡と呼ばずになんとする。1685年3月21日にバッハはアイゼナハで生まれた。アイゼナハは生まれ故郷だ。ドイツ語での綴りは「Eisenach」だからアルファベット順だと先頭に来るはずがない。バッハ事典が生まれ故郷の記述から始まる日本語版はなんだか感慨深い。

2017年8月26日 (土)

万葉集に並ぶ

現存する日本最古の歌集と称えられる「万葉集」に収載された歌は、4519首だ。数え方により異論もあるらしいが高校ではそう習った。

本日のこの記事は、ブログ「ブラームスの辞書」開設以来4519本目の記事である。記事の数が万葉集の歌数に並んだということだ。4519首目の作者は、編纂者とも目される大伴家持である。彼の命日は旧暦ながら8月28日だ。惜しい。2日違いだ。これがピッタリだったらちょっとしたサプライズになるところだった。

2015年5月21日 (木)

連歌

「れんが」と読む。中世に起源を持つ日本に特異な文学の形態。短歌(五七五七七)を上の句(五七五)下の句(七七)に分け、それを別人が詠むというのが発端。下の句の次にはまた五七五が加えられ、36句、百句になるまで続く。直前の歌の特徴を捉え巧みに続けて行く面白さを味わうものだ。

座を盛り上げるためにいくつかの決まりもある。

  • 発句 最初の句だ。季語と切れ字を必ず入れねばならない。
  • 挙句 最後の句。

複数の人が一つの作品を作るという意味では、興味深い例がある。

ご存知「FAEソナタ」だ。大ヴァイオリニスト・ヨアヒムの到着を待って、ロベルト・シューマン、アルバート・ディートリッヒそれにブラームスがヴァイオリンソナタを合作したのだ。第1楽章つまり発句はディートリッヒで第2楽章はシューマンだ。ブラームスはスケルツォ第3楽章を担当し、第4楽章すなわち挙句をシューマンが受け持った。この3人の中で一番年少のブラームスは発句や挙句を任せてもらえなかったという訳だ。

現在演奏会で取り上げられる機会は、ブラームスの担当した「第3句」が一番多くなっている。

2014年2月18日 (火)

国境のトンネル

「国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国だった」と始まる名作がある。今この作品や作者について薀蓄をぶちまけるほどの知識は持ち合わせていないが、最近妙に鉄道漬けになった脳味噌で、別に考察を試みる。

ドイツの鉄道は果たして何箇所で国境を越えているのだろう。頼もしい「ドイツ鉄道地図」で調べてみた。ドイツの北に接するデンマークから時計回りに列挙する。

  1. デンマーク 2箇所。
  2. ポーランド 14箇所。他に廃止された路線に12箇所。全て川を越える。
  3. チェコ 16箇所。他に廃止された路線に8箇所。
  4. オーストリア 8箇所。廃止された路線では1箇所。
  5. スイス 10箇所。廃止路線はなし。
  6. フランス 8箇所。廃止路線上には5箇所。
  7. ルクセンブルク 1箇所。廃止路線はなし。
  8. ベルギー 2箇所。廃止路線上に5箇所。
  9. オランダ 8箇所。廃止路線上に11か箇所。
  10. 合計 69箇所。廃止路線上に42箇所。

現役の路線で69箇所、これに加えて42箇所が廃止路線だから合わせて111箇所ということになる。さてさて、この111箇所の国境越え路線のうち、トンネルはとなるとわずか一箇所、アーヘンの南西に接するゲメニッヒャートンネル(870m)だけだ。トンネルを抜けるとそこはベルギーというノリである。廃止路線を含めて111箇所の国境のうち、トンネルがあるのが1箇所だった。しかもだ。たった1箇所のそのトンネルは貨物専用線上にある。一般の旅客列車はここを通らない。

いやはや意外な結末。ドイツでは旅客が国境のトンネルを抜けることが出来ない。

2013年12月 9日 (月)

猫の死因

森鴎外と並び称される文豪・夏目漱石の代表作「我輩は猫である」の主人公は猫だ。猫の視点から人間模様を描写するという構成になっている。物語の最後で主人公たる猫は、瓶にはまって死んでしまう。

その直前、猫はビールを飲んでいる。ご主人を含む数名の宴会で供されたビールの飲み残しを飲んだという設定だ。これが原因で本来ならはまるはずのない瓶にはまったかの因果関係を感じさせる。

漱石自身があまり酒に強くなかったらしく、彼の創作する人物の描写にもそれが反映する。ドイツに留学した森鴎外が、「独逸日記」の中で盛んにビールに言及するのとは大きな違いだ。

今日12月9日は漱石の命日にあたる。

2013年9月30日 (月)

カフェミネルヴァ

森鴎外の「うたかたの記」は、バイエルン王ルートヴィヒの謎の死がモチーフになっている。冒頭に出現するのが「カフェ・ミネルヴァ」だ。ミュンヘンの画学生の溜まり場という設定である。

はっきりと「カフェ」とされてはいるのだが、そこはミュンヘンだ。女給仕の立ち居振る舞いの描写から思うに、どうもビヤホールのような雰囲気である。両手それぞれに4、5個のジョッキを器用に持っている様子が描かれる。このジョッキは1リットルだから、これを計10個なら大した重さだろう。

「揺り越すばかりの泡」とは見事な表現である。

2013年9月25日 (水)

テレジア牧

森鴎外は1885年からドイツへ留学している。陸軍軍医としての留学だが、これが彼の文学作品に反映していること周知の通りである。彼の死後しばらくして刊行された「独逸日記」は興味深い逸話の宝庫だ。

1887年3月、ミュンヘンに居を移した鴎外は、下宿からの眺めを記述する。そこに出てくるのが「テレジア牧」だ。実はこれが現代世界最大のビール祭り「オクトーバーフェスト」の会場「Theresienwiese」のことを指す。彼の下宿はペッテンコーファー通り。ミュンヘンの地図を見るとなるほどTheresienwieseとは指呼の間だ。

そして翌年10月3日の日記にはオクトーバーフェスト最終日の賑わいが証言されていて地元の人々の飲みっぷりに驚いている。12リットル半を一晩で飲む輩も珍しくないとする一方で、自らは1.5リットルが限界だと告白する。

2013年7月 1日 (月)

収蔵庫

地名をあれこれ調べていて興味深い地名にたくさんめぐり合った。本日の記事でそれらにまとめて言及する。

  1. シューマンの故郷ツヴィッカウの西約60kmの街。「Moxa」と綴る。これを辞書で引くと「灸を据える際の材料」とあり起源が日本語だとされている。つまり「モグサ」だ。この地名が本当に日本語「モグサ」に由来するものなのか、にわかには信じ難い。地図で見る限り相当な田舎である。地名に反映するほどの日本との交流があるとも思えない。
  2. 始祖鳥の化石産地ゾルンホーフェンの南西およそ3kmに「Apfelthal」がある。直訳して「りんごの谷」だ。かわいらしさで申せばトップクラス。愛用の道路地図の索引には掲載されていない。
  3. 鉄道模型で有名なメルクリン社の本社があるゲッピンゲンをまず見つけよう。シュトゥットガルトの東南東およそ35kmにある。ゲッピンゲンが見つかったらそこからフィルズ川を東南東に15km遡ったあたりにあるのが「Kuchen」という街。「クーヘン」と読むが何と「ケーキ」の意味だ。
  4. こちらはスイス。スキーリゾートとして名高いサンモリッツの北北西およそ20kmに「Barentritt」がある。赤文字はウムラウトなのだが、意味は「熊の足跡」だ。
  5. 今度はドイツ最大の島リューゲン島にある。東北の端にザスニッツという街がある。そこから南に続く砂州の中央よりやや南に「Prora」がある。ナチスが2万人のキャパを誇る保養設備の建設を企てた場所。大戦の勃発と共に打ち捨てられ今もなお廃墟が残る。
  6. 北ドイツの港町キールの南南東およそ10kmに「Honigsee」がある。「ハチミツの海」または「ハチミツの湖」の意味。近所に小さな湖があるのでこちらの名前に因むか。そこから流れ出す小さな川には「Honigau」と書かれている。
  7. ミュンヘンの西南西およそ15kmの位置に「Vaterstetten」がある。「父の街」だ。一方ルートヴィヒスハーフェンの南西およそ10kmには「Mutterstadt」もあった。「母の街」とでも解せばいい。「父」や「母」は地名の構成要素になりにくいから目立つ。
  8. スイスの地名を調べていて興味深い発見をした。バーゼル市内を流れるライン川の左岸。ヨハネス橋の上流200m一帯の地名が「Totentanz」だ。正確には「死の舞踏」ではなくて「死者の舞踏」かもしれない。地名語尾「tanz」は非常に珍しい。近辺の教会に「死の舞踏」の壁画があったことに因むらしいが、確認できていない。
  9. 同一地名語尾が一つの地名の中に連続するという珍しい例。「Ostenfeldfeld」という地名が実在する。ユトランド半島の付け根の西海岸、ブラームスの父の故郷ハイデの北およそ50kmの港町フーズムを探そう。フーズムの西南西およそ20kmの位置。「feld」が語尾で連続している。地元民はちゃんと発音しているのだろうか。すぐ西となりに「Ostenfeld」という街があるから「Ostenfeld+feld」という成り立ちだろう。
  10. 愛用の道路地図で見つけた。ニュルンベルクから南東に30kmくらい行ったところに、ノイマルクトという街がある。そこから10km南に「Jura Zoo」と書いてある。「Zoo」はさすがに「動物園」の意味だが、「ツォー」と発音するようだ。でもって「Jura」は「ジュラ紀」だから驚く。恐竜でも飼っていそうな感じがする。先般「始祖鳥のふるさと」と紹介した「アルトミュールタール自然公園」の北側に隣り合う位置にあるから、相当期待できる。地名ではないに決まっているがつい勢いで。
  11. 奇妙な縁で探し当てた地名。ドイツの蒸気機関車運行路線を調べていた。レーゲンスブルクの東およそ60kmの位置に、ヴァンデルバーンという路線があって、蒸気機関車が運行されている。ゴッデスツェルからヴィーハタックまでおよそ20km程の路線。途中に出現するのが本日のお題にもなっている「Gstadt」という駅だ。何と読むのか興味深い。素直には「ゲーシュタット」なのだろう。「Stadt」はドイツ語で街だから「G街」という意味か。「G」の後に省略符もないので何かの省略でもなさそうだ。たとえば「H-Altona」といえば「ハンブルク-アルトナ」という意味があるように。近隣に「G」で始まる大きな都市も無い。不思議がってもいられない。隣国オーストリアの都市リンツの南東およそ40kmにあるワイトホフェンという駅から出ている路線にも同じ「Gstadt」という駅がある。驚いたことにこちらも蒸気機関車が運行されている。さらにその「Gstadt」の南南西40kmのところに「Gstadterboden」という駅もある。手元の道路地図にもあったが、こちらは最小のフォントで記されていて索引からははずれている。その気で捜すと「Ibach」や「Adorf」もあるから、アルファベット1文字が語幹の地名も珍名という訳ではなさそうだ。
  12. Agathenburg ハンブルクの真西約30kmにあるエルベ川南岸の街だ。「アガーテの城」くらいの意味である。アガーテといえば弦楽六重奏曲第2番で名高い元婚約者の名前。ブラームスの故郷ハンブルクに近いところがミソ。
  13. Marxsen ハンブルクの真南約25Km。今度は10歳のブラームスが師事したピアノと作曲の教師の名前そのままの街があった。
  14. hausen 地名語尾「hausen」が「heim」と棲み分けられている。「haus」(家)の複数形が元で、「集落」の意味だとされている。一方スイスで話されているドイツ語において「hausen」には「節約する」という意味が生じている。そういえばスイスの地図の索引を探していていても地名語尾「hausen」を含む地名が見つからない。

2012年12月 3日 (月)

ドイツ三部作

森鴎外のドイツ三部作は、文系を志す受験生にとって必須の知識。「舞姫」「うたかたの記」「文づかい」のタイトルに加えて主人公やあらすじくらいは、そらんじていた方がいい。

  1. 舞姫 1890年1月刊
  2. うたかたの記 1890年8月刊
  3. 文づかい 1891年1月刊

「舞姫」はドイツ留学から帰って1年半後に発表されたデビュー作。いわば鴎外の「op1」だ。鴎外のベルリンでの経験が元になっている。op2とも言うべき「うたかたの記」は、ミュンヘンでの体験がベースにある。「文づかい」op3は、ライプチヒ・ドレスデンが描写の中心になっている。鴎外の留学中の滞在地ライプチヒ(ドレスデン)、ミュンヘン、ベルリンが三部作の1つ1つに棲み分けられている。しかもライプチヒ(ドレスデン)→ミュンヘン→ベルリンという滞在と逆の順序で作品が発表されている。

20代の鴎外はドイツの香気漂う三部作をもって文壇にデビューしたということだ。作品の中に日本人の主人公とドイツの人々を無理なく矛盾なくいきいきと並存させ、それらが鴎外自身が直接見聞きしたドイツの生の風景の中に、継ぎ目なく置かれている。多くの一般日本人にとって見知らぬ土地ドイツを舞台にすることで喚起されるロマン的叙情が、作品を貫く背骨になっている。

ブラームスの生前に発表された鴎外の小説はこの3つにとどまる。op4ともいうべき「半日」は1909年の作品だ。ドイツ三部作はブラームスが生きた時代のドイツを大文豪自ら切り取った代物である。

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