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カテゴリー「762 母」の148件の記事

2025年11月10日 (月)

母の裁縫箱

楽器の体重計が見つかった。で、さっそく楽器の身体測定をしたいと思うようになった。

母に聞いてみると、巻き尺ならあるよという。

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右側が出てきた。いつから使ってるんだか。さすがに左側にあるようなスチール製は、場所によっては楽器を傷つけかねない。かといってこれだけのために買い求めるのも、気が引けていた。

母の裁縫箱には何でもあるのだ。

2025年10月26日 (日)

長い目と短い目

10月21日と22日両日、母の生活に少しだけ変化があった。

まずは21日。内科の健診だった。毎月1回だが、90歳を過ぎてから私も同行して診察室に入ることにしていた。尿検査や血液検査の結果が先生から説明される。そして次回に向けていろいろ注意がある。今回はかなり思い切った提案があった。先生いわく「薬を減らしましょう」だ。母は朝6種類、夕食後1種類、就寝前1種類の計8種類を飲んでいたが、これを朝3種類、就寝前1種類にという提案だった。「腎臓の負担を減らしたい」というのが先生の意図。母は「はい」と一言。先生は今年の夏くらいから腎臓の機能が少し落ちているというのがその理由だ。それならばここ3年くらいの薬を少し減らして様子を見ましょうとなった。大雑把に申せば自律神経系の薬をやめましょうということだ。

母は「薬が減るのはよいこと」という一点で納得。

で22日。これは郵便局だ。もともと90歳を過ぎたからずっと考えていた。夏は暑いのでやめていたがこのたび「ゆうちょ」の定期預金を解約して普通預金に積み替えた。「90歳過ぎていつ何があるかわからん」「定期預金をじっともっているのではなく普通預金に代えておく」というのが目的だ。これら括弧の中は母の考え。

21日は健康。まだまだこの先やれるという話で、22日は90歳過ぎたら何があるかわからんという話。両極端の話が2日続けて起きた。

 

2025年10月18日 (土)

ベランダに蛇口

10月15日、我が家のベランダに蛇口を取り付けた。

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長い間の懸案だった。ベランダは2階で、水道がない。当たり前だ。

雨が降って窓に泥水がはねるとこれが大変だった。1階からバケツで何往復かするのだが、若い頃ならともかく最近はネックだった。長男に応援を頼むのだが、最近その長男が、「何往復の問題より、バケツもって階段で転ぶリスクのが高くね」と言い出した。おっしゃるとおりだ。

設置から3日たった。いやいやなかなかだ。

何がって、母がだ。キチンと雑巾をそろえておいておく。毎朝物干し前に棹や手すりをふくところから、出番がある。風雨にさらされた窓も定期的に念入りに拭く。2階の母の部屋にある花瓶への水差しも行う。ベランダにたまった泥も綺麗にする。

なんたってやけに元気だ。

バケツもっての往復や、転倒のリスクよりずっと細かい。

2025年9月 7日 (日)

座薬救助隊

長女宅への訪問が、1歳記念の餅背負い以来だと話しながら出かけた日だから9月4日のことになる。

いつも通り、孫はにこにこと出迎えてくれて、相変わらず愛想がいいのだが、母である長女が心配顔を隠さない。便秘だ。2日の夕方に小児科を受診し飲み薬を処方されてはいたが、まだ出ない。もう4日になる。もしでなければ「座薬」をと言われたと途方に暮れている。

「やりましょう」と母の結論が早い。母は赤ちゃんへの座薬投与に慣れている。大人の手が多いときにやりましょうと。言うやいなや母はもう座薬の封を開けている「これあなた方の時と形がおんなじ」と。あなたは便秘じゃなくて高熱だったとか記憶がいい。入れた後少し押さえているとまで申している。

便秘とは言え元気な孫の手足を私が押さえて、母が座薬を詰める。14:28だ。長女は赤ん坊をあやす。そりゃあ泣く。いつもと違う泣きだ。すませてすぐもう長女が孫を抱きかかえて寝かしつける。このまま寝かせればいい。と、一同思っていたらすぐ、もよおしてきた。7分後くらい。座薬の後は我慢も必要だが、赤ん坊に言っても通じぬ。おむつの中を覗いたら座薬が飛び出していた。

どうしよう。もう一回トライかと議論しているうちに、「あれー」と長女。何やら匂う。おお。さっそくおむつ交換。4日分としてはまだまだの量だが、匂いはかなりなもん。で、14:45にはもう昼寝が始まった。

めずらしく70分の昼寝のあと、また催してきている。ここもすぐに交換。我々が長女宅を去る夜までに計3回だ。翌朝「ばあちゃんすごい」「あたし一人だったら出来なかった」とラインが入ったので母に見せた。

「ひ孫に座薬か」と嬉しそうな母だった。

2025年8月22日 (金)

12分の13

見事な仮分数。

本日初孫生後13ヶ月。1歳を過ぎて、そりゃあもう毎日「あれができた」「これができた」の連続だ。伝い歩き、つかまり立ち、一人歩きなどなど。その間写真が撮れた、いや動画はまだだなど、賑やかな毎日。

この先、孫の分数誕生日を律儀に祝うことはなくなって行くだろう。我々の子育てのころと違って今は、スマホに記録が手軽に出来る。意識していなくても細かな記録となる。

子供の成長を娘たち夫婦とその親たちで便利に共有するソフトもある。機能の充実は驚くほどだ。

実は、そうした画像には90歳を超えてなお元気な母がちょくちょく映っている。元気にあやす姿、子供の成長に涙を拭う姿、10kgに届こうかという孫を抱き上げる姿。

まだ元気なのに、不謹慎のお叱りを顧みずに申せば、これは母の晩年の雄弁な記録になり得る。

初孫と母の記録。

 

2025年8月18日 (月)

坐骨の教え

今朝18日。坐骨神経痛発症から4日目。

坐骨神経痛が降って湧いて考えたこといくつか。

階段の上り下りが、本当につらい。母をアシストするどころではない。ここ数日間90歳の母の方が元気だ。家事分担の役割を私の分まで引き受けて悠々としている。自身が坐骨神経痛の経験者なので、「あーはいはい」という感じで、対応が分かっている。「もっと悪い病気じゃなくてよかった」と余裕のコメント。

長男の仕事が14日15日と休みだったおかげで、私の抜ける分の家事分担を長男がこなしていた。

健康が大切。転んだり、ぶつけたり、様々なリスクが家庭内にある。それを注意深く避けながら、生きてゆく。降って湧いた坐骨神経痛が、そのことを教えてくれている。母、私、長男の三世代同居がこれほど心強く感じたことは無い。

2025年7月31日 (木)

6590問題

「6590」でも「9065」でもそれはこの際どちらでもいいけれど、昨今の報道を見ていると2つの側面があると感じる。

一つ目は老老介護。私が65歳で母が90歳だからこうなる。90歳の母を65歳の私が介護しているとなると、まさにその通りなのだが、母は「私は介護されていない」と断固言い張る。たしかにその通り。その気力こそ長生きの源泉。なんせ今も生活費を母に手渡している。

今一つの側面は、65歳の息子が引きこもって、90歳の親の年金で暮らすという、いわゆる「引きこもり」問題だ。幸い幸い、私も母も健全に年金がもらえている。

いつまでも対等。ときどきけんかもする。

2025年7月30日 (水)

母と同居51年

7月26日の記事「無茶の代償 」で、すごいことを書いていた。「7月の生活費を母に渡した」云々だ。

つまり、私は65過ぎて、90歳の母に生活費を手渡しているということだ。家計のやりくりは今も母にかかっている。

私は22歳で就職すると同時に大阪に単身赴任した。これが1982年4月のこと。そして結婚し、妻が亡くなったのが1996年2月。会社の配慮で両親と同居が始まったのが1996年5月。1996から1982を引き算する。これまでの人生が65年で14年だけ母と別居したものの、残る51年が母と同居ということになる。

就職前は大学に通うのも自宅からだった。妻の死去で子供3人と両親と同居することになったときから、生活費を母に手渡してきた。母は当時在世だった父の年金と合わせて家計をやりくりしていたということだ。が、その枠組みが今も続いているということに他ならない。父没後母は遺族年金を受け取っている。会計的には2世帯同居ということだ。

なんと、母は家計簿もちゃんとつけている。夕食の献立とともにメモされ半ば日記化した家計簿が何冊もうちにある。

そりゃあ、ぼけない訳だ。

2025年7月29日 (火)

バターケース

90歳「第三交響曲寿」の祝いに母に何を贈るか超迷った。

選んだのが以下。

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木蓋つきホーロー製のバターケース。母は訳合って450gユーザーだが、適当なケースがなくていつももじもじしていた。誕生日のお祝いにこのような家庭雑貨をお贈りするのは賭けでさえあったが、喜んでくれている。

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実はこの木製バターナイフだ。よく見るとネックが少し曲がっている。これ右利き用ということだ。

喜んでもらえた。こういうところは90歳を迎えたとはいえ、現役の主婦感が色濃い。ある意味読み通りだ。

2025年7月28日 (月)

大パーティー

家族総出で母の90歳を祝った。目玉は初孫。つい7日前に一升餅を背負わせたばかりの初孫が、曾祖母の90歳を祝いに一家でやってきた。

7月27日は母の誕生日ということで、早くから企画していた。家を新築した勢いでマイカーまで買い求めていた娘夫婦が、そのマイカーでやってきた。これまでに母や私から贈ったベビー服で全身を着飾った孫は、すでに母から主役を奪う勢い。

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誕生日5日違いの2人だから、母はひ孫の誕生日を指折り数えて待ちながら自分の誕生日も自動的にたぐり寄せる構造になっている。

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