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カテゴリー「763 妻」の36件の記事

2019年9月16日 (月)

敬老の日

ブログ開設以来15回目の敬老の日は特別なものとなる。

千葉県が未曽有の台風に襲われた1週間前9月9日に亡き妻の父が他界した。子供たちの祖父でもある義父85歳。千葉県中が今も苦しむ停電から奇跡的に我が家を守ったのはきっと彼だ。通夜の前日11日深夜に見舞われたこれまた経験のないくらいの雷雨は義父最後のかみなりだったに違いない。そもそも我が家の歴史は今から30年前の1989年9月29日に私が彼に「お嬢さんをください」と言ったところから始まった。

今時珍しい7人の孫たちが通夜、告別式、出棺、火葬と打ち続く流れに心から寄り添った。身内だけのささやかな送りだが慈愛に満ちたものとなった。

これにより我が家の子供たちの祖父母4名のうち、我が家のおばあちゃんが最後の一人になる。その母は、全日程を孫とともにし、凛とした喪服姿で空気を引き締めていた。

子供らの義父の冥福を祈る気持ちは、そのまま、祖母である母への慈しみに変わった。

2018年4月 4日 (水)

二次会の会場

私の結婚披露宴の二次会の話だ。通常の披露宴の後、小さなホールで仲間を集めて、ブラームスの第4交響曲を演奏した。大学オケの仲間が大挙して駆けつけてくれた。私がヴィオラのトップサイド、妻がセカンドのトップサイドに着席することで、隣同士になる。およそ40分入場無料の二次会だ。

その二次会の会場は、ルーテル市谷センターだった。およそ1年前に徹夜で会場確保に並んだ。そこで確保できた日取りに合わせて披露宴本番の会場をおさえるという二次会優先の荒業。仲間とのブラ4優先ということだ。第一ヴァイオリンには大学オケの歴代コンマスが居並ぶという豪華さだった。

当時は何とも思っていなかった。立地、会場費、規模などもろもろ考慮してベストのホールだった。ご承知の通り「ルーテル」は「ルター」だ。ブログ「ブラームスの辞書」にカテゴリー「421ルター」を立ち上げた今、妙に感慨深いものがある。

2018年4月 1日 (日)

蛙の子は蛙

大学を巣立って社会人になる次女の就活のお話。

いろいろ苦労していた。説明会には山ほど通ったが面接となると腰が引けるタイプだ。そこで効いたのが姉の助言。助言というと聞こえはいいが、叱咤に近い。背中を蹴り飛ばすように志望を確認して面接へ気合を入れた。「私の言うとおりにしゃべってこい」と。親では出来ぬ。

奇跡が起きた。そもそも2年前に就職した長女は、亡き妻と同じ業界に就職していた。次女もまた結果としてその業界、つまり彼女にとっての母のいた業界に飛び込んだ。

本当に驚いた。次女のピンチに亡き妻のご加護としか思えない。

長男が4年前に身を投じた業界は私の現職と深い関係があることを思うとき、「蛙の子は蛙」だと深く実感する次第。

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本日次女入社式。


2018年3月 1日 (木)

閉店ラッシュ

地方都市の百貨店受難の時代らしい。郊外型のショッピングモールに押されてなどど理由が取り沙汰されて久しい。

昨日2月28日をもって西武百貨店船橋店が閉店となった。50年前、同店のオープニングのころ、家具売り場でソファを買ったと母が言っている。

何よりも、亡き妻は私との結婚のために同店を寿退社した。私の両親は、結婚が決まると同店に客を装って突入し、未来の花嫁の顔を見に出かけたものだ。母はある店員さんの名札を見て、涙が出たといっていた。披露宴には新婦の関係者として上司や同僚がかけつけてくれた。我が家の電子ピアノも同店の楽器売場で購入したものだ。

さびしい。

同店で次女の就職祝いにと母が腕時計を買った。最後のお買い物。

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2018年2月 1日 (木)

二十三回忌

本日亡き妻の二十三回忌となる。

末っ子の次女は、卒論の提出を終え、あとは卒業式を待つばかりだ。22歳の若さで母の二十三回忌とは切ないばかりである。子供たち3名みな母の二十三回忌の意識は薄い。特段の感慨もなさそうだ。法要もなく母と私が墓参だけを済ませた。

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裏を返せば、幼くして母を亡くしたことが子供たちの心に影を落としていないということだ。今もって母親代わりを務める祖母への思いやりだけは、3人とも遜色がない。元気に育った3人の姿こそが何よりの供養だ。

2017年6月15日 (木)

創業4400日

今日は亡き妻の誕生日。生きていれば55歳だ。

ブログ「ブラームスの辞書」好みの偶然が一つ。本日この記事をアップしたことによりブログ「ブラームスの辞書」は2005年5月30日の開設から4400日連続記事更新を達成した。一日の漏れもなくだ。

2016年2月25日 (木)

アダージェットな音

次女の後輩たちが挑むマーラーのアダージェットを聴く機会に恵まれた。

弦楽5部とハープだけという編成。管楽器はお休み。本来第五交響曲の第4楽章なのだが、これだけを独立して演奏する。

そもそも私が大学4年の冬、就職を前にした最後の定期演奏会のメインプログラムがマーラーの第5交響曲だった。アンコールにその第4楽章を演奏したから、私の大学オケ生活最後に演奏した曲がこのアダージェットだったという話は以前にもしておいた。さらに付け加えるならその演奏会では、亡き妻が1年生でセカンドヴァイオリンを弾いていた。大学オケ時代に共演したのはこの時だけだった。

今、当時の録音を聴いても感動的なアダージェットだ。

そのアダージェットに次女の後輩たちが挑む。5月のスペコンまで練り上げてゆくのだが、このたび聴くことが出来た。

泣きそうだった。なんだか泣けた。中間部ボロボロにされた。

いやあ、むいている。あの子たちのオケにピッタリ。「カバレリアルスティカーナ」間奏曲の上位互換みたいな感じ。弦楽器とハープが弱音の中、ニュアンス1個の出し入れを繰り返す。イタリア奇想曲では、彼女たちの武器になる頼れる木管や、決定力あふれる打楽器たちの力を借りることなく、マーラーの意図を音にせねばならない。管楽器や打楽器のアシストに頼らず、弦楽器の表現力だけが頼り。フレージング、ダイナミクス配置、ボウイング、ヴィブラート、音色の総動員が求められる。

スペコンまであと3ヶ月弱。その間の積み上げを期待していくつか。鍵を握るのはチェロだ。高い音域で行きつ戻りつの旋律の処理。音色。絶対に痩せてはならぬ場所でのメリハリ。

休んでる管楽器。よかった。よかったよ。休み方がよかった。苦楽を共にする弦楽器たちの大見せ場。はたから見ても難解な曲だとわかるのだが、弦楽器の後方に控える出番のない管楽器奏者たちの表情が、本当にきれいだった。心配そうに見つめるでもない。「やってくれるはず」という信頼感がこもった表情。それが演奏の緊張感維持への立派な貢献になっていた。

おそるべし10代のマーラー。

2016年2月 1日 (月)

没後20年

妻が亡くなって今日で丸20年。それとともに本日はブログ開設3900日の節目でもある。記事更新の抜けが無い3900日だった。

先日末っ子の次女が無事成人の式典に臨んだ。いわば子育ての一段落。ブログ開設3900日と命日が重なるのを、偶然などと思ってはいない。妻からの「子育てありがとう」のメッセージに決まっている。決まってはいるのだが、その発信相手は私ではなく、義母。つまりこどもたちのおばあちゃん。

妻が亡くなった時、長男3歳10か月。長女2歳1か月。次女5か月。おばあちゃんの子育てはそこから始まった。母には「4人は私が育てた」という強烈な自負がある。その4人には私もカウントされている。80歳にして我が家の中心であり太陽であり、家中で起きる出来事に隅々まで気を配り、イベントに際しては細かな配慮を欠かさぬ現役バリバリのスーパーな主婦。

亡き妻にもその気迫は伝わっているはずだ。

2015年11月25日 (水)

架空銀婚式

もし妻が生きていたら、我々夫婦は今日銀婚式を迎えることになる。入籍の日ではなくて披露宴の日だ。

あと25年後の金婚式は、ブラームス生誕200年より後になるから今回キッチリと言及しておく。

2015年6月15日 (月)

電子ピアノの限界

転勤族をしている間、電子ピアノは重宝だった。サイズは手ごろだし、調律もいらない。

けれどもピアノ四重奏曲第1番第4楽章を練習しているとき、妻が困ったと言い出した。また鍵盤の数が足りない話かと思ったがそうでもない。いくら練習しても一定のテンポ以上早くは弾けないらしい。

ピアノでも電子ピアノでも一旦押した鍵盤から手を離すと、鍵盤は元に戻る。何度繰り返しても同じだ。電子ピアノは本物のピアノに比べてこの時の元に戻るスピードが遅いのだという。どんなに練習して早く弾けるようになっても、鍵盤が元に戻るスピードより早くは弾けないというのだ。ピアノ四重奏曲第1番第4楽章には46小節目でピアノにはじめて16分音符が現れるが、このことを言っている。80小節目以降115小節目までの16分音符も相当なモンである。

CDで聴く限りアルゲリッチなどは相当なテンポで弾いている。この曲に限らねば速いテンポの16分音符はもっとある。キーシンのハンガリア舞曲も大変なものだ。つまり猛烈なテンポで弾かれるそばから、次々と鍵盤が元の位置に復帰しているということなのだ。ピアノはピアノで、そのグレードによって性能に違いもあるのだろうが本物のピアノは大したものである。

ピアノのメカニックの精度と耐久性には今更ながら驚くばかりである。

そうそう、今日は亡き妻の誕生日だ。

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