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カテゴリー「766 次女」の280件の記事

2024年12月 6日 (金)

2パートインヴェンション

15年前、私がヴィオラから遠ざかる直前のことだ。細々とではあるがヴァイオリンを続けてくれている次女といつかアンサンブルをしたいと考えて購入した楽譜がある。

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バッハのクラヴィーア用の作品をヴァイオリンとヴィオラの二重奏に編曲したものだ。原曲は「2声のためのインヴェンション」。平均律クラヴィーア曲集と並ぶ教育用作品の金字塔。ピアノの学習者はほぼ不可避だ。右手と左手のコラボを、常用性の高い長短15の調で学ぶ仕組み。右手と左手の対話からクラヴィーア奏法上での対位法の扱いの習得が目的だそうだが、芸術的側面も軽んじられていないのがバッハテイストだ。

その曲の右手がヴァイオリンに、左手がヴィオラに写し取られている。少々のオクターブの上下はあるけれど、ほぼ原曲のまま。ブライトコップフの装丁ともあいまって、今眺めても気が利いている。

これを今頃になって取り出したのには、訳がある。

この曲集のヴィオラのパートを日々の練習に取り入れたということだ。

2024年7月11日 (木)

新築祝い

次女夫婦が自宅を新築した。

先日母を連れてそのお披露目に行ってきた。3階建ての堂々たる二世帯住宅。彼のご両親と住む。ご両親と次女夫婦それぞれの玄関が別の道路に面しているという凝った構造。両家のプライバシーにも配慮しているようで、柔軟に往来もできるという考えた作りに感心した。

次女たちが背負う軽くないローン返済を思いやりはするものの、やはり新築はいい。「ぴかぴか広々今時」のスイートホームを堪能してきた。

しかし、私の感慨は別な点にある。

母と私をもてなす準備の厚みだ。全て手作りのお料理。少なくない母の苦手食材を巧妙に回避してある。耳が少し遠くなった母へのさりげなく配慮した語りかけなど、あげればきりがない。

そうした一家総出の準備に、嫁である次女が継ぎ目なく溶け込んでいた。親冥利。よい家族に温かく受け入れられた次女は幸せだ。

ぴかぴかの新居はやがて経年とともに劣化するが、次女を囲む温かな団らんが、衰えることはあるまい。

帰路、車の中で母も同じ事をいっていた。

次女夫婦とご両親にブラームスとバッハのご加護を。

 

2024年1月 3日 (水)

正月の集まり

 一昨日、嫁いだ娘らが婿殿を伴って帰省した。元日の集結が決まって以来、母は心待ちにして周到に準備を重ねた。23日と30日には、歳末商戦で込み合うデパ地下に買い出しに出かけ、ごった返す中を悠々とスラロ―ムして食材を買い求めた。

31日は朝からお節料理の仕込みに没頭した。かれこれ半日はキッチンに立ち続ける母を私はただ、サポートするだけ。最早それが元気の秘訣だ。話し相手がいてこそ忙しい中でも余裕が出る。事細かな指図は30年前と変わらぬ。

元日、リビングの清掃と食卓の準備は私の仕事。母は盛り付けに忙しい。

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婿殿2人は、たくましい食欲を見せて、それが母の励みにもなっていた。食事中も、お酒だお茶だお代わりだと忙しい。かくて孫たちは婿も含めて89歳のおばあちゃんの手料理を堪能した。

やがて座はみんなでゲームに流れる。「あつ森」「桃鉄」「ウイイレ」と立て続けだ。降り番の孫が交代でばあちゃんの話相手になる。腹が減ったら火鉢でお餅という王道。私は餅奉行に徹して「磯辺」「つけ焼き」「雑煮」を受注生産して期待に応え続けた。

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「嫁の実家状態」を堪能して娘ら夫婦が引き上げたのは19時30分を回っていた。

 

 

2023年12月30日 (土)

激動の2023年

なんだかんだで忙しい1年だった。

私にとっても、我が家にとっても大ニュースが続いた。

  • 1位 次女 結婚(8月)
  • 2位 長女 結婚披露宴(2月)
  • 3位 私 網膜剥離手術(11月)
  • 4位 母 左足の小指骨折 (9月)
  • 5位 長男 左足の中指骨折 (7月)
  • 6位 私 マイルーム実現 (8月)
  • 7位 私 マイカー更新 (2月)
  • 8位 私 職場にオケ発足 (11月)
  • 9位 私 マイコプラズマ肺炎 (1月)
  • 10位 秘密

娘らの結婚系は歓迎なのだが、ケガや病気も目立つ。用心せねば。

2023年11月19日 (日)

子等の結束

私の入院手術が決まってすぐ、子供たちにはラインで報告した。もともと私と子供ら3人のライングループが作ってあったのだが、それがそのまま便利に活用できた。

最初私が、「入院中おばあちゃんのサポートをくれぐれも」と問題提起すると、長女の発案で「交代でばあちゃんをサポートしよう」という話になり、平日休めそうな日を各自が申告しだした。11月6日から2週間だれかが必ず家に駆け付けるようにできないかの調整だ。その2週間で誰も駆け付けができないのは20日だけと分かった。ばあちゃんは「あたしゃ一人で2週間くらい大丈夫」と言いたい性分なのだが、「嫁いだ孫娘の顔が見られるんも悪くないわい」ととっさに算盤をはじいている。

日ごろマイペースな子供らなのだが、私の入院を一大事と察して、ばあちゃんのアシストに結束してくれた。「よい子に育ってくれた」とまんざらでもないばあちゃんだった。

何のことはない。術後の経過がよくて、駆け付けができないと懸案だった20日より前に退院となった。

2023年9月 6日 (水)

本人不在の誕生日

次女が巣立って初めての誕生日。

いつもならケーキやプレゼントをそろえて待つのだが、勝手が違う。口には出さぬがみんなさびしく思っている。これが嫁に出すということだ。

2023年9月 4日 (月)

嫁にやるということ

一昨日、甥っこの結婚式に行ってきた。結婚のため我が家を巣立った娘2人と久々の再会となった。都心ながら絶好のロケーションを楽しんだ。最大の衝撃は、挙式披露宴に先立つ親族紹介の場面でやってきた。

新郎が身内を次々に紹介してゆく。血縁の濃い順に紹介がすすみ、新郎の伯父にあたる私の後、従姉妹にあたる我が家の娘たち番になった。我が家の苗字で呼ばれなかった。

ああ。

嫁にやるとはこういうことか。当の娘らは、そう紹介されても微動だにせず笑顔で会釈している。

 

2023年8月28日 (月)

次女の里帰り

結婚のため我が家を巣立って3週間。一昨日次女が戻ってきた。引っ越しの積み忘れを取りに来るという名目だが、そんなことはどうでもよろしい。さびしくて青息吐息だった母は数日前からいきいきと準備をして待った。

土産話が尽きない。ほぼ主婦同士の会話になっている。

話だけで腹いっぱいの1泊2日だった。

2023年8月23日 (水)

偶然の導き

今年2023年が「私のクラシック音楽鑑賞50周年」だった。2月には更新するマイカーにCD再生機能がないと判明して、常用USBの作成に踏み切った。やがてそれが所有するCDの再点検に発展した。そして8月に次女が結婚のため家を巣立って、次女の部屋跡地のマイルーム化を進めた。上等なCDプレイやーを買い求めた。

「音楽鑑賞歴50周年」「マイカー更新」「次女結婚」が今年2023年に一度にやってきた。これは偶然なのだが、家庭での音楽鑑賞環境の充実という意味で、空前の変革となった。

2023年8月16日 (水)

清掃という特効薬

次女の部屋跡地のマイルーム化が進行中だ。あれこれ忙しい部屋に母が顔を出した。「普段掃除できない個所をこの機会にやったら」という提案をしにきたという。次女が去ってふさぎ勝ちな母の意外な言葉に、即同意した。気が変わらんうちにというのりだ。

普段家具に隠れている場所の掃除、カーテンレールの上、内外の窓ふきなど。とりわけ念入りなのがサッシの溝だ。ペットボトルに水汲んでこいとか、使い古しの歯ブラシや綿棒、爪楊枝が要るとか、濡れティッシュある?とか事細かである。サッシの溝の複雑な機構に知悉している感じ。歯ブラシで細部を漉しとったあと、爪楊枝や綿棒で積もったほこりをほじりだす。いつ以来かという泥の山を水で流す。

あれ?

なんだろう。次女が去って以来青息吐息だったのが、元気である。ピカピカになった部屋を眺めて次のネタを探す感じに暗さはない。

その手があったか。

 

 

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