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カテゴリー「823 装丁」の4件の記事

2007年10月 6日 (土)

持ち物には名前

持ち物に名前を書くことは学校生活の基本だ。中学、高校と進むに連れて親が記名することは少なくなって行くが、小学校1年生の時は大変だった。教科書、ノート、ランドセル、上履き体操服、鉛筆、筆箱、消しゴムなどだ。集団生活しかも不慣れな学校だ。物は落とすものだという前提で名前を書いておくという訳だ。

物に名前を書くという行為は、ある種のマーキングだ。所有権の誇示に他なるまい。自分の本に蔵書印などを押すのもそうした意識の反映だと思われる。

こうした人間の心理は日本だけに限るものではあるまい。あるいは時代に左右されるものでもないと思う。物を集める趣味のある人、物を大切にする人はきっと名前を書きたいのだと思う。

ブラームスもきっとそうだ。ブラームスに愛用の辞書があればきっと、表紙に自分の名前を書いていただろう。

私の著書「ブラームスの辞書」は、カバーをはずして眺めると、表紙には題名が書いていない。背には書いてあるが表紙には題名の記載がないのだ。その代わりブラームスの筆跡で「Johannes Brahms」と書いてある。

001_4

つまり、ブラームスが愛用の辞書に自ら名前を書いてあるという雰囲気を狙ったデザインなのだ。「ブラームスの辞書」をデザインで表現したと言うわけだ。

こうしておくと、持ち物検査のときに、「ブラームスくんは、キチンと名前を書いてあって感心だ」などと言われるのだ。

2006年1月22日 (日)

カヴァーをはずしたところ

「ブラームスの辞書」の装丁は石川書房さんにお任せした。

とはいってもいくつかの場所には私なりのこだわりも盛り込んでもらった。IMG_0390 写真右は「ブラームスの辞書」のカヴァーをはずしたところである。ブラウン基調ということは、以前にも言及したとおりだ。カヴァーをはずしてみると表紙の部分には「ブラームスの辞書」というタイトルは書かれていない。背の部分にはちゃんと書かれているのだが、表紙にはブラームス自筆の署名が白抜きで記載されているだけだ。

ブラームスが愛用の辞書に自分で名前を書いて持ち歩いている雰囲気が出ることを狙ったものなのだ。実際には白抜きで署名する奴はいないのだが、そこはデザインである。写真には写っていないが、裏表紙は何の文字も印刷されていない。私の脳内基準ではこれってブラームスっぽいのである。

この装丁実は気に入っている。

2005年7月23日 (土)

装丁の評判

手前味噌もいいところだが、「ブラームスの辞書」の装丁を褒められている。

既に33冊が私の手元を離れた。無論全て無償提供の献本先である。なんせ400ページビッシリの本なので全てを読破しての感想は届いていない。しかしながら、本の装丁は見ればすぐにわかる。手にとって感じられる質感も同じだ。実は、装丁が重要なのはそのためだ。一見しての印象は、即売り上げを左右するだろう。

「デザインがさっぱりとクールで中身が濃いところが、ブラームスのイメージにぴったりだ」

「押し付けがましくなく、品がいい」

「ブラウンでのさりげない統一感がいい」

代表的なお褒めの言葉である。問題は中身の評判なのだが、しばらく先になりそうだ。

2005年7月 4日 (月)

カバーデザイン

コスト削減のため、完全版下の提供という路線を邁進した私だったが、校正だけはその道のプロフェッショナルに任せたということを以前に書いた。それがとてつもなく賢明な判断だったことも述べた。だが、プロフェッショナルに任せたのは校正だけではなかった。「本の表紙」、「カバーデザイン」、それから表紙を1ページめくったところにある「本扉」この3つのデザインもまたプロフェッショナルの手に委ねた。

元々出版社選びの過程で、まだ原稿も出来上がらぬうちに表紙の案をいくつか提示いただいたことが、出版社決定のファクターの一つになった。こうしたもろもろのデザインは装丁と呼ばれ、独特の領域を形成しているらしい。デザイナー、イラストレーター、画家のどれとも微妙に違う感性が求められるという。本の内容や主張を鋭敏に反映し、題名、著者名、出版社名の記載を必須事項として折込み、書店で目立ち、読者の目に留まり、思わず手に取る欲求を起こさせ、以下きりがないくらいの使命を帯びている。

打ち合わせを繰り返す中、いくつか案の提示を受けた。カバーも表紙も本扉もブラウンが基調にすえられたデザインだった。これには心底驚かされた。実は私は大のブラウン好きなのだ。一番好きな色はブラウンである。自分でネクタイを選ぶといつもブラウン系になってしまう。もっというと個人的にはブラームスのイメージカラーはブラウンだと思っている。本ブログもご覧の通りブラウンだし、作成した名刺もブラウン基調である。しかし、打ち合わせの過程では、こうしたブラウン志向には一切言及しなかったにもかかわらず、いろいろなデザインがブラウン基調というのには恐れ入った。何回かネクタイをして打ち合わせたかもしれないが。。。。

この本の装丁をしてくださったのは、実は出版社の社長だ。出版社の社長でありながら、実は装丁が本職だというのは、後から聞いた話だ。さらにいうとパソコンを使用した絵で個展が開けるくらいのアーティストでもあるのだ。出版社選びの決めては、ご近所の縁とお人柄なのだが、これは嬉しい裏ドラである。決めてしまった後で判った話である。

その個展が今日から銀座の画廊で開かれるという。私の本の装丁の秘密にじかに触れるチャンスなので、訪ねてみたいと思う。

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    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
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