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カテゴリー「001 用語解説」の1005件の記事

2017年12月 8日 (金)

鎖国

江戸幕府の外交政策のこと。外交と貿易の幕府独占という意味かと思われる。薩摩藩や松前藩など例外もある。諸外国とのつきあいをやめたため、科学技術の進歩という面で遅れをとった原因というイメージが過剰に強調されている感じもする。

我がブログ「ブラームスの辞書」は、いい歳をした大人が管理しているにも関わらず、世の中の動きに敏感に反応するとは言い難い。サッカーについてのトピックに控え目に言及する程度だ。

季節、天変地異、政治、事件との連動をむしろ意図的に避けている。私個人の身の回りの出来事への感想が記事になることもない。世間様の動きに背を向けている姿は「鎖国」にも似ていよう。その手の話は私がブログで話題にしなくても皆が話題にする。ブラームスネタへのこじつけに成功しない限りは積極的に取り上げることはない。

例外は家族の話題だ。とりわけ子供たちの話は時々記事のネタになる。ブラームスネタの濃度が低下する一因ではあるが懲りる様子は無い。将来子供たちのカテゴリーを順に振り返ると事実上の育児日記になっていると思われる。つまり鎖国体制の中、わずかに開かれた出島のようなものだ。

2017年12月 1日 (金)

シュトーレン

ドイツのお菓子。クリスマスの代表的な味だ。元々ドレスデンの名物らしい。シューマン一家はデュッセルドルフに移る前にはドレスデンに居たから、シュトーレンを食べたかもしれない。けれども当時既にドイツ中で食べられるようになっていたとすればドレスデン以外でも口にすることは出来たと思われる。

ブラームスの母がシュトーレンを作ったかどうか確認中。

2017年11月28日 (火)

お袋の味

おそらく「母の手料理」のことで間違いあるまい。我が家の子供たちにとっては「祖母の手料理」と同義である。もちろんおやつも含むと解してよかろう。

ブラームスにも「母の手料理」があった。

  1. エッグノッグ ラム酒と卵で作る飲み物。卵黄とラム酒にバニラや生クリームなどを加えて作るらしい。香辛料を一つまみ入れる。れっきとしたアルコール飲料なので子供にはきついと思うが、当時のドイツは現代の日本とは少し事情が違うと思われる。
  2. こけもものジャム こけももと砂糖それにレモン汁を加えて煮る。
  3. オートミールケーキ 母からの手紙に現われるが、レシピは不明。文脈からしてブラームスの好物と思われる。
  4. ザルツブルガーノッケル メレンゲを焼いて膨らませたもの。

1855年4月クララはハンブルクでの演奏会に際してブラームスの実家に滞在する。ブラームスの伝記であればほぼ必ず言及されるエポック。このときブラームスの母がクララを心を込めてもてなしたとされている。上記のうちどれかをクララに振舞った可能性がある。

2017年11月16日 (木)

小学校の卒論

「卒業論文」の短縮形。学校の卒業に際して提出が義務づけられていることがある。断り無く用いた場合、大学以降の高等教育機関が課すというのが一般的だ。

私の学部は、卒論の提出が義務になっていなかった。だから最後までオーケストラ活動に浸かりきった学生生活だった。しからば私は一度も卒論を書いていないかとなるとそうではない。1971年小学校6年で迎えた冬休みのことだ。我がクラスの担任は「卒論」を書けと命じた。正確に申せば、そう命じたのは秋頃だ。テーマは「自分の生い立ち」である。

今思うとユニークで素晴らしいと思うが当時は必死だった。文字数の決まりは無かったが、親の助けを借りてがんばった結果、400字詰めの原稿用紙30枚近くまで行った。アルバムや母子手帳やら資料を当たりまくっての執筆だった。内容はともかく分量だけはクラスで一番だった。書いてみて子供心に親の有り難みが判った。学校に提出したところまでは覚えているが、返して貰った記憶がない。

お察しの通り、今こうしてブログを書きまくっている妙な遺伝子は既に当時も活動していたということだ。

このブログは唯一にして絶対のテーマ「ブラームス」を、いじくり回すというコンセプトだ。提出期限の無い「卒論」で、既に事実上「人生の卒論」の様相を呈し始めている。

2017年11月11日 (土)

ソート

目的に応じた順番に並べ替えることくらいの意味か。複写機の主たる機能になっている他、データ管理上の重要なアクションである。

「ブラームスの辞書」執筆の基礎になったブラダスは、22000行を超えるエクセルデータだ。ブラームス作品の楽譜上に存在する楽語1個をエクセル1行に割り付けた代物だ。これが無かったら「ブラームスの辞書」は執筆出来なかったと断言出来る。本日のお題「ソート」は、私がもっとも利用したエクセルの機能である。

たとえば大好きな弦楽六重奏曲第1番の冒頭チェロには「poco f espressivo」が出てくる。しかしop18の第一楽章の1小節目に「poco f espressivo」と入力するだけではつまらない。

どのパートに出るのか、調は何か、拍子はいくつか、作曲年は、出版社はどこか、曲のジャンルは、というような情報を同時に入力しておくのだ。こうしておくとそれらの基準をキーにソートすることが可能になる。「poco f espressivo」を持つログを抽出し、それを作曲年でソートすれば、作曲年代毎の濃淡が判明する。特定の調性との相関を見るには「調性」でソートすればいい。附属する情報が多いほど、後々の楽しみが増えるのだ。けれども22000行ともなると、後からキーになる情報を付加するのは大変だ。最初に全楽譜を当たる前に、キー項目を確定させていることが大切だ。

つまりこれは「将来、自分が何を基準にソートしたいか」をあらかじめ読む作業に他ならない。出現の位置の他にキーとして採用したのは以下の通りである。

  1. 作品ジャンル
  2. 作品番号
  3. 作曲年
  4. 編成
  5. 出版社
  6. 楽曲冒頭の調性
  7. パート
  8. 拍子

客観的に確定することが可能な情報は全て取り上げておいたつもりだ。

何をするにもリスト化だ。そしてその肝はソートにある

2017年11月 7日 (火)

ブラームス観

「~観」という言葉群がある。「結婚観」「人生観」「価値観」「男性観」「女性観」「恋愛観」「音楽観」などなど挙げればきりがない。「~に入る単語についての個人の考え」くらいなぬるい定義しか思い浮かばない。

人間の個性とはつまりそれらの「~観」の堆積なのだろうと思う。

ブログ「ブラームスの辞書」は私のブラームス観の反映である。著書「ブラームスの辞書」と補完しあって私の脳味噌に去来するブラームスへの考えを保存することが目的の一つである。「私はブラームスをこう思っています」「私はブラームスをこう感じています」を順次言葉に変換しているというわけだ。私のブラームス観を写す鏡がブログや著書だ。

あくまで主体は私の脳味噌なのだが、最近少し異変も感じている。鏡であるはずのブログが本体に影響を与えていると実感する。ブログ記事を書くこと、あるいは過去の記事を読むことがブラームス観に影響を与えている。著書やブログが無かったら、ブラームスへの考えをここまで深めることは無かったと断言出来る。

著書やブログで言及し尽くしてしまう心配はいらない。書けば書くほど次々と新しい一面が姿を現す。

そういう意味では私のブラームス観はまだ未完成である。

2017年10月30日 (月)

高樹悲風多し

「こうじゅひふうおおし」と読む。三国志の英雄・曹操の三男曹植の詩の一節だ。

「高い木には厳しい風が当たる」という程の意味だ。転じて徳や地位の高い人物にはそれなりの苦労があるという寓意が込められている。好きな言葉だ。

19世紀後半の欧州楽壇を舞台にした大論争の当事者ブラームスは、図らずも片側の陣営の首領に祭り上げられていたから、いろいろな形で理不尽な物言いの標的にされていた。作品や演奏の批評あるいは手紙など文章化されたものの中には現在まで残されているものもある。一方自称ブラームス派に属していても、攻撃の標的にされなかった無名作曲家も多かったに違いないし、攻撃されているうちに本当に音楽史から忘れられてしまった人だって少なくない。批判に耐えて100年後も作品が愛されているブラームスは「高樹」なのだ。

公開された批判に対するブラームスの対応は一貫している。

沈黙だ。

かくの如き大論争も今は昔、早1世紀を経た今、それらの理不尽な批判はブラームスの威光には何らのダメージも与えていないように見える。むしろそれらを口にした発言者の名誉には少なからぬマイナスも生じていよう。失笑のキッカケになることさえあるだろう。

台風の風だけはしきりにあたるが、わがブログに悲風は当たらない。

2017年10月29日 (日)

第2ヴァイオリン

ヴァイオリンの初心者が楽器屋さんに行って「第2ヴァイオリンはありますか?」と言ったという小咄もいささか語り尽くされた感がある。

一般にオーケストラや弦楽合奏ではヴァイオリンが2つのパートに分かれる。より目立つ方を「第1ヴァイオリン」と呼び、そうでない方と「第2ヴァイオリン」と呼び習わしている。定義に決定版があるとは思えない。「旋律・伴奏」「音高」「主役・脇役」どれをとっても例外が発生ししまう。第1ヴァイオリンのオクターブ下で旋律をトレースしたかと思うとヴィオラとともにひたすら刻むということも少なくない。俗にこのパートが上手いオケは上手いという伝説があるが有効な確認手段が無い。

私が大学オケに入団した頃、第2ヴァイオリンに伝説があった。「昔は上達しない奴をヴィオラに出していた」という無惨なものだった。実際にはメンツの足りないヴィオラをヴァイオリン弾きが交代でフォローしていたという事実の反映だと思われる。最初からヴィオラの私はいったいどうなるのだろう。

ブラームス作品の中で第2ヴァイオリンの見せ場を探したが、ヴィオラに比べるとあまり多くないと感じる。私がヴィオラ弾きのせいかもしれない。

2017年10月26日 (木)

第一ヴァイオリンを弾く

第一ヴァイオリンと言えば、オーケストラの華だ。いつも客席に一番近い位置に陣取っているし、主席奏者はコンサートマスターと呼ばれている。おそらく誰も数えてはいないと思うが管弦楽曲でもっとも音符が多いパートは第一ヴァイオリンだと考えられる。

ヘルメスベルガーというヴァイオリン奏者がいる。ウィーンワーグナー協会設立の発起人に名前を連ねていた。楽友協会の指揮者を務めていたが、どうやら周囲との折り合いを欠いていたらしく、解任の動きが起こった。ヘルメスベルガー本人がその動きを察知したと見えて、水面下で阻止に走る。

ウィーン音楽界で絶大な影響力を誇った2人、ハンスリックとブラームスに助力を頼んだのだ。ブラームスに対しては泣きを入れてきた。このときのヘルメスベルガーの言い回しが「一生懸命に第一ヴァイオリンを弾きますから」というものだった。音楽之友社刊行の「ブラームス回想録集」第2巻28ページに載っているエピソードだが、原文のドイツ語でどういう表現なのか不明だけれど、「先頭に立って一生懸命がんばる」の意味だとされている。

ドイツ語の慣用句として「第一ヴァイオリンを弾く」という表現があるのか、音楽関係者だけに通じる符丁的な言い回しに過ぎないのか、本を読む限りははっきりしない。ブラームスに頭を下げてまで楽友協会指揮者の座にとどまりたいという執念だけは感じることが出来る。

このときのブラームスの返答は記述されていないが、結果から見れば不受理だった。ほどなくヘルメスベルガーは解任される。ウィーンワーグナー協会の発起人が、ハンスリックやブラームスに頼み事をするという図太さだけは一流に見える。1882年頃のことだ。

2017年10月24日 (火)

オークション

「Auction」と綴られ大抵は「競売」と訳される。手持ちの品物を出品し、セリにかけることだ。

昔は定期的にそれ用に場所と機会が設けられたが、現代ではネット上で繰り広げられることが多い。ネットオークションと呼ばれて一般化している。

大作曲家ブラームスの直筆未発見の手紙が、オークションで出品されたら高値間違い無しだ。それはブラームスの生前でも同じだったと見え、ブラームスの若い頃の手紙が、どこぞのオークションで出品され、発見したブラームスの知人が大急ぎで落札してブラームスに送ってよこしたということもあったらしい。

作品が出版されて世間の批評を浴びるのは、当然と考えてどんな酷評にも毅然とした対応をしたブラームスだったが、作品以外のプライヴェートな物品が、知らぬところで一人歩きを始めるのは断固拒否した。後世の心ない伝記作家の手に渡ればどうなるか、熟知していたのだ。プライヴェートな手紙は慎重に処分していたのはそのためだ。

ブラームスのそうした性格を知っている友人の一人が、その手のオークションで出品されると気を利かせて落札し、ブラームスに返却したという訳だ。

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ブラームスの辞書写真集

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    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
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