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カテゴリー「117 編成」の17件の記事

2015年6月 9日 (火)

連弾ピアノトリオ

ピアノ三重奏の変形。ピアノ、ヴァイオリン、チェロを用いるのだが、このうちピアノが連弾になっている。ブラームス自身はこの編成で曲を書いていないが、以下の作品がこの編成用に編曲されている。

  1. .弦楽六重奏曲第1番
  2. ピアノ四重奏曲第1番
  3. ピアノ四重奏曲第2番
  4. ピアノ五重奏曲
  5. 弦楽六重奏曲第2番
  6. 弦楽四重奏曲第1番
  7. 弦楽四重奏曲第2番
  8. ピアノ四重奏曲第3番
  9. 弦楽四重奏曲第3番

以上だ。弦楽五重奏2曲とクラリネット五重奏は存在しない。ピアノ四重奏曲をやるつもりで、メンバーを集めたら、ヴィオラ弾きが急遽来れなくて、たまたま居合わせたピアニストに連弾の片割れをお願いするケースだ。ヴィオラ弾きの私としては、「何の嫌がらせだよ」という感じがする編成なのだが、キッチリ出版されていたところを見ると、需要があったのだと解さざるを得ない。

2012年8月22日 (水)

師団長のための独和辞典

ビスマルクを中心に据えてドイツ史の周辺を徘徊していると、戦争の話題が何かと多くなる。師団、軍団、旅団、連隊の意味について触れておく。時代により国により差があるのでプロイセン陸軍の歩兵についての意味合いを述べる。

<部隊>

  1. 軍 数個軍団の集合
  2. 軍団 Armeekorps 2個師団。これに砲兵、騎兵、通信兵、予備兵なども加える。
  3. 師団 Division。2個旅団。ここに工兵、衛生兵、主計も加わりおよそ12000名。Divisionは音楽用語にもなっている。おおむね中将以上が指揮する。
  4. 旅団 Brigade 2個連隊。少将以上が率いる。
  5. 連隊 Regiment 4個大隊。少佐以上が率いる。
  6. 大隊 Batallion 4個中隊。大尉が率いる。
  7. 中隊 Kompanie 4個小隊。中尉が率いる。コンパと語源は同じか。
  8. 小隊 Zug 少尉に率いられるおよそ40名の兵士。

<階級>

  1. 元帥 Feldmarschall
  2. 上級大将 Erzgeneral
  3. 大将 General
  4. 中将 Generalleutnant
  5. 少将 Generalmajor
  6. 大佐 Oberst
  7. 中佐 Oberstleutnant
  8. 少佐 Major
  9. 大尉 Hauptmann
  10. 中尉 Oberleutnant
  11. 少尉 Leutnant

  • 日本語の大中小に相当する語が含まれているわけではない。日本語はシンプルだが、ドイツにもそれ相応の理由があるのだと思う。
  • 2010年6月23日 (水)

    営業サイド

    会社がある程度大きくなると、部署間で意見が食い違うということも起きてくる。たとえば「本社」「工場」「営業」「経理」で見解が異なることも少なくない。昨今の顧客至上主義の中、日ごろ顧客に接している営業部門の発言が大きな影響力を持っていることが多い。

    最終的に営業部門の意見が結論として採用された場合、営業以外の部門からは「営業サイドの意向に従った」とか「営業サイドに押し切られた」などというコメントを発することになる。

    記事「さすがチェコ」でドヴォルザークの「2つのヴァイオリンとチェロ、ハルモニウムのためのマリチコスチ」を収録したCDの話をした。ご機嫌な出来映えで満足している。ハルモニウム独特の音色が弦楽器によくなじむ。改めてドヴォルザークの作品表を見て驚いた。ハルモニウムの代わりにピアノでも良いということになっている。

    作品を聴いた限りでは、絶対にピアノでは味わいが落ちる。ドヴォルザークはハルモニウムを所有する知人の家で、ハルモニウム現物に触れて作曲している。楽器の特性を生かした曲になっているのだ。アタックと減衰が伴いがちなピアノでは、ニュアンスが変わってしまう。

    白黒の鍵盤を指で押すという演奏方法が共通するから、ピアノ演奏の素養があればハルモニウムも弾けてしまうとは思うが、感心しない。ピアノ五重奏からヴィオラを抜いた編成になってしまう。

    おそらくこれは営業サイドの判断だろう。当時の欧州でハルモニウムがそこそこ普及していたことは確からしいが、楽譜の売上ということを考えると、「ピアノ代用で可能」と公式に謳っておいたほうが市場が広がるということだ。

    ここで言う営業サイドとはつまりジムロックである。

    2009年3月15日 (日)

    アルトの出番

    3月13日の記事「混声合唱と弦楽四重奏」でアルトとヴィオラが対応しているという趣旨から話を展開させた。

    室内楽や管弦楽曲におけるヴィオラの愛情溢れる取り扱いは、声楽作品においては当然アルトにも反映していると見なければならない。

    この文脈で真っ先に思い出すのがアルト独唱と男声合唱のためのラプソディーop53だ。もっぱら「アルトラプソディー」と通称されている。ブラームスの伝記の中でも言及されることが多い。作品91のアルトとヴィオラとピアノのための歌曲も捨てがたい。どちらもソリスティックな位置づけが与えられていてアルトが目立つように工夫されている。

    さて、ヴィオラ弾きの喜びは、独奏扱いされることにあるのではない。他のパートに主役を譲りながら、無視し得ぬ位置づけを主張する出番にある。オリジナルのコンチェルトやソナタがなくてもかまわないのだ。アンサンブルの中で存在を主張することこそが喜びの核心になっている。

    これと同様にアルトがアンサンブルの中で底光りする曲がある。作品28を背負った「アルトとバリトンのための4つの二重唱曲」だ。目立たぬと言えば目立たぬが、バリトンの相棒にソプラノを持ってこない感覚までもが鑑賞の対象である。

    アルトのパパとしては当然の話題だ。

    2009年3月13日 (金)

    混声合唱と弦楽四重奏

    混声合唱の代表的な形態と言えば「混声四部合唱」だ。ソプラノ、アルト、テノール、バスである。男の子の声変わりを待たねばならないので中学校から始めるのが一番早いかもしれない。それでも大抵男の子のメンバーが集まらない。私も中学3年の時バスケットボール部なのにかり出された経験がある。今カラオケをすればハイノート得意のテノールなのだが、当時は有無を言わせずバスになった。多分声変わりが終わっていたせいだ。

    さて一方室内楽の代表的なジャンルに弦楽四重奏がある。2本のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという編成だ。古来名だたる作曲家たちを魅了してきた水も漏らさぬ布陣である。パートが4つという、シンプルな共通点から混声四部合唱と比較してみる。

    • ソプラノ→第1ヴァイオリン
    • アルト→第2ヴァイオリン
    • テノール→ヴィオラ
    • バス→チェロ

    中学生の答ならこれで上出来だろう。しかし音域は別として、音質声質のイメージあるいはブラームス作品での位置付けから考えると大いに違和感がある。違和感の大きさとして真っ先に目に付くのが「テノール→ヴィオラ」の組み合わせだ。テノールが持つイメージを総合すると私の中では「チェロの高音域」が最も近い。次の違和感は「アルト→第2ヴァイオリン」だ。ブラームス好きたるもの、ここは断固「アルト→ヴィオラ」を主張せねばなるまい。違和感第3位は「バス→チェロ」だ。これは多分に言葉尻だけかもしれないが、是非とも「バリトン→チェロ」にして欲しいものだ。以上をまとめると下記のようになる。

    • ソプラノ→ヴァイオリン
    • アルト→ヴィオラ
    • テノール→チェロ
    • バリトン→チェロ

    見ての通りチェロが重なっている。創作の初期においてブラームスが室内楽に手を染める際、チェロを増強する傾向を隠していないことと符合するような気がする。弦楽六重奏が2本のチェロを要求している他、作34を背負うヘ短調のピアノ五重奏は、弦楽四重奏にチェロを加えた五重奏として構想されていた。女声合唱中心とはいえ合唱指導の経験豊かなブラームスの経歴を考えるとなかなか面白い。

    2009年2月15日 (日)

    鋭い質問

    受け手の側からの切れ味のいい質問によって、授業や講義の内容がレベルアップすることがある。教師によっては「良い質問だ」と前置きしてから答え始める人も多い。話の核心を深々と貫く質問は、しばしば教師を能弁にさせる。

    1859年2月15日付けだから150年前の今日の手紙で、ブラームスは当時のバッハ研究の大家モーリッツ・ハウプトマン(1792~1868)に質問を試みた。ハウプトマンはのちにトマス教会のカントルをつとめる程の大物だ。シュピッタより少し前の世代の重鎮である。

    バッハの受難曲またはカンタータの演奏上、通奏低音にオルガンとチェンバロのどちらを採用すべきかについての見解を求めたのだ。実はこの問題、現在もなお議論が続き、決定的な結論に到達していない難問なのだ。鋭い質問である。シュピッタやハウプトマン等、当時の指導的な学者たちは、「教会=オルガン」という刷り込みがよほど強烈だったと見えてチェンバロの参加には否定的だったという。最新のバッハ研究によれば、受難曲やカンタータの演奏にチェンバロが参加していた可能性を示唆する証拠が少なからず指摘されている。まだ判らぬ事も多いがチェンバロの参加を、無下には否定できないというのが最近の見解だそうだ。

    こういう質問をした事自体ブラームスがカンタータや受難曲演奏でのチェンバロの参加の可能性を感じていた証拠だと思われる。いわゆるバッハルネサンス真っ只中とはいえ、通奏低音をピアノが受け持つ演奏も頻発していた時代背景を考えると、弱冠26歳のブラームスから発せられたこの質問の意味は重い。ブラームスはピアノによる通奏低音なんぞハナっから想定していなかった可能性もある。

    一方この質問自体の鋭さもさることながら、そのタイミングもなかなかシャープである。毎年9月から12月までの3ヶ月限定のデトモルト宮廷勤務の最後の年だ。つまり前年の12月まで勤め、秋までブランクという時期なのだ。1859年9月からの勤務に備えた情報収集と見てよさそうだ。デトモルト在勤中にカンタータ4番を取り上げたことは有名だ。

    この質問のわずか3週間前、1859年1月22日はピアノ協奏曲第1番の初演だ。その5日後のライプチヒでは辛酸を舐めた。クララは気丈だったが、ブラームスには落胆があったハズだ。そうした余韻さめやらぬ中、バッハ演奏についての実演に即した質問を発するとは驚きだ。ただちに「ピアノ協奏曲に対する逆風にも負けずに」という美談に仕立て上げるのには抵抗も感じるが、気には留めておきたい。

    「鋭い記事だ」と言ってブラームスに誉められたい。

    2008年11月15日 (土)

    ジャンル内独立

    11月13日の記事「調の名で呼ぶ習慣」の続きである。というよりもむしろこちらが本題だ。作品を呼ぶ際の個体識別に「ジャンル名と調の名」がセットで用いられていると書いた。

    ブラームスの器楽曲でも同一ジャンルに複数作品が存在しているが、標題音楽から距離を置いていたため、それらが標題もなく雑魚寝している感じがする。実は「交響曲」などのジャンル名に調名を添える言い回しをブラームスが強く意識していた形跡がある。曲種別に第1楽章冒頭の調性をリストアップした。

    <ソナタ>

    • ピアノソナタ第1番ハ長調
    • ピアノソナタ第2番嬰ヘ短調
    • ピアノソナタ第3番ヘ短調
    • チェロソナタ第1番ホ短調
    • ヴァイオリンソナタ第1番ト長調
    • チェロソナタ第2番ヘ長調
    • ヴァイオリンソナタ第2番イ長調
    • ヴァイオリンソナタ第3番ニ短調
    • クラリネットソナタ第1番ヘ短調
    • クラリネットソナタ第2番変ホ長調

    <トリオ>

    • ピアノ三重奏曲第1番ロ長調
    • ホルン三重奏曲変ホ長調
    • ピアノ三重奏曲第2番ハ長調
    • ピアノ三重奏曲第3番ハ短調
    • クラリネット三重奏曲イ短調

    <カルテット>

    • ピアノ四重奏曲第1番ト短調
    • ピアノ四重奏曲第2番イ長調
    • 弦楽四重奏曲第1番ハ短調
    • 弦楽四重奏曲第2番イ短調
    • ピアノ四重奏曲第3番ハ短調
    • 弦楽四重奏曲第3番変ロ長調

    <クインテット>

    • ピアノ五重奏曲ヘ短調
    • 弦楽五重奏曲第1番ヘ長調
    • 弦楽五重奏曲第2番ト長調
    • クラリネット五重奏曲ロ短調

    <ゼクステット>

    • 弦楽六重奏曲第1番変ロ長調
    • 弦楽六重奏曲第2番ト長調

    <セレナーデ>

    • 管弦楽のためのセレナーデ第1番ニ長調
    • 管弦楽のためのセレナーデ第2番イ長調

    <交響曲>

    • 交響曲第1番ハ短調
    • 交響曲第2番ニ長調
    • 交響曲第3番ヘ長調
    • 交響曲第4番ホ短調

    <協奏曲>

    • ピアノ協奏曲第1番ニ短調
    • ヴァイオリン協奏曲ニ長調
    • ピアノ協奏曲第2番変ロ長調
    • ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ短調

    見ての通り、「曲種名+調性名」で作品の特定が出来ないのは赤文字で記した「ヘ短調ソナタ」と「ハ短調カルテット」の2種しかない。この2種にしてもシューマンの助力の甲斐あって若い頃から大出版社から作品が刊行されていたブラームスは生前からキチンとした作品番号を体系的に付与出来ていたから極端な不便は感じない。「ヘ短調ソナタ」は「ピアノソナタ」「クラリネットソナタ」と通称されることを考えると実用上の差し障りはない。この2例の他は、カプリチオやインテルメッツォなどのピアノ小品を例外として全て「曲種名+調性名」で作品が特定出来ることになる。

    「ハ短調カルテット」は悩ましい。偶然にもこの2曲、作曲の着手から出版までにかなり時間を要した作品である。このあたりの調性選択あるいはネーミングに悩んで時間がかかったのかもしれない。ピアノ四重奏曲第3番は当初ハ短調ではなく、「嬰ハ短調」であったという言い伝えが重要な意味を持ってくるように思われる。

    さらに真贋論争のあるイ長調の三重奏曲は、他の三重奏曲にイ長調が無いのでひとまず合格といえる。あるいは「2台のピアノのためのソナタ」ヘ短調が、最終的にはピアノ五重奏曲という形態に落ち着いたのは「ソナタヘ短調」のままだと作品5のピアノソナタと重複することにも起因しているかもしれない。

    ブラームスが自作の調を選択するに際して、このあたりの事情を考慮していた可能性は否定できまい。偶然だとすると出来過ぎている。

    2008年7月20日 (日)

    スタメン

    スターティングメンバーの略。主にスポーツの試合開始時点での出場者だと言い換えることが出来る。これに名を連ねることは間違いなくステイタスの一つである。さらに常連となるとレギュラーと呼ばれることになる。

    オーケストラは、多くの団員を抱えながら演奏会当日ステージに上れる人数に制限がある。アマチュアの場合でも、原則として下手っぴは乗れない。それでも弦楽器は微調整の余地があるが管楽器は厳しい。

    ブラスバンドも同じだ。次女が始めたトロンボーンは大抵3名か4名だ。身内の演奏会ならともかく、公式戦つまりコンクールともなると厳密だ。つまり上手い順に並んで4番目以内でないと演奏会に出られないのだ。これに若干の年功序列が加味される。今3年生2名、2年生1名、1年生4名の陣容だから、一番上手い1年生は公式戦に出られるのだ。逆に来年になると一番下手な2年生一人が出られないかもしれないのだ。たった一人の初心者である次女には重い現実だ。

    それでもパートはファミリー。腐ってはいけない。万が一次女が演奏会に出られることになれば、誰かが出られないということなのだ。出ても天狗にならず、出られなくても腐らないことをU-15の次女が学ぶ機会だ。音楽と同じくらい大事なこと。

    2008年6月 6日 (金)

    3手用

    3月28日の記事「四手用」の中で、低音偏重のブラームスの嗜好のたとえとして、しばしば「左手が2本要る」と言われていることを指して「まるで3手用だ」と述べた。ところが、現実に「3手用」と書かれた作品が存在するのだ。

    オルガンまたはピアノと混声四部合唱のための「宗教的歌曲」op30がそれである。この作品は昨日6月5日の記事「歌のあるインテルメッツォ」の主役だった。

    マッコークルの作品目録には単に「オルガンまたはピアノのための」と書かれているだけだが、ブライトコップフのパート譜には、「Klavier fur drei oder vier handen」と書かれている。つまり「3手または4手のピアノのための」という意味だ。オルガンのペダルの入るところで手が足りなくなることが原因と考えられる。ピアノ奏者一人に加えてさらに一人が片手で演奏に加わるという意味としか解釈のしようがない。

    ところがさらに謎がある。我が家に唯一のピアノ版のCDのジャケットには、ピアノ奏者の名前は1人しか書かれていない。楽譜通りではないのだろうか。

    問題はこの「3手用」の指定がブラームスの意思かどうかである。マッコークルには何も書かれていないから、ブライトコップフ社の意思である可能性もあって悩ましい。

    2008年3月22日 (土)

    愛の歌

    「Liebeslieder」の訳語だ。作品52の18曲が知られている。さらに「Neue Liebeslieder」作品65の15曲がこれに続く。両者に共通するのは、その特異な形態だ。

    ソプラノ、アルト、テノール、バスの4名に連弾のピアノという編成になっている。ブラームス自身の編曲による歌唱抜き連弾オンリーのバージョンも出ている。合計33曲全てが4分の3拍子で書かれ、事実上「im Landler tempo」(レントラーのテンポで)という指定を持っている。

    まずは編成だが、33曲全てにソプラノ、アルト、テノール、バスの4名の参加が求められている訳ではない。内訳は以下の通りだ。

    • 全員参加  19曲
    • ソプラノだけ  4曲
    • ソプラノとアルト 3曲
    • テノールとバリトン 2曲
    • アルトだけ 2曲
    • テノールだけ 2曲
    • バリトンだけ 1曲

    何だか家庭的な匂いを感じる。音楽好きの一家が休日の昼下がりを歌で過ごすような感じだ。現在の日本ならカラオケかもしれないが、当時のドイツ・オーストリアにこうした編成の作品を求める土壌があったのかと想像したくなる。いわば「声楽四重唱団」の存在を前提にしなければ書きにくい作品だと思う。これが単なるピアノ伴奏ではなくてピアノ連弾の伴奏だというところがまた凝っている。この手の編成のニーズが本当にまとまった量存在したかどうかは怪しいとも思う。

    他の作曲家には例を見ないからだ。ハイドンが創設し、ベートーヴェンが完成に導いたという弦楽四重奏曲ならば、既に確固たる市場が存在し、作り手もその市場への供給を前提に作品を生み出し、それがさらに弦楽四重奏人口を増やすという再生産のフローが出来上がっていたと推定できるが、「声楽四重唱」ではそうも行くまい。弦楽四重奏団やピアノ三重奏団が常設団体として数多く存在することとは対照的である。この2種の団体にプラス1あるいはマイナス1で大抵の室内楽は演奏が可能である。現在まで続く室内楽の隆盛はこのことが寄与していると思われる。

    これに対して先の「声楽四重唱団」はいかにも分が悪い。CDを発売しようと思うと、そこそこの歌い手4人とピアニスト2人をかき集めねばならない。コンサートでも事情は同じだ。

    作品自体に罪はないが、CDの種類も少ないし、演奏会のプログラムに取り上げられることも少ない。よっぽどのブラームス好きでなければ触れ合うことがない。

    ブラームスへの愛の深さが試される曲である。

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    フォト

    ブラームスの辞書写真集

    • Img_0012
      はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
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