定点観測としての書き込み
第三次令和の大整理と大仰にふりかぶって、自室整理を進めている。サラリーマン生活42年10ヶ月の垢落としに加え、自室の練習室化、そして楽譜の整理。レッスンが決まったこともあって精が出る。
その楽譜の整理はいろいろ興味深い。
昔ヴィオラで弾いた楽譜が出てくる。あれっていうような曲もある。いつ弾いたかわからぬ楽譜は室内楽に多い。書き込みまで消えずに残っている。ヴィオラの放置が15年だったので、もっとも新しくて15年前の書き込みだ。
書き込みの内訳はおよそ下記。
- ボウイング ボウイングは奥深い。アップとダウンの二種類ながら、凝り出すと無限。ダウンとアップのあの記号がパソコンで打てないのは私の技量のせいか。
- フィンガリング 「0:開放弦」「1:人差し指」「2:中指」「3:薬指」「4:小指」など左手への指示だ。
- ポジション 第一ポジション以外のポジションについてその始まりやおわりに目印。
- メガネ印 指揮者を見ろという目印。
- 五度印 早いテンポで連続する完全五度音程へ目印だ。一つの指で隣り合う2本の弦を同時に押さえねばならぬというサイン。
- ぐりぐり 重要な音や楽語に丸印。
- その他 「コンマス見ろ」「チェロ聞け」とか。
懐かしい。考古学的興味もある。当時の自分の技量や意識がパラレルに反映している。今見て見るとおやっとおもうこともある。当時は開放弦が忌避されていたような気がする他、A線回避目的のポジション変更も目立つ。巨大ヴィオラ購入前か後かで変わってもいよう。
とりわけ無伴奏チェロ組曲ヴィオラ版やガンバソナタ、あるいはブランデンブルク協奏曲第6番に取り組むとき、今の自分との意見の違いが浮上する。
70,80と歳を重ねると今の書き込みも古くなるかもしれない。
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