オクターブ下げの編曲
バッハヴァイオリンソナタのヴィオラ版の楽譜をなんとか手に入れた。上下二巻で合計12000円強。しかも、インターナショナル社。米国の出版社だ。私のようなドイツ好きからすると、課題も多い反面、価格が数段リーズナブルだ。そのほかドイツのメジャー出版社ではあり得ない企画もときどき目に付く。スコアのドーヴァーと並んでとても無視はできない。
実際にその6曲をヴァイオリン用からヴィオラ用に移すにあたってどのような措置が講じられているのか、ざっと確認した。
ヴィオラ用への移調のポイントは当然オクターブ下げだ。高すぎて弾けないところをオクターブ下げている。元々ヴァイオリンの低い音域で弾かれている4番の3楽章はいじっていない。ハ音記号に変えてあるだけ。一方で6番の冒頭はオクターブ下げてくれても良さそうだがこれは頑としてオリジナルのままだ。大抵は高すぎて弾けないだけをよりどころに、難所をオクターブ下げただけのような気もする。これらヴァイオリンの名曲をヴィオラに編曲するなら、ハイポジション大得意の名人なら何も編曲しないでそのままオリジナルを弾けばいいのだ。
で、問題はピアノ譜。これオリジナルのヴァイオリンソナタ版と同じだ。ピアノ譜面に付与される弦楽器パートはヴァイオリンのままだ。ヴィオラに移すに当たって発生するオクターブの移動には、関係なく伴奏はオリジナルのままである。いいのか悪いのか。
同曲大好きだからヴィオラ版があるだけでありがたいのだが、気になり出すととまらない。





















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