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カテゴリー「116 形式」の32件の記事

2017年8月 3日 (木)

忘れてはならぬ事

おバカなブログを開設して延々とブラームス話を開陳しているが、ときどき言い聞かせていることがある。アナリーゼごっこの心得くらいな位置づけだ。

たとえばソナタの話をする。主題提示部だ、展開部だ、再現部だとにぎやかだ。あるいは第一主題、第二主題という話も半ば必須だ。

しかし、ブラームスは楽譜の上に明記している訳ではない。「ここからが展開部ですよ」とか「再現部始まります」などとは書いていない。それらの情報は、音楽学者や評論家の分析の結果、そう呼び慣わされているだけだ。ブラームスは沈黙している中、他者がアナリーゼの都合で、そう命名しているだけだ。リピート記号が存在すれば提示部の終わりと展開部の始まりは比較的明かだが、再現部は人によって異論が出ることもある。ブラームス本人が「ここからが再現部です」と明言していないから、そういうことも起きて来る。

「p」や「f」などのダイナミクス、「Allegro」「Andante」などの発想記号は、ほぼブラームス本人に由来する。だから「ブラームスの辞書」はそれらを数えたり分布を調べたりする。採用された拍子や調も、同様に探査の対象たり得る一方、「フガート」「ヘミオラ」などは同等とは言えない。

後世の愛好家にアナリーゼの楽しみを残してくれているかのようだ。

2016年6月16日 (木)

様式感

クラシック音楽に長く親しんでいるせいか、知らない作品を聴いていても何となく、作曲された時代がわかるときがある。楽器の起用法、和音の進行、伴奏の処理、声部の処理、主題法などからうっすらと想像が出来てしまう。これがおそらく様式感なのだと思う。おうおうにして時代と地域の関数だ。これがある程度判ってくると鑑賞の楽しみが広がる。

作曲家は過去の様式感を吸収しつつ、自らの様式を確立して行くが、個々の作曲家の個性の堆積が、時代の様式感を醸し出し、さらにまたそれが個人に跳ね返る。

時代の様式感と、個人の様式感の隔たりによって、「保守的」と呼ばれたり「進歩的」と呼ばれたりする。ブラームスの様式感は時代の様式感とは少々ズレていて、過去に寄っていたと思われる。だれも見たことが無い未来の様式感には寄り添いようが無いというのは内緒の方向で。

まあまあ美術にももちろん様式感はついて回るには違いないが、知識がゼロだ。

2016年2月 7日 (日)

多機能楽章

ブラームスはソナタの楽章の数を大筋で4と決めていた。2005年11月13日の記事「楽章の数」で述べた通りだ。

ところが実際には楽章の数3個にも挑戦している。まずは二重奏ソナタの最初と2回目だ。1回目はチェロソナタ第1番である。このときは中間楽章のうち緩徐楽章を省いた。2回目がヴァイオリンソナタ第1番で、今度は舞曲楽章を省いた。4楽章制を3楽章制にするにあたって、中間楽章のどちらかを丸ごと省略する道を試したのだ。

次の3楽章ソナタは弦楽五重奏曲第1番だ。 ブラームスの工夫は遅い舞曲を置いたことだ。テンポは緩徐楽章だが、形式は舞曲だ。さらにこの遅い舞曲・サラバンド風の主部の後に急速な舞曲風のエピソードが続く。つまり緩徐楽章の中間部が急速な舞曲になっているのだ。緩徐楽章が舞曲楽章を呑み込んだ形であり、本日のお題「多機能楽章」の走りである。実は続く4番目の3楽章ソナタであるヴァイオリンソナタ第2番でもこの「多機能楽章」が採用されている。

緩徐楽章に舞曲がサンドイッチされるアイデアの原型はなんと作品5のピアノソナタ第3番に遡るかもしれないと考えている。スケルツォの第3楽章は緩徐楽章に挟まれていると見ることが可能だ。第4楽章は第2楽章のエコーになっているからだ。ピアノソナタ第3番の5楽章制は、「多機能楽章」の実験であったと位置付け得るのではないかと思う。

さてさて、この多機能楽章の系譜には続きがある。ブラームス最後のソナタ、クラリネットソナタ第2番である。この曲の第3楽章は、緩徐楽章と終曲が合体している。終楽章が「Andante」で立ち上がるブラームス唯一の事例だ。このこと自体が聴き手への謎かけかもしれない。聴き手に緩徐楽章の始まりだと錯覚させる狙いがあった可能性がある。案の定70小節目で「Allegro」に転じて、そのままエンディングまで押し通す。フィナーレはやはりアレグロでなければという考えの反映だろう。

「終楽章がアンダンテだなんて珍しいな」と感じる聴き手の裏をかく狙いがあると思われる。

2015年8月19日 (水)

郊迎

賓客をもてなすために天子自ら迎えに出ること。言葉の出所は中国だ。天子がわざわざ出迎えるために宮殿を出るのだから、そんじょそこらの客ではない。郊迎と称してやばい客を首都に入れないという側面がありはしなかったか疑っている。ちなみに郊迎する場所を郊外といった。さしずめ副都心であろうか。

ソナタ形式最後の使い手ブラームスは(この断言も凄い)、主題再現に趣向を凝らす。主題の旋律が原調で再現するのが普通なのだが、原調での再現の前に一瞬原調以外の調で主旋律を歌うことがある。主旋律が郊迎に出るかのような感じである。いくつかの実例を紹介する。

  1. ピアノ四重奏曲第1番第3楽章151小節目 中間部の後の主題再帰は原調の変ホ長調ではなく、ハ長調だ。本来の変ホ長調が回帰する時には、肝心の主題は少し変奏されてしまう。変ホ長調の主題再帰に先立ってハ長調が躍り出るのは、ベートーヴェンの第3交響曲の第1楽章に輝かしい先例がある。ベートーベンの影響を云々されることの多いブラームスだが、このネタはとっておきである。
  2. ピアノ四重奏曲第3番第4楽章188小節目 本来ハ短調で回帰すべきところ、半音下のロ短調が現れる。ここから本来のハ短調に戻って行く過程こそが曲中最大の見せ場になっている。213小節目からのヴァイオリンのシンコペーションとピアノの左手の下降が華麗である。
  3. ピアノ協奏曲第2番第3楽章78小節目 本来変ロ長調のはずが、一旦嬰ヘ長調が出現する。何たる遠い調と思ってはいけない。嬰へを変トと読み替えると、変ロの3度下だということが判る。独奏チェロは正しくない調に乗って、それでも陶酔の境地をさまようが、途中で違いに気付いて変ロ長調に立ち返る。目指すは冒頭と同じ「D音」だ。既にゴールの2小節前に「D音」に到達しているのだが、主題回帰の直前に「Es-Cis」と迂回してためらいを見せる。ゴルファーがグリーン上でやらかすと恥ずかしいが、ここでは的を射ている。

断るまでもないが、これらは典型的なブラームス節である。一旦正しくない調で主題を再現し、聴き手につかの間の安堵感を与えはする。旋律は再現されているのに調が正しくないという状態を意図的に作り出している。作りはするのだが、程なくそれが束の間の安息だと悟らせもする。かくなる手続きの後、待ちこがれた原調が回帰して、「やはりここしかない」と思わせる寸法だ。「正しくない調」にいるとわかった瞬間の心の揺れも鑑賞の目的の一つだ。よくある手とわかっても感動させられる。

2015年8月 4日 (火)

ロマンツェ

ドイツ語では「Romanze」と綴られる。手許の音楽事典では、「地域、時代によって様々の楽曲に用いられていて特定の内容や形式を定義できない」とある。元来「ロマン語による俗謡や詩」を意味したから恋愛歌が主流だが、ドイツでは叙情的な気分の器楽曲に用いられている。

ブラームスでは以下の通りの実例がある。

  1. リートとロマンツェ作品14(どの作品がリートでどの作品がロマンツェか不明)
  2. ティークのマゲローネのロマンツェ作品33
  3. 弦楽四重奏曲第一番作品51-1第二楽章ロマンツェ
  4. バラードとロマンツェ作品75(どの作品がバラードでどの作品がロマンツェか不明)
  5. ロマンツェとリート作品84(どの作品がロマンツェでどの作品がリートか不明)
  6. ロマンツェ作品118-5

器楽に出現するのが3番と6番で、残りは声楽だ。声楽に出現する場合、複数の作品をまとめている場合が多く全曲がロマンツェと解される作品33を除くと、どの楽曲がロマンツェなのか推定が難しい。たとえば作品14の全8曲の場合、どれがロマンツェなのか特定が出来ない。内容が恋愛ものかどうかで単純に判断していいものかどうかも確信がもてない。どの曲がロマンツェなのかさえ特定出来ない事情のためにロマンツェの性格を深く吟味することが出来ない。

作品84の5曲は全て対話体のテキストを持っている。「母と娘」あるいは「男と女」である。「男と女」の対話になっている作品がロマンツェなのではないかという推定が成り立つ。つまり作品84-4「甲斐なきセレナーデ」と作品84-5「危機」がロマンツェである。前半がリートで後半がロマンツェという訳である。ところが作品84のタイトルは「ロマンツェとリート」という具合にロマンツェを先に出している。作品14の「リートとロマンツェ」のようにリートを先に出す形になっていなければなるまい。

器楽に出現する2例についても何故この2つだけにという疑問は残る。

曖昧で輪郭がはっきりしないというのが最大の特色かもしれない。

2015年7月12日 (日)

ジーク

バロック組曲の終曲に置かれることの多い英国またはアイルランド起原の民俗舞曲。「Gigue」というのはフランス風の綴りで、元は「jik」だったらしい。拍子に特徴がある。分母を8として、分子に3、6、9または12が採用される。速度記号の指示が脱落していることもあるが、大抵は急速なテンポで演奏される。「ジーク」と言えば、書かんでも判るっていうことだと思われる。

バロック組曲といえばバッハだ。無伴奏チェロ組曲、管弦楽組曲など枚挙に暇がない。単なる舞曲の羅列となめてはいけない。サラバンド、アルマンドを代表とする遅め系にクーラントの速め系が程よくブレンドされて最後にジークで締めるという配列は、長い間かけて確立したものだ。

ブラームスにもジークがある。作品番号こそ付けられていないが、イ短調とロ短調のジークがピアノのために書かれている。1855年頃の作曲と推定されている。同じ時期にサラバンドも作曲されている。調はジークと全く同じでイ短調とロ短調である。バロック組曲を代表する緩急2種類の舞曲を同じ調で作曲していたことになる。グルックのガヴォットを編曲したりもしていて、このあたりのバロック組曲に対する関心の現われと見ることが出来る。

このところすっかりバッハの無伴奏チェロ組曲にはまっている。6曲どれもジークで締めくくられるが、ヴィオラでこれを練習していてデジャブーに見舞われた。ブラームスにあったような気がしたのだ。

弦楽六重奏曲第2番のフィナーレがデジャブーの原因だ。8分の9拍子ト長調だ。理由は判らないが、最近これがジークに聞こえて仕方がない。

2015年7月 7日 (火)

肩透かし

元々相撲の決まり手のひとつを指す言葉だ。相撲ではあまり多いとは言えない決まり手であるが、そこから転じて別の意味で用いられる。

「相手の勢いをかわして拍子抜けさせること」くらいの意味である。

ブラームスの室内楽の中に「拍子抜け」を狙ったと思われる場所がある。

弦楽六重奏曲第2番の第1楽章だ。第二主題と称される部分である。提示部の中では134小節目に相当する。この第二主題には119小節目から始まる16小節にも及ぶ長い表参道がある。主役は第二ヴィオラだ。時折Hにまとわりつくシャープが繊細な8分音符の刻みだ。参道の終点まであと2小節のところで第一チェロの決然としたピチカートがある。最後はA音のオクターブ下降が第一チェロの輝かしい第2主題の呼び水となる。この第2主題には「poco f espressivo」が奉られている。おそらくこの六重奏曲中最高の名旋律だ。

さてこの名旋律が再現される際にも、この表参道が準備される。参道の景色は提示部の時とまったく同じである。聴き手は「いよいよ待ちに待った第2主題だ」と意気込むが、第2主題は現われない。466小節目のことだ。ひらひらと蝶が舞うような第一ヴァイオリンのオクターブのパッセージが響くだけである。聴き手が「あれれ」と思っていると、2小節遅れてヴィオラが待望の第2主題を放つ。「やれやれ」と思う間もなく、これもまた何かが違う。

何故違うか。

ヴィオラの放つ旋律は、調性こそ原調だが、ダイナミクスは「mf espressivo」となっていて「poco f espressivo」が奉られた1回目よりは格下げされた感じだ。第一ヴァイオリンのオクターブのパッセージがひらひらと浮遊する印象であることも原因だろう。そして縁の下で支える第二チェロのD音も移弦が義務付けられているおかげで、第一ヴァイオリンと同等のヒラヒラ感が漂っている。つまり、旋律は回帰したが地に足が付いていない状態だ。

2度にわたって聴き手に肩透かしを食わせておいて、477小節目に至って、完全に旋律が回帰する。全てのアーティキュレーションが提示部通りに回復するのだ。旋律は第一ヴァイオリンでダイナミクスは輝かしい「poco f espressivo」である。

作品中最高の旋律の再現を、小出しにしている感じである。主題再帰の隠蔽は、ブラームスの常套手段だけれども、ここは特にじらしが念入りである。

2010年7月10日 (土)

楽章の切れ目

ソナタと言われる作品群は、小楽曲の集合という形態を採る。ソナタを構成するそれら小楽曲が楽章と呼び慣わされている。楽章の終わりには終止線が置かれているのが普通だ。次の楽章までの間、演奏者たちの過ごし方に作曲家は関与していない。

しかし、ベートーヴェンはこの前提に疑問を提起する。有名なのは交響曲第5番で、第3楽章スケルツォからフィナーレの間に切れ目が存在しない。続く田園交響曲でも同様のトライを行った。極めつけは弦楽四重奏曲第14番だ。全曲切れ目がない。

ベートーヴェンに続く世代、つまりロマン派の初期の人たちはこの手法をこぞって取り入れる。楽章間をつなげる手際までも鑑賞の対象とみなされる。楽章間の咳払いがうるさいからなどという無惨な理由ではないと思うが、19世紀初頭に生まれたロマン派の旗手たちの常套手段となって行く。ナンバーオペラに背を向けたワーグナーのロジックにも一脈通じるものがあろう。

ところが、ブラームスはこの手法に背を向ける。ごくごく1部の例外を除いて楽章の継ぎ目をブリッジで繋ぐことを一切していない。演奏者が楽章の間合いを意図的に短くすることはあるが、マストではないのだ。

この点ドヴォルザークとブラームスの考えが一致していると思われる。遺された作品の構造からそう推定出来る。

2010年3月28日 (日)

室内楽の舞曲楽章

3月25日の記事「舞曲楽章の掟」でブラームスが交響曲における舞曲楽章に、主調を採用していないと書いた。多楽章ソナタで舞曲楽章が主調つまり第1楽章と同じ調(同主調含む)になるのは、古典派以来の伝統だ。交響曲においてブラームスがこの決まりをちっとも守っていない一方で、ドヴォルザークは律儀に守っていると指摘した。

しからばブラームスの交響曲以外の多楽章ソナタはどうなっているのかというのが本日の話題だ。つまりそれはほぼ室内楽だ。作品番号順に列挙する。

  1. ピアノソナタ第1番ハ長調→第3楽章ホ短調
  2. ピアノソナタ第2番嬰ヘ短調→第3楽章ロ短調
  3. ピアノソナタ第3番ヘ短調→第3楽章ヘ短調
  4. ピアノ三重奏曲第1番ロ長調→第2楽章ロ短調
  5. 管弦楽のためのセレナーデ第1番ニ長調→第2楽章ニ短調→第4楽章ト長調
  6. 管弦楽のためのセレナーデ第2番イ長調→第2楽章ハ長調→第4楽章ニ長調
  7. 弦楽六重奏曲第1番変ロ長調→第3楽章ヘ長調
  8. ピアノ四重奏曲第1番ト短調→第2楽章ハ短調
  9. ピアノ四重奏曲第2番イ長調→第3楽章イ長調
  10. ピアノ五重奏曲ヘ短調→第3楽章ハ短調
  11. 弦楽六重奏曲第2番ト長調→第2楽章ト短調
  12. チェロソナタ第1番ホ短調→第2楽章イ短調
  13. ホルン三重奏曲変ホ長調→第2楽章変ホ長調
  14. 弦楽四重奏曲第1番ハ短調→第3楽章ヘ短調
  15. 弦楽四重奏曲第2番イ短調→第3楽章イ短調
  16. ピアノ四重奏曲第3番ハ短調→第2楽章ハ短調
  17. 弦楽四重奏曲第3番変ロ長調→第3楽章ニ短調
  18. 【交響曲第1番ハ短調→第3楽章変イ長調】
  19. 【交響曲第2番ニ長調→第3楽章ト長調】
  20. ヴァイオリンソナタ第1番ト長調 舞曲楽章なし
  21. ピアノ協奏曲第2番変ロ長調→第2楽章ニ短調
  22. ピアノ三重奏曲第2番ハ長調→第3楽章ハ短調
  23. 【交響曲第3番ヘ長調→第3楽章ハ短調】
  24. 【交響曲第4番ホ短調→第3楽章ハ長調】
  25. 弦楽五重奏曲第1番ヘ長調 舞曲楽章なし
  26. チェロソナタ第2番へ長調→第3楽章ヘ短調
  27. ヴァイオリンソナタ第2番イ長調 舞曲楽章なし
  28. ピアノ三重奏曲第3番ハ短調→第2楽章ハ短調
  29. ヴァイオリンソナタ第3番ニ短調→第3楽章嬰ヘ短調
  30. クラリネット三重奏曲イ短調 舞曲楽章なし
  31. クラリネット五重奏曲ロ短調→第3楽章ニ長調
  32. クラリネットソナタ第1番ヘ短調→第3楽章変イ長調
  33. クラリネットソナタ第2番変ホ長調→第2楽章変ホ短調

見ての通り興味深い。舞曲楽章の調が第1楽章の調に一致するもの、つまり「掟通り」を赤文字にした。青文字は同主調だ。赤文字プラス青文字は12曲に過ぎない。全体の約3分の1だ。しきたり通りが約36%にとどまるということだ。特に弦楽四重奏曲第3番以降赤文字はほぼ現れない。

交響曲だけが例外だったわけではなくて、全体の傾向を反映していると解したい。すごくブラームスっぽいと感じる。

006

鎌倉、長谷にて。5%咲きの消費税桜。

2010年3月25日 (木)

舞曲楽章の掟

昨日の記事「舞曲メーカー」でドヴォルザークの交響曲の第3楽章だけを抜き出してiPodで聴いていると書いた。程なく気付くのだが、ドヴォルザークの交響曲の第3楽章は、みな先頭楽章と同じ調になっている。例外は6番と8番で、どちらも第1楽章の同主短調になっている。どうやらこれは、古典派にあってのお約束らしい。ベートーヴェンだって7番を除いて皆、これを守っている。

ところが、ロマン派になるとこれを守らぬ輩が増殖する。シューマンは2番と4番だけ守っている。ブラームスはと見ると、意外と大胆で4曲全部守れていない。

  • 1番ハ短調→変イ長調
  • 2番ニ長調→ト長調
  • 3番ヘ長調→ハ短調
  • 4番ホ短調→ハ長調

そもそも楽曲の形式を見れば、舞曲楽章と呼ぶのさえはばかられる。実質的に「管弦楽のためのインテルメッツォ」に等しい位置付けた。ブラームスは表向きカッチリとソナタ形式にとどまりながら、内側から解体している感じがする。

交響曲に関して申せば、ドヴォルザークは意外と律儀である。

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ブラームスの辞書写真集

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    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
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