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2024年4月23日 (火)

K405a

モーツアルトは晩年といっても30代だが、バッハに触れたことで、さまざまな宝物を残してくれた。バッハのオルガン用のトリオソナタBWV525~530にも大きな関心を寄せていた。

2番ハ短調BWV526の第2楽章および第3楽章。3番BWV527の第3楽章を編曲しているらしい。

CDを探しているのだがちっとも見つからない。

 

 

 

 

2024年4月15日 (月)

弦楽四重奏の夕べ

一昨日花見客で賑わう上野の山に行ってきた。東京・春・音楽祭2024の中、ヴィオラ奏者川本嘉子先生のお仲間が集う「ブラームスの室内楽Ⅺ」を聴いてきた。

東京文化会館小ホールは、ほぼ満席。演目はブラームスの弦楽四重奏曲全曲を番号順に一気。

チェロ向山佳絵子先生とともにがっちりと下から支えながらヴァイオリン2本が縦横にという構図。とりわけピアニシモの和音が繊細。3曲とも緩徐楽章の聴かせ方がとりわけ念入り。ピチカート1つを心の奥にそっと置きにくる感じ。

1番冒頭の旋律を第一ヴァイオリンがしずしずとアップボウで始めるのを見て生演奏はいいなと軽い震え。

むかーしから大好きだった2番のフィナーレの良さを再確認できた。ブラームスの意図がクリアに再現されてくる。ちょっとしたリズムのいたずらが整理されきっている。

休憩をはさんで3番。3楽章は期待通りの川本先生の独壇場。番号順の演奏だからこの曲が最後に来るのだが、やはり川本節をラストに据えるのは必然だと思わされる説得力だった。弦楽四重奏曲においてヴィオラを表に引っ張り出したブラームスの勝利。

で、毎度の結論はチェロだ。向山先生が要所を締める。それをスコア上に配したのはブラームスではあるのだが、意図をくみ取って音にしている向山先生の貢献度はもはや作曲者と五分五分だ。

昨年末からバッハ漬けだった脳みそにしんしんと染みこんでくるブラームスだった。

しあわせ。

2024年1月19日 (金)

Bach without words

ご機嫌なCDの名前。2016年ハルモニアムンディから発売されたもの。新品で1800円というお手頃価格。バッハのコラールを室内アンサンブルで演奏するというコンセプトだ。収録は26曲で「歌の無い賛美歌」のノリである。

最高に楽しい。素材はバッハのカンタータなりオルガンコラールなりに求めて、彼らのセンスで編曲しているほか、CDへの収録順にも配慮がされている。

ほんのり教会暦順なので、三位一体節第27日曜日用の「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」がトリという大定番。

しかし18番目の「Mein Tage im Leiden」が素晴らしい。BWV150のフィナーレ第7曲から合唱を抜いたヴァージョンだ。同曲は、ブラームスの第4交響曲のフィナーレの主題のベースとなった作品だ。合唱抜きのバロックンサンブルで聴かされると低音主題がよりクリアになる。

 

 

 

 

2023年7月26日 (水)

思案のしどころ

ハイドンの音源確保の話。ピアノソナタはワルター・オルベルツ、ピアノ三重奏はボサールトリオで落ち着いたが、弦楽四重奏はまだ決めきれない。大好きなアルバンベルク四重奏団が全集を入れていない。アマデウス四重奏団にも全集が見当たらない。どうしよう。

「皇帝」以外では「五度」「騎士」あたりの表題付きから恐る恐る分け入っている。

2023年7月25日 (火)

ボサールトリオ

41曲あるハイドンのピアノ三重奏曲の音源確保の話。これも意外にあっさりボサールトリオの9枚組に落ち着いた。モーツアルトの三重奏も彼らのCDを持っているのでなんとなく安心感がある。全集でなければゴールドベルクさんの演奏もあるにはあるけれど、ひとまずここは網羅性を優先した次第。

聴いてみるととてもいい。程よい感じ。ベートーヴェンの7曲よりは退屈しない。なぜかハイドンにはヴァイオリンソナタもチェロソナタも見当たらない埋め合わせとしても最適かと。

2023年7月20日 (木)

ハイドンさんごめんなさい

7月11日の記事「楽聖の位置づけ」で、本年1月から始まった「リベートーヴェン」の記事群が、一応の完結を見た。クラシック音楽鑑賞50周年のメモリアル特集でもあった。裏側ではこれらと並行して常用USB作成のためのCDコレクション総点検も行っていた。

CDが再生できないマイカーのために我が家のCDを洗いざらい聞き直し、USBに取り込む作業だと思っていい。その過程での最大の発見がハイドンだった。ハイドンは1732年のお生まれで1809年に没した。バッハ在世中に生まれて、モーツアルトの生涯を飲み込んでいる。そのモーツアルトとベートーヴェンにとっての師匠格でもある。当時の押しも押されもせぬ巨匠だ。

ブラームスとの関係で申せば「ハイドンの主題にによる変奏曲」が名高い。がしかし、そこで採用された主題「聖アントニーのコラール」はハイドン作ではないと判明している。そういえば「おもちゃシンフォニー」も「ハイドンのセレナーデ」も昔はハイドン作とされていたが今は否定されている。こうした現象は彼が巨匠であることの裏返しでもある。

ハイドンをじっくり聴きたくなった。

何を今頃な話だ。

2023年7月 1日 (土)

オルベルツ

ピアニスト。1931年のお生まれながらまだ存命だ。昨日驚喜したベートーヴェンのヴァイオリンソナタのカールズスケ盤でピアノを請け負っている。同演奏の魅力のかなりな部分をこのピアニストが背負っていると気づくのにさしたる時間はかからなかった。スプリングソナタ第一楽章冒頭の可憐なアルペジオは、ヘブラーと天下二分かとも思い詰める。

東ドイツ最高の伴奏ピアニストかと評する向きもあるとあとから聞いた次第。そういえばシューベルトの歌曲でもペーターシュライヤーに寄り添っているCDも見つかった。

2023年6月30日 (金)

カール・ズスケ

流れの中で言っておかないといけない。そりゃあシェリングに脳内補正がかかる私だが、昨今の常用USB作成の過程でコレクションの再点検を試みた中からの掘り出し物だ。ベートーヴェンのヴァイオリンソナタのお気に入りを掘り出した。カールズスケだ。スプリングソナタを何気なく聴いてていてスマホをいじる手が止まった。第一楽章が流れるではないか。

東ドイツで長く活躍したヴァイオリニスト。ライプチヒゲヴァントハウスのコンマス。シェリングとそん色ないかもとうなった。残念なことに10曲すべてがそろわぬが、よいではないか。

2023年6月29日 (木)

ポーランドコネクション

ベートーヴェンのヴァイオリンソナタにもまたお気に入りがあった。またまたヘンリク・シェリングだ。ブラームスのソナタだとルービンシュタインのピアノとセットで鉄板を構築する。ベートーヴェンでもこのコンビと申し上げたいところだが、もう一つうれしい選択肢がある。ピアノをイングリッド・ヘブラーに差し替えた録音。録音の状態としてもこちらが好み。

ヘブラーさんはモーツアルトのスペシャリストとして評価が高い。シェリングとのモーツアルトのヴァイオリンソナタも極上だけれど、ベートーヴェンも余裕でいける。とくにスプリングソナタ第一楽章の可憐なアルペジオは真骨頂だろう。

シェリングとヘブラー。どちらもポーランド出身だ。  

2023年6月28日 (水)

毎度毎度の食わず嫌い

ベートーヴェンに傾倒したと申しても、資金不足もあって深度は限定的だった。ヴァイオリンソナタでいえば、「スプリング」と「クロイツェル」だけを細々という状態がずっと続いていた。マイカー更新に端を発した常用USB作成の過程で、コレクション中のCDを一通り聞いてみると、5番、9番以外にも良い曲があるではないかと気づいた。聞かず嫌いはいけないとつくづくだ。

そしてそして同時に、愛するブラームスの3曲のヴァイオリンソナタが、いかにすごいか思い知った。

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