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カテゴリー「209 重唱」の47件の記事

2022年1月 9日 (日)

歌の経験

大学入学後に習い始めたヴィオラ演奏の経験が、ブログ「ブラームスの辞書」の基礎になっていることは、疑い得ない。拙いながらもヴィオラでブラームス作品の演奏に参加した記憶は、至る所に痕跡となって横たわっている。

ここでハタと考える。

もし歌の経験があったらどうなるだろう。

ヴィオラでブラームスに親しんだ記憶だけでもこれだけ楽しいのだから、ブラームスを歌った記憶があればもっと楽しいだろう。オフィシャルには「日曜日」op47-3を高校の授業で歌っただけだ。

最近ブラームスやシューベルトの声楽作品に触れて心からそう感じる。ドイツレクイエムの演奏にヴィオラではなくコーラスで参加していたら、ブログの記事が1ダースは書けるだろう。混声合唱版の民謡を歌えたら、唖然とするような発見が出来るに違いない。

声楽愛好家にとってのブラームスが、並ではない喜びを与える存在だろうと想像している。ただただ羨ましい。

2021年12月17日 (金)

脱線寸前

「男声パートソング全集」をきっかけにすっかり重唱や合唱に夢中になった。本来は歌曲特集だったのだが楽しくて我を忘れた。テキストが作品に先行するという意味で、歌曲同様に興味深い。独唱歌曲にはない人の声のアンサンブルには逆らい難い魅力がある。

年末押し詰まったギリギリのところになって、踏みとどまる。

明日からまた独唱歌曲ネタに戻る。

2021年12月15日 (水)

毎度毎度の大疑問

このところずっと話題にしてきた男声女声について、素朴な疑問がある。

混声四部合唱といえば、ソプラノ、アルト、テノール、バスで構成される。この指定は作曲家の関与が濃厚だ。重唱にしても事情は同じである。

翻って独唱はどうか?

ソプラノ用歌曲は存在するのだろうか?高声用や低声用という表示を見かけたことはあるけれど、それらがただちに「ソプラノ用」「バス用」を意図するのか自信がない。歌い手、弾き手各一名という指定だけで、声種指定は無しと見受ける。

そのかわり、声の都合による転調が独唱歌曲にだけ認められているように思えて仕方がない。

 

2021年12月14日 (火)

女声不在

一昨日、ブラームスの合唱作品が極端に女声に偏ると書いた。ブラームスがハンブルク時代に女声合唱団を指導していた経歴と関係があるかもしれない。

あろうことか、シューベルトはその逆で極端に男声向けの作品が多い。シューベルトを囲む集まり「シューベルティアーデ」のメンバー構成が反映してあるのかもしれない。

2021年12月11日 (土)

自作テキスト

子守唄は、テキスト作者不明なのをいいことに、もしかして「シューベルトの自作か」とはしゃいで見せた。ところが本当にテキストが、シューベルトという作品があった。

「サリエリ氏の50歳の誕生日を祝して」D407だ。

ここでいうサリエリ氏とは、アントニオ・サリエリだ。映画「アマデウス」で名高いあの人である。彼は教育者として優秀な弟子を数多輩出した。シューベルトはその一人である。師匠の50歳を祝うカンタータだ。テキストはと見るとちゃんと韻も踏んでいる。めでたしめでたしなのだが、作曲年が1816年なのはおかしい。サリエリは66歳の年にあたる。

2021年12月 9日 (木)

詩人大賞

ドイツの三大詩人は、ゲーテ、シラー、ハイネと言われてはいるのだが、ブラームスやシューベルトに限ると違和感もある。シューベルトにおいてハイネは、主流とまでは言えないし、ブラームスでも似たようなものだ。ブログ「ブラームスの辞書」としては、ヘルティを推したい。「五月の夜」のヘルティだ。シューベルト、ブラームスどちらにも佳曲が多い。

2021年12月 8日 (水)

女流不在

歌曲へのテキスト供給者に女性がいない。作家も作曲家も事情は同じだ。世の中女子の時代だというのにいかがなものか。

我が国の古典和歌だと無視し得ぬ女性歌人も存在するがむしろ例外だ。

2021年12月 6日 (月)

テキストネタ

ブログ「ブラームスの辞書」にはカテゴリー「108」に調性があり、調にからんだ与太話が堆積している。よく考えると、この「調性ネタ」は器楽曲においてこそ盛り上がる。現在展開中の「歌曲ネタ」では調性関連の話はぐっと後退する。元々歌曲は歌手の声の都合で移調が認められるという慣例がある。器楽で演奏家の都合で移調して弾くなんぞもってのほかであるのと対照的だ。よくよく観察するとこれは独唱歌曲だけに見られる特例で、同じ声楽でも合唱では移調演奏が一般的とは言えまい。歌曲を肴に調性で盛り上がりにくい原因をこのあたりに想定している。

歌曲話において調性ネタに代わって俄然浮上するのが、テキストネタだ。器楽曲の名前を云々する際に必ず調性の名称がついて回るのとほぼ同じ気合で、テキスト供給者の名前が付与される。ドイツリート作品への作品の供給をキーにした詩人ランキングがどこかにないものか。有名詩人たちの一通りの経歴や芸風についての話題は、調性同様に盛り上がる。

 

2021年12月 4日 (土)

テキストの割り付け

目の前にテキストがあるとしよう。この際作者は誰でもいい。作曲家はそれを読んでインスピレーションが湧いたとする。作品に仕上げるにあたって、独唱歌曲にするのか、合唱曲にするのか、はたまた重唱曲にするのか、どうやって決めているのだろう。独唱歌曲についてのブラームスの見解は、テキストが有節歌曲として処理できるかを重視するというものだったが、それ以前に独唱向きか合唱向きか重唱向きかについてもセットで思いついているのだろうか。

シューベルトは600近い歌曲を残す一方で、合唱曲も100曲以上ある。合唱曲と重唱曲には相互乗り入れされており重複が多いが、独唱用のテキストが合唱でも採用されているケースはほとんどない。

もちろん詩人たちは、自作が後に作曲家の目に留まり曲を付けられるなどということを想定してはいるまい。ましてや独唱用とも合唱用とも位置付けてはいない。その区別は作曲家の仕事だ。つくづく興味深い。

 

 

 

2021年12月 3日 (金)

3声のカノン

Singphonikerの「男声パートソング全集 」のブックレットを眺めていておやっと思った。作品の編成の欄だ。通常は「テノール」「バリトン」などの声部名にピアノ等伴奏楽器名が記載されているのだが、「Kanon a3」と記されている曲が以下の通り存在する。

  1. 限り無き喜び D54
  2. 若き春の動き D61
  3. 時は3倍の早さで D69
  4. 痛みは消えて D88
  5. 五月の歌 D130
  6. 五月の歌 D244
  7. 金色の輝き D357
  8. 葉が愛をささやいている D988

「Kanon a3」は「3声のカノン」の意味だった。声の種類を指定せず、ただ3声で歌われることだけのシンプルな指定だ。同じテキストが通常の声種指定の形式で書かれていたりする。大抵はとても短かくて可憐。

ブラームスは作品の中にカノン的手法を用いることはあるけれど、作品番号付き作品にはカノンは見当たらない。

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