10大ニュースの種明かし
昨年末12月30日の記事 の話だ。そこでは昨年1年の我が家の10大ニュースを選定していた。
家族のさまざまな出来事を列挙した。が、その第10位は「秘密」としておいた。そこには「長女懐妊」と入れたいのだが、「セルフ箝口令」に従って明記を避けたということだ。
楽しくも悩ましい措置。おかげでこうして1本記事が書けた。
昨年末12月30日の記事 の話だ。そこでは昨年1年の我が家の10大ニュースを選定していた。
家族のさまざまな出来事を列挙した。が、その第10位は「秘密」としておいた。そこには「長女懐妊」と入れたいのだが、「セルフ箝口令」に従って明記を避けたということだ。
楽しくも悩ましい措置。おかげでこうして1本記事が書けた。
ブログ「ブラームスの辞書」は2005年の開設。今日まで下記の通りうるう年を経験している。
見ての通り過去4回の2月29日には律儀にそのことに触れてきた。その間一日も記事更新の抜けがないと、毎回自慢に走るのもすっかり定着した。2033年のブラームス生誕200年のゴールまでに、あと2回の2月29日が必要だ。
私の生年1960年もうるう年だ。子年はいつもうるう年だ。それをいうなら1756年生まれのモーツアルトも子年、つまりうるう年だ。
大きく大きくさかのぼって源実朝の生年1192年はうるう年だった計算になる。旧暦において2月29日の付与などという細工があったとも思えないが、少なくとも彼は私と同じ子年だ。その12年前の子年には後鳥羽院がいる。これまたうるう年であると毎度毎度のおバカな落ち。
いやはやそれにしてもである。そう大谷翔平選手のことだ。
10年計画でオプトアウト無しと報道されているから、ドジャースに骨を埋める覚悟が透けて見える。その契約満了年は2033年ということになる。
何という奇遇。
我がブログ「ブラームスの辞書」がゴールと唱え続けてきたブラームス生誕200年のメモリアルイヤーではないか。その年の5月7日まで記事の毎日更新を掲げてきた。この先ゴールまでの10年を大谷選手の活躍を見ながらカウントダウンをするということに他ならない。幸福と申すべきか。
金銭感覚がおいつかないのは諦めているが、なんの私だって負けていない。ブラームスとバッハの二刀流であると負け惜しみの一つもひねり出しておく。
おきづきだろうか。
今月5日。グールドのDVDに驚いた話が途切れた後、昨日までの記事の流れのことだ。意図的に違う内容の話を連ねた。「話は変わるけど」と前置きして記事を始めたいくらい。
2005年ブログを開設した当初は、どちらかというとそのノリだった。いつしか関連する記事を意図的に連ねる「特集」が始まり、やがて特集主体になった。すると特集からはずれる小ネタの発信がとどこおるという弊害も沸いて出た。
ときどきこうしたランダム発信を織り交ぜてガス抜きを試みる。
書籍の出版の前段階が執筆だ。思いの丈を盛り込む作業である。これが終わることを脱稿と呼び、おめでたいこととされている。原稿は出版社に渉る。この後校正が何度か入るが、主張の核心は動かない。
思いの丈が本になる喜びは何にも代え難いが、弱点も抱えている。本を出した後の修正が利かないことだ。定期的な出版であれば後から修正記事を掲載することも出来るが、なけなしのお金をはたいての自費出版にネクストは期待薄だ。
誤植は自分の責任だから我慢するとして、執筆を終える段階では頭に無かった事柄が後から次々と思い浮かんでくるというのが相当悩ましい。
我が「ブラームスの辞書」もそうだ。400ページおよそ36万字を費やしてなお、語り足りぬことがあるのだ。
そして今やこのブログがその受け皿になっている。本に盛り込めなかったアイデアの公開の場所としての位置づけがますます高まってきている。
嘘をついてもいい日、あるいはその被害者。4月1日といういうことになっている。もちろん実害を伴わぬ嘘に限られる。最早世界中で意識されるお祭りの様相だ。最近のネット上では「フェイク」と称して一年中丁々発止のやりとりが横行する。
我がブログでは開設からこれまで18回の4月1日をやりすごしたが、意図的な嘘を発信したことは一度もない。実際の話おそらく一度はみんな騙されてくれると思うが、それ以降ハードルが上がると思われる。一度でもエイプリルフールネタを発信してしまうと、心理的にはやめられないというプレッシャーがかかる。2033年までブログを継続するから、気の利いた嘘をあと10回は考えねばならない。これはなかなか大変だ。
しかし、意図的に受け狙いで発信する嘘は他愛ない。マジな記事の中で結果として知らずについてしまう嘘が一番厄介だ。
自分の脳味噌の動作確認だ。還暦を過ぎてあちこちに衰えも忍び寄ってきている。2005年以来続けているブログ「ブラームスの辞書」上でブラームスネタを延々とこねてきているが、愛する源実朝という燃料を投下されて、自分の脳味噌がどう反応するのか怖くもあった。ここまでのところ想像を超える働きぶりだ。実朝ネタでならいくらでも記事が湧く。しめしめだ。
わがブログ「ブラームスの辞書」の管理人のハンドルネームは「実朝の弟子」だ。立ち上げ当初は「アルトのパパ」であった。
6音から7音に音韻数を増やしたということだ。和歌的に7音の方が収まりがいいことも変更に踏み切った理由であった。この場合の6音は細かく申せば「3+1+2」である。和歌的にすこぶるおさまりが悪い。「3+3」なら初句や第三句の字余りとしてなじむのだが「3+1+2」ではどうにもならんと思い詰めた。
一方の「さねとものでし」は「4+1+2」である。これは「五七五七七」を構成する2句4句結句のどこに置かれても様になる。特に結句は、2音か4音の名詞を末尾に置くと引き締まる。つまり体言止め適性が高いということだ。
ささやかなこだわり。
ブログ「ブラームスの辞書」は既に丸17年を経過した。
17年前の立ち上げ当初には考えもしなかったことがある。
ブログ「ブラームスの辞書」の最終回はどうするのだろう。ブログの目標が達成されたらそそくさとブログを閉鎖するかというとそうでもない。書籍「ブラームスの辞書」の販売在庫が底を突いてもブログは継続させたくなってきた。
大げさな話、ブログの最終回を考えると言うことは「死」を考えると言うことだ。死とまで申さずとも、ブログの更新が出来ないほどのよっぽどの事情を考えるということだ。交通事故、天変地異、病気などなど考えるといくらでも思いつく。
ブラームスは作品の終わり方を考えてから全体のデザインをしたと思わせる曲が多い。けんかや戦争も終わり方が難しいとも聞く。
つまりこのブログをどう終わらせるか、あるいはブログの最終回の記事をどういうものにするか日頃からキチンと考えておかねばならないと感じ始めている。それだけブログ「ブラームスの辞書」が私にとって重要な存在になってしまったということだ。
備蓄記事の最後尾に、その時点で考え得る「最終回の記事」を準備しておくというのが現実的だ。実際に私の身に何かが起きても、既にセットした備蓄記事は毎日1本ずつ順番に公開されるだろう。それら備蓄記事の最後に最終回をセットするのがスマートだ。備蓄記事が増えるたびに、最終回記事は後ろにずらされ、常に備蓄記事の最後尾に鎮座させねばならない。もちろん最終回で言いたいことは刻々と変化するから、それに合わせて記述も修正する必要がある。
割と周到。
著書「ブラームスの辞書」の執筆中に心がけていたことがある。ブラームスについての仮説や見解を提示するとき、それが自分のオリジナルなのか、他者からの引用なのか明らかな表現をすることである。とりわけ他者からの受け売り・引用の際には細心の注意を払った。「~だそうだ」「~らしい」「~と云う」等を文末に忍び込ませて、伝聞であることをほのめかしたり、「誰それのどういう書物の何ページ」という具合に出処を具体的に提示したりしてきた。
もちろんブログ「ブラームスの辞書」の記事も同様である。後から削除も編集も可能なブログは、出版物よりは数段柔軟だが、気を遣うことには変わりがない。
たとえば、ブラームスの第一交響曲の第四楽章の主題がベートーヴェンの第九交響曲の歓喜の主題に似ているというくらいメジャーなネタになってしまえば気遣いは不要だが、中途半端なメジャー度のネタの場合には神経を遣った。とはいえ、ド素人の自費出版本といえども、文章であるから、流れもあれば脈絡もある。「ネタの出どころ表示」に心を砕く余り、文章の流れが、ぎこちなくなってはいけない。要はバランスだが、口で言うほど簡単ではない。
何せ「ぎこちなくなってはいけない」という部分に配慮し過ぎると、ネタの出どころはたちまち曖昧になる。文末に参考文献をまとめて掲載しても、個々のエピソードごとの出どころはぼやけてくる。日本語で読めるブラームス本に関する限り、この感度を甘い側に設定してあるケースも散見される。あるいは、そこがぼやけているほうが好都合なのかと思われることも無いではない。結局一冊丸ごと他からの引用という極端なケースも混在することになる。自説の披露というより、「外国の偉い学者の説の紹介」に終始しているというわけだ。
著書にしろブログにしろ「ブラームスの辞書」は、出来るだけ自分のオリジナルの考えを披露する場だと考えている。だから、どこからどこまでが引用で、どこからどこまでがオリジナルなのかの線引きがとても大切になるというわけだ。他者からの引用なり、学界の定説を紹介することは、極力簡素化している。それらは私のブログで読まなくても、どこかに書いてあるからだ。
その自説たる代物が、幾多の批判にさらされる覚悟めいたものも少し持ち合わせている。
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