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カテゴリー「790 コレクション」の13件の記事

2019年9月24日 (火)

凄い本

とある古書店をうろついていて、凄い本を見つけた。

ウリ・モルゼン著芹沢尚子訳「文献に見るピアノ演奏の歴史」原題は「Die Geschichte des Klavierspieles in histrischen Zitaten」という。副題が「初期ハンマークラヴィーアからブラームスまで」となっている。1986年12月刊行だからもう30年近く前の本だ。

古今の資料の中から、ピアノの演奏にまつわる部分だけを抜き出した代物だ。記事の数は479本に及ぶ。その源泉はC.P.Eバッハや、レオポルド・モーツアルト、チェルニーなどの理論書から、シューマンなどの評論、さらには個人の日記書簡という広範囲にまたがる。

目から鱗だ。バッハ、ハイドン、モーツアルト、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、リスト、メンデルスゾーン、ショパン、ブラームスという定番に加え、ビューロー、クララ、ハンスリックなど演奏家評論家の手記もあり、ピアノがどう弾かれどう聴かれてきたかを偲ぶことが出来る。譜例などほとんど無いに等しいというのに、半端ではない説得力だ。話題になっている曲についての知識があればもっと楽しめる。

収集の範囲の広さと、着眼の鋭さが並ではない。

きっと一生の宝だと思う。

2019年9月12日 (木)

CD収納考

たまりにたまったCD。置き場に困るだけならまだしも、大切なはずのCDが必要なときに即座に取り出せないという困った現象にお悩みの向きは多かろう。市販のラックを買い足すばかりのつぎはぎ対応には限界もある。

熟考の末、自室の空いた壁面に収納棚を据え付けることとした。幅150cm高さ230cmの壁面を全てCDラックとする。大工さんに頼んでオリジナルの収納棚を制作してもらう。

大工さんをお招きして、現場を見ながらあれこれこちらの要望をお伝えした。同時に専門家の観点からいろいろな質問もいただいた。全体の色合い。棚板のピッチや角度。防塵対策、地震対策などなどだ。ガラスまたはアクリルの蓋をつけるのか否か。最上段の取り回し。壁面にある電灯スイッチの扱いなど、いろいろ現実に即したやりとりをした。

 

2019年9月11日 (水)

未聴CD

読んで字の如く「まだ聴いたことがないCD」という意味だろう。実際にはもう一つの意味で用いられてこその言葉だ。すなわち「入手済みのCDのうちまだ聴けていない」という意味だ。

世の中には膨大な数のCDが存在するから、どんなマニアでも聴いたことがないCDの方が多いに決まっている。入手不可能のCDは聴けなくて当たり前だ。むしろ入手していながら、時間の都合で聴けていないという状態こそが、議論に値すると感じる。

CDショップの店頭やオンラインショップの画面を眺めているうちに、購入を決断したCDのうち、聴いたことがないCDがバカになら枚数に達しているマニアは少なくないと聞く。未聴CDの演奏時間の合計と残りの人生の余暇時間を比較して絶望している層もいるらしい。ある種の病とも思われる。CDを所有することが目的になってしまい買ったCDを聴かないという症状だ。

私はブラームスに関しては未聴CDは無い。iPodのおかげで時間を効率よく使えるようになって尚更万全になった。買ったが最後ちゃんと聴いているということだ。むしろ対処に困っているのは、1度聴いただけで2度と聴いていないCDだ。

2016年10月20日 (木)

メンデルスゾーン管弦楽作品集

メンデルスゾーン作品へのアンテナが高まっている。CDショップを徘徊中にお宝を発見した。メンデルスゾーンの管弦楽作品が手際よく収められた6枚組CDだ。

興味深いのはその収録曲。

弦楽のための交響曲が12曲全て入っている。協奏曲はピアノ協奏曲2曲と真打ヴァイオリン協奏曲、「真夏の夜の夢」「フィンガルの洞窟」「静かな海と穏やかな航海」という定番がキッチリと押えてある。それでいて交響曲は3番「スコットランド」と4番「イタリア」だけだ。声楽入り2番はともかく1番と5番が抜けているのが意表をついている。

気になるお値段は1680円の20%引きだった。1344円で1枚あたり224円だ。

ノータイムで購入を決めた。

2016年2月14日 (日)

ジプシーアンサンブル

ご機嫌なCD手に入れた。

ラオシュ・ホルバート2世率いるハンガリージプシーアンサンブルが演奏するハンガリア舞曲だ。ハンガリア舞曲の原型を垣間見る思いがする。編成はヴァイオリン、ツィンバロン、ピアノ、コントラバスだ。ジプシー四重奏の基本編成なのだと思う。解説書にも興味深い話満載だ。超絶技巧ヴァイオリンはハンガリージプシーのお家芸で、名人の系譜は16世紀にまで遡るらしい。そしてその系譜の最後に位置するのがブラームスの相棒、エドゥワルド・レーメニだという。ブラームスはレーメニから正当なハンガリージプシーの語法を吸収したと考えられる。

これをもとにブラームスがピアノ4手用に編曲したのが名高いハンガリア舞曲なのだと思い知らされた。誤解を恐れずに言えばアクが抜かれている感じだ。市民社会の台頭とともに一般家庭に急速に普及したピアノを念頭にと申しては刺激が無さ過ぎる。彼等の演奏に比べればヨアヒムが編曲したヴァイオリン&ピアノ版もおとなしいものだ。

1番、2番、4番、5番、6番それに17番の6曲だけというのが残念だ。ドヴォルザークのスラブ舞曲10番が入っているのがご愛敬でもある。この編成でピアノ四重奏第1番のフィナーレが聞いてみたい。

2016年2月 5日 (金)

アルバムの曲順

ブラームスの室内楽はどのジャンルも最高で3曲にとどまっている。CDに収録するのにはたいそう都合が良い。1枚のCDに1ジャンルが大抵全部収まるからだ。特に二重奏ソナタは、大抵の演奏家がセットで録音している。

収録は番号の若い順というのが基本だ。つまり1番2番の順である。

ところがクラリネットソナタだけはどうも勝手が違う。2番を先に収録しているCDがやけに目立つのだ。我が家にあるCDだけをとってみると2番が先というのは下記の通りだ。

  1. Stephanie Jutt フルート
  2. Sabine Meyer クラリネット
  3. Kim Kashkashian ヴィオラ
  4. 今井信子 ヴィオラ
  5. Henri Xereb ヴィオラ

バシュメット、ウラッハ、ライスター、ズーカマン、ミンツ、ガンデルスマンの6名は1番が先である。偶然か2番を先に収録しているのは女性が多い。

想像するに1番はピアノのイントロに続いてクラリネットが合流するが、2番は冒頭いきなりクラリネットが第一主題を奏する。この入りの違いがポイントだろうか。女性の奏者たちが、立ち上がりいきなり独奏楽器のアマービレを聞かせたいと考えたのかもしれない。あるいは2番のフィナーレより1番のフィナーレの方がラストに相応しいから、1番を2曲目にしたいという可能性も考えられる。

ヴァイオリンソナタのアルバムで3番からという例は記憶にない。チェロソナタも2番が先のアルバムは無いだろう。どちらの曲にも女性演奏家のCDが無視しえぬ数存在するといのに収録順の逆転はない。

この種のどうでもいい話を放置しないのがブログ「ブラームスの辞書」である。

お気づきの通り、最後の室内楽、クラリネットソナタ第2番の話題に入った。

2015年6月29日 (月)

弦楽五重奏曲ヘ短調

ピアノ五重奏曲ヘ短調op34は、成立の過程が複雑である。現在流布する形に落ち着く前に、弦楽四重奏+チェロの形だったことは大抵の解説書に書いてある。我が家にはその原型の編成で演奏されたCDがある。

もちろんブラームス自身による楽譜は現存しないから、ピアノ五重奏曲ヘ短調op34aや2台のピアノのためのソナタヘ短調op34bを元に後世の研究家が復元を試みたものだ。

アルバムのタイトルは「Brahms Rediscover」となっていて、真贋論争があるイ長調のピアノ三重奏曲とカップリングされている。日本語での説明はない。演奏者の紹介が五重奏と三重奏で入れ違っているという笑えないミスプリントがある。その周辺の怪しさも売りの一つなのかもしれない。

ピアノ五重奏曲に挑んでいたころ、帰宅途中の車内で次女にいきなり聴かせた。「何か違う。柔らかい感じ」というのが次女の第一声。23小節目からのフォルテシモがやけにまったりだと申している。「よ~く聴いてごらん」「何か違うから」と私。しばらくしてから「ひょっとしてピアノ抜けてる?」と次女が恐る恐る訊いてきた。それが正解だと話して事情を説明した。ピアノ2台のop34bはすぐに弦が無いよねと判るのに、ピアノが抜けているのには気づきにくかった。「ピアノが入ると響きの輪郭がキリッとするね」とは、なかなか感想だ。

2015年4月13日 (月)

読まれるコツ

息をするのにコツが要るわけではないのと同じく、私にとってはブログの継続にコツは要らない。元気に生きていれば勝手に頭の中でブラームスネタが湧く。毎日毎日均等に湧く訳ではないから、記事を切らさないために備蓄している。

お手上げだった「ブログを続けるコツ」に対して、「ブログを読まれるコツ」には議論の余地がある。考える価値があるとも言い換えられる。

日頃心がけていること以下に列挙する。

  1. 毎日記事がアップされること。
  2. 記事の内容が面白いこと。
  3. ネタのオリジナル度が高いこと。
  4. 他の作曲家の中傷記事がないこと。
  5. よそで読めないこと。
  6. 1本1本の記事が無駄に長くないこと。
  7. 文体が統一されていること。
  8. コメントに対するレスが早いこと。
  9. 誤りの指摘に耳を傾けること。
  10. 歓迎されざる乱入者にたいする対処が一貫していること。

細かく言えばいくらでも思いつく。私が心がけているだけであって、これらが本当に「読まれるコツ」なのか定かではない。アクセス数が順調に伸びている間は、これで正解だと思うようにしている。

スペシャルコンサートまであと26日。

2010年9月27日 (月)

コントラバスソナタ

えらいCDを見つけた。ブラームスのチェロソナタ第1番のコントラバス版だ。我慢は100%無理で、即購入。

転がり込むように帰宅してさっそく再生。

元がいい曲だから、弾けさえすれば形になるに決まっているが、フィナーレはどうするのだろうという怖い物見たさが先に立った。いやはや凄い。ほぼ全域でオクターブ下げられている。伴奏のピアノはオリジナルな音域だからそれだけで既に気分が違う。とりわけ第3楽章。コントラバスが弾いているところを想像するとそれだけでテンションがあがる。根を詰める仕事をしながらは聴けない。流して聴いたら失礼。

2010年4月12日 (月)

ブラームスハウス

「Brahmshaus」と綴る。今更和訳が要るとも思えない。ブラームスのゆかりの家のことだが、記念品が収蔵されていたりして、観光名所化していることも多い。

ドイツ南西部のバーデンバーデンにもある。リヒテンタールにクララの家があったから、ブラームスは何度かバーデンバーデンに滞在したという曰くつきだ。

次女のヴァイオリンの先生がこのほどバーデンバーデンに赴いた。昨日のレッスンの際にお土産をいただいた。次女にはかわいらしいチョコ。私には山ほどの写真だ。バーデンバーデンのブラームスハウスを見学したという。ブラームス行きつけのレストランにも立ち寄って、お気に入りの席の写真も撮影して来てくださった。

クララの3女ユーリエの結婚式が行われた教会でヴァイオリンを演奏したそうだ。

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ブラームスハウスのパンフレットとチョコレート。

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    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
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